第146話 海のギャング・鮫人間1
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ミリンがMP切れを起こしてしまったけど、戻るわけには行かない。
三人は苦戦覚悟で扉を開いた。
作戦はボスを無視して一気に宝箱を開けようだ。
「たのも〜」
いやいや、昔の人じゃないんだから、たのも〜はないでしょ。
不覚にも笑ってしまった自分が悔しい。
前の時と違って、部屋は最初から明るい。
部屋の奥に大きな人影が見える。
広すぎて良く見えないけど。
「えっと、あなたはここのボスですか〜」
レモンが大声で叫んだ。
わざわざ来た事を伝えなくても良いのに……。
相手が気がついてなかったら、ゆっくり進んで宝箱だけゲットして逃げるとか出来たかもなのに……。
まぁ、卑怯戦法だけど。
「シャ、シャ〜!!」
人影に見えたのは、人型の鮫人間とでも呼ぶ存在だった。
「あっ、ノゾミ様、これは鮫の魚人なのでは? 前に漫画で見た事あります」
則子さんの言葉で私も思い出した。
確かに漫画でこんなの見た気がする。
確か、めちゃくちゃ強いんだよね?
鮫人間はいきなり口を大きく開けて突進してきた。
それをレモンが盾で防いだように見えたが、力が違いすぎるのだろうか、レモンは後ろにいた二人を巻き込んで吹き飛ばされた、壁に激突した。
「痛た……」
三人共なんとか無事なようだ。
「てか、何この強さ!! 前に戦った巨大スケルトンよりも力が強すぎるんですけど!!」
流石は鮫って所なのだろうか?
鮫人間は三人が起き上がるのを待っているみたいに立ち止まっている。
「あっ、こいつ私達を舐めてるわね!!」
鮫人間の顔を見ると笑っているように見える。
うん、舐めてると思う。
「これでもぉ〜、食らいなさぁいぃ〜!!」
ナナさんが弓矢を連射した。
前回の巨大スケルトンは骨だから効かなかったけど、今回は鮫なので肉がある。
そもそも、弓矢が全然違った方向に飛んでた気もするけど……。
前と違って、弓矢は真っ直ぐ鮫人間に命中した。
しかし、弓矢は刺さらずその場に落ちてしまった。
「鮫の皮膚は硬いみたいですね」
いやいや則子さん、そこを冷静に分析しなくても……。
「ちょっと、ノゾミ!! 何か対策はないの?」
「えっ!! いきなり言われても……」
確かにサポートは私達の仕事だけど、こんな奴相手にどう戦法を組み立てろって言うのよ!!
力は強くて、皮膚も硬い。
魔法は使えないじゃ勝ち目がない。
「とっとにかく、作戦第一で!!」
宝箱を開けよう作戦しかない。
「それで、その宝箱ってどこ?」
ミリンに言われ、視点を変えて探してみたが、何処にも宝箱が見当たらなかった。
「あれ? ない?」
ピンチは続くようだ。
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