表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変態魔王+貧困勇者+エトセトラ=SS  作者: Gan
恋する機械仕掛けの少女は鎮魂唄を捧げる
198/209

兄弟機、姉妹機対決 ー2ー

「……分かった。カテジナの死刑は取り止める。だが、代わりに国から追放させてもらう。明日にでもと思ったが、勇者達がミクス国に戻る時に実行しよう。その間にオメガ及び、メジーナ=マミルトン、アズラエル=カイエンの誰か一人でも捕縛、もしくは倒せば、行く場所を選ばせてやろう」



王子は刑を死刑ではなく、国の追放に軽減させた。そして、オメガ達、誰か一人を倒せば国の選択権が与えられる。カテジナが狙われているのであれば、国が違っても変わる事はない。国に被害が出るのであれば、どこも受け入れない。それを黙ってやるつもりなのだろう。だが、王子の言葉は手で隠した物を見ながらで、隠しきれていない。



サイガは王子や王妃でなく、アイシャを睨むと顔を反らした。ゼフォード王の弱味だけでなく、二人のを握ってないわけがなかった。エリス達には分かってないようだが、サイガはそれを察知した。王妃や王子は演技をしただけ。王子はアイシャが用意したカンペを読んだだけ。もしくは弱味の写真か何かだろう。



「奴等はそう言うが、わし達の国に来ればいい。エリスはミクス国の姫と仲が良いからな。受け入れる体制を整える事は出来るし、学園に通えるようにもしよう」



「アイツはアイシャが説得してよね。マキナならカテジナの境遇から許すだろうし。ここよりも自由に行動出来るかもよ。学園に通えるのもいいと思う」



アイツとは大人版のアイシャの事だ。本人がそう言うのだから問題はない。王に進言も可能であり、マキナが許すだろう事はサイガも予想出来た。それに加え、エリスは学園に通えるという事を強調した。カテジナはゼータ学園の学生であり、ラキアス学園で同じ環境を与えるという事ではない。エリスはそんな立場ではない。カテジナはサイガが魔王である事を知った事で、SS学の仲間に引き入れようとしている。アイシャの言葉に、エリスはその意図を汲んだ。



「……二人の厚意には感謝します。王子の刑も受け入れようと思うのですが……アズとメジーナを助けるまでは……私は二人を追いかけるつもりです」



オメガがカテジナを狙うとしても、二人を使うかは判断出来ない。カテジナだけでなく、二人も部品となる可能性があるからだ。その場合、カテジナが別の国に移動する事になっても、二人はゼフォード国に留まっているかもしれない。過去の関係だけでなく、カテジナは現在の関係を大切にしたいのだ。助ける事が倒す事になっても、自らの手でと思っているのだ。メジーナ一人だけでなく、アズ一人でもない。二人を助ける事を優先する。それが違反になろうとも。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ