たそがれ〜㊵夜空は黒いんだって☆ミ〜
いつかのどこかの遠い遠い星☆ミ
落下して消滅してしまう星☆ミ
そんな終わりに向かう星で☆ミ
落下星人の少女『ナツ』と
落下星犬の『ピーちゃん』は、
昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。
夕暮れの黄昏時しか存在しない土手で、
今日も一人と一匹で散歩する。
「ねぇ。ピーちゃん」
「Uo・ェ・oU?」
「昨日、夕暮れがオレンジ色の話したでしょ?」
「Uo・ェ・oU」
「夜空は黒いんだって☆彡」
何時もの昇ることも沈むことも辞めた太陽が照らす。夕暮れの黄昏時しか存在しない土手のオレンジ色に染まる河原に座り落下星人の少女『ナツ』は呟く。その額には落下星人の証のピーナツと呼ばれる触角がセンターパートの前髪からピョコンと生えている。
「Uo・ェ・oU?」
「そう空の色…太陽が沈むと夜空…夜空は黒いんだって、黒い夜空に星がキラキラ輝いて綺麗なんだって☆彡」
「ワウUo・ェ・oU?」
「うん、星ピーちゃんと私も星に住んでるでしょ☆彡」
「ワウUo・ェ・oU?」
不思議そうに飼い主の少女を見上げ訊いてくる落下星犬の『ピーちゃん』にも同じ様に広い額から落下星犬の証であるピーナツと呼ばれる触角が生えてて小首を傾げた拍子に揺れている。その『ピーちゃん』の広い額を優しく撫で、そして飼い主の少女『ナツ』は、答える。
「そう。私達が住む。この星は落下星☆彡他にもね沢山。星があるんだって☆彡」
「キュンU^ェ^U☆彡」
「ねぇ☆彡見てみたいねぇ☆彡」
《133》オレンジ色の空に浮かぶ奇妙な数字の羅列は、この落下してゆく星の落下する期日を示している……。
この落下してゆく星の大気はオレンジ色の砂埃(無数のチリ)により汚染されつつある。このオレンジ色の砂埃(無数のチリ)により汚染された空には朝も夜も無く。何時も黄昏、夕暮れ時しか存在しない。そして、この落下してゆく星からは、汚染されたオレンジ色に包まれた黄昏た空しか見えない。その黄昏たオレンジ色の空に浮かぶ奇妙な数字の羅列…落下してゆく星の落下する期日…それしか見えない。今、現在、この星からは、他の星は確認出来ない☆彡
たそがれ〜㊵夜空は黒いんだって☆ミ〜
落下するまで133日☆ミ




