表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変態魔王+貧困勇者+エトセトラ=SS  作者: Gan
久方ぶりの魔王meets勇者
102/209

魔方陣完成 聖鍵合体対死霊合体 ー15ー

「なるほど……それが偽りの神、造られし神殺機か。勇者の仲間になるのは裏切り者が多いのだな」



アンデッドで作られた巨木から、喰われるように悲鳴を上げながらいくつかの魂が消え、巨大な骸骨が浮かび上がる。それは死霊であり、左右にある無数の枝が集まり、それは腕となっていく。



「偽りの神とか、裏切り者とか、意味の分からない事を言ってんじゃないわよ!死んでいたアンタがこのデウスカイザーを知ってるわけないし、裏切り者なんていない」



店長が前勇者であるエルナに協力した機人である事なんて、死霊が知っているわけがない。デウスカイザーに関しても『偽りの神』『造られし神殺機』などアニメで呼ばれていない。



「…………」



しかし、店長は死霊の言葉を否定せず、何も言葉を発しなかった。あのテンションなら言葉が滑りそうなのだが、そうしないのは肯定したのも同じだった。



「ちょっと!何ぼけっとしてんのよ」



死霊の巨大な右腕がデウスカイザーへ降り下ろされる。それをマキナの魔法で強化した盾で防ごうとしたが、店長が死霊の言葉に動揺した事で反応が遅れ、少し離れた場所に叩き落とされた。そのせいで建物が崩壊したのだが、補助魔法が間に合ったおかげで大きな損傷はなかった。



「アイツが言ってる事なんて気にしなくてもいいんだから。人間界と機界を平和な関係にしたのは店長なんだから、感謝されても裏切り者なんて思ってる奴なんて昔はどうだろうと、今の世界でいるわけないじゃない」



エリスが飛ばされなかったのは、デウスカイザーに聖鍵が填められていた事で見えない糸で繋がっているからであり、そこからエリスの考えなどをリンクしている。



「……そうだな。行動出来るのも五分を切った……奴を倒す事を優先する……その呼び名をどこで知ったのかは些細な事だ」



最後の言葉は小さな声で、エリスには聞こえなかった。敢えてそうしたのか。その呼び名を知っているのは限られており、生き残っているのは店長とアイシャだけになる。そして、その呼び名は敵側が呼んでた呼称なのだ。



「そうよ。死霊さえどうにか出来たら、後は他の人達に任せたらいいんだから、さっさと終わらせるべきなのよ」




エリスは胸に手を当てる。それは聖鍵を取り出した時と同じであるが、その動作はデウスカイザーの胸にある一体化した竜の口から剣を取り出すものだった。その剣はエリスの魔力から作り出された炎の剣。



そして、デウスカイザー盾を死霊のさらに上に投げた。盾は宙で止まり、回転を始めると同時に癒しの雨が降り注がれた。それはマキナの魔力を媒体とした水属性ではなく、光属性の回復魔法。消滅させるまでには至らないが、魂の悲鳴は消え、巨木は枯れようとしている。



この二つによる魔力の消費によって、行動時間は五分から三分へと短縮される。



さらに右腕から竜巻が発生する。それはシリアの魔法を媒体にした風属性の魔法であり、炎の剣を巨大化させ、威力を増加させる。それにより行動時間は一分だけ。



だが、これは三つの魔法の合体魔法であり、デウスカイザーを介する事で必殺となる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ