第132話 説明
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「まだ眠い……」
寝ぼけてる場合じゃないのに、この三人は……。
「起きなさ〜い!!」
「ムニャムニャ……」
駄目みたいだ。
「代わってください」
エリア様が起こしてくるようだ。
「起きなさい」
いやいや、そんな普通の起こし方なんかじゃ起きるわけ……えっ?
三人はすぐに目を覚まし、起き上がった。
「はい!! おはようございます!!」
なんだろう?
恐怖に支配されている気がするんだけど。
「よろしい……、では女神ノゾミ」
「あっ、はい……」
なんかこっちまで怖くなってしまう。
「えっと、三人共大丈夫?」
いやいや、第一声がこれってないよね、私?
「なにが起きたか分からないけど、周りにゾンビ達がいないから助かった?」
「助かったみたいねぇ〜」
「どうでも良いけど寝たい」
相変わらずの三人だ。
「三人共、無事で良かった、それでそこは何処か分かる?」
三人はキョロキョロと辺りを見渡している。
「何処かの村の中かな? 外にも家みたいな物が見えるし、奥に人見えるような……」
人がいるなら安全かな?
それに村の中ならとりあえず話していても大丈夫か……、それなら。
「突然だけど、魔法の使えない三人にはダンジョンに潜ってもらって、我儘の杖、虜の剣、堕落の盾を手に入れてもらいます」
私は本題の話しをした。
「なにそれ?」
まあ突然の反応だ。
「女神図鑑で調べて、三人にあう武器がダンジョンの奥ある事が分かったの。魔法が使えない三人には必要な物みたい」
「ノゾミ、今、ノゾミが言ったけど私達は魔法が使えないんだけど……」
「そうだね」
「それでどうやってダンジョン攻略するの?」
「あっ、それなら近くの町で爆弾とか遠距離系の武器を買ってから、ダンジョンに向かってもらうって事にしたから」
さっき話し合った事を言ってみた。
「話し合った? もしかしてババアと?」
「そうだけど、エリア様でしょ!!」
エリア様は無言だ。
それが逆に怖い。
「ババアは私達をなんだと思ってんだよ!! 魔法が使えない私達を助ける為にもっとやる事あるだろ!! なんとかして増援を寄越すとか、私達を帰還させるようにするとか……、こんな危険な場所で私達三人だけとか、ババアの気は確かなんですか? これだからババアは……」
イヤイヤ、いくら手出し出来ない場所にいるとは言え、エリア様が聞いている前でそんな……。
「……あの、エリア様なにを……」
エリア様が急にメモ帳みたいなものを取り出し、何かを書いている。
「なんでもありませんよ!! それにしても、ミリン達は楽しみですね……ふふふ……」
顔が笑っていない。
それと、チラッとメモ帳の中身が見えたけど、何かを正の字でカウントしているようだ。
さっきまでのエリア様を見ていると、ミリンがババアと言った回数をメモしていようだ。
つまり、帰ってきた後が怖いって事だ。
「ミリン、エリア様が……モゴモゴ」
エリア様に口を塞がれた。
「ノゾミ、ババアはほっとけば良いのよ!!」
もう知らない。
後で恐ろしい思いをするのはミリンだし。
「女神補佐ミリン、女神ナナ、女神レモン、直ちにそこから移動し、武器等を手に入れてください」
エリア様の命令で三人は移動し始めた。
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