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変態魔王+貧困勇者+エトセトラ=SS  作者: Gan
恋する機械仕掛けの少女は鎮魂唄を捧げる
146/209

魔王は専用武器を、勇者は商品の作成に勤しむ ー13ー

「待てよ……協力してもらったほうが……機械じゃなくても、ツーショット写真でも……カテジナって、この国で有名って事は人気があるのよね?」



エリスは何かを思い付いたのか、アズにカテジナの人気について聞いた。



「それは勿論!姿だけじゃなく、性格も……何を考えてるんですか?ちょっと待って……」



エリスはアズの言葉を最後まで聞かず、アズの研究室から飛び出して行った。犯人捜しをするためではなく、カテジナに会いに寮に向かった。普通ならオメガなどに許可が必要になるかもしれないが、今なら直接本人に頼めるからだ。アズもエリスを追い掛けようとするが、速さがまるで違う。それだけでなく、放送でメジーナとアズを学園長室へと呼び出しがあったのだ。それは機人殺しが学園で起きた事、もしくはカテジナの所在だろう。



「あれ? 何でメジーナがいるわけ。サイガと一緒にいるんじゃなかったの。それに呼び出しがあったような」



「えっ……私が見えるんですか? 姿を消してるはずなのですが……特殊な目をしてるんですね」



「その声……カテジナなの? 姿を消してたって意味が分からないんだけど、髪の色や長さ、瞳の色も違うんだけど」



エリスはカテジナの透明化出来る事は知らない。居場所を隠すためにもカテジナは光学迷彩を使っていたのも関わらず、エリスは魔法等を使用せずに発見した。それだけでなく、カテジナの姿がメジーナにそっくりなのだ。



「髪や瞳の色は変化出来、髪の長さも調整可能です。身長はメジーナとあまり変わりませんし。ずっと透明化になるのも辛いので、真似ていたんです。何度か入れ替わった事もあったんですから」



カテジナは髪と瞳を元に戻し、メジーナの机の椅子に座った。髪や瞳を戻しても、カテジナとメジーナは姉妹のように似ていた。機人だからといって、パーツを人の顔そっくりに作る事は出来ない。まして、カテジナは最古の機人とまで言われてる存在。顔を変える必要はない。




「それで……エリス様は私を連れ戻すつもりなのですか? オメガや城の者達が聞きに来たはずです」



「別に? 知り合いに王女がいるんだけど、窮屈そうな生活してるもんね。抜け出したくなる気持ちは分かる。こっちは迷惑だったんだけどさ」



今のエリスの言い方では、カテジナが部屋にいる事が迷惑と言ってるようなもの。だが、マキナの時とは違い、エリスはカテジナに用事があった。メジーナの部屋にいたのも都合が良かったかもしれない。



「今回は違う。丁度、カテジナに用事があったの。私と一緒に写真を取らない? 軍服とかじゃなくて、ゼータ学園の白衣とか色んな服で試してさ。何か思い出を残したいかなって。護衛するために、留学したわけじゃないんだし」



サイガだけでなく、エリスも店長の影響を受けたのだ。変態さでなく、商売精神というべきか。勇者と最古の機人のツーショット。それはこれからの行動で写真に撮られるかもしれない。だが、いつもと違う服。着るはずがない服装での写真であれば、希少性も増してくる。機械よりも楽であり、完成を待たなくて済む。サインも無駄にならない。

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