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異世界転生係で神畜の女神やってます  作者: 大鳳
第八章 貴族令嬢編

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日頃の行い

「アリアさん! ここです、助けてっ!」

 フィーナの視界には黒い空間しか映っていないが、アリアとサラマンダーの声は確かに聞こえた。フィーナはあらん限りの大声で叫んだが……

「無駄よ、闇の空間ごと地中に沈めてあるから。アイツに見えるのは地面に倒れてるアマンダ達だけよ」

 勝ち誇った表情のタチアナが両腕を組んだままフィーナを見据えている。

「他には誰もいないよ? ほんとにここなの?」

「あぎゃ! あぎゃ!」

 タチアナの言う事が本当なら地中に隠れている自分達をアリアが発見できる可能性は低い。

「おい、俺達は本当に大丈夫なんだろうな?」

 第三者が近くにやってきた事でバーキン達三人はフィーナを弄んでいたその手を止める。

 周囲が暗闇に包まれている事で周りが分からないのはバーキン達も一緒な様だ。

「あぎゃ! あぎゃ!」

「地面叩いてどうしたの? そこになにかあるの?」

 頭上からサラマンダーとアリアの声が聞こえてくる。サラマンダーはフィーナ達が地中に居るのが分かっている様だが……

「アリアさん! 私ここです! ここに居ます!」

 フィーナがアリアに向かって叫ぶが

「こいつ、黙れよ! 見つかっちまうだろ!」

「おい! あいつらにバレてんぞ!」

 ヌックとモディバルがフィーナを黙らせに掛かる。しかし

「よし、ノームさん? 辺り一帯を地面隆起させちゃって!」

 アリアが自身の使い魔に指示を出した。程なくして地面からの振動が地中に居るタチアナ達にも伝わってきた。


ーゴゴゴゴゴ……ー


「このままでは地中に留まれない。タチアナ、地上に持ち上げられてしまうぞ!」

 暗闇の空間にシェイドの声が響く。

「あ、なんか黒いの出てきた」

 振動が落ち着いた頃、外からアリアの声が聞こえてきた。声の発生源が頭上から横に変わっている事から、シェイドが地上に引きずり出されたのだろう。

「おい、どうすんだよ! ここなら安全じゃなかったのかよ!」

「俺達停学食らってるから後が無いんだぞ!」

「安全に女と遊べるって聞いたから来たのによぉ、どうしてくれんだよ!」

 バーキン達は皆、動揺を隠せない様だ。彼等は日頃の行いが災いしていつの間にやら崖っぷちに追い詰められていたらしい。

「なら、どうせ最後なんだ! コイツでたっぷり楽しんでやるさ!」

 バーキンはヤケになったのかフィーナの身体を弄る出に力を入れる。

「そ、それなら俺だって!」

「やりづれぇなぁ、もうコイツ寝かせちまえよ」

 フィーナを再び弄り始めたバーキン達はさっきまでとは異なり具体的な前戯に移ろうとし始めている。

「や、やだっ! やめて! 離してぇ!」

 地面に寝かせられ手足を押さえられたフィーナはこれまでとは明確に変わったバーキン達からの空気に悲鳴を上げ震え始めた。

「オラッ! いい加減に足を開けよ!」 


ーガバッ!ー


「いやあっ!」

 必死に閉じようとしている足をバーキンに掴まれフィーナは無理やりに足を広げられてしまった。

 めくれ上がったスカートは既に白いショーツを隠せるには至っていないが、自身の無様な格好にフィーナは

「やだ! やだっ! 離して! 助けてぇ!」

 涙を零し首を大きく振って泣き叫ぶフィーナの姿は、バーキン達の注意と嗜虐心を十分に引き付けていた。

「アリアさん! フィーナはここか?」

 ここで外から新しい声が聞こえてきた。予想外の新たな第三者の出現を知ったバーキン達は

「な、アルフレッド王子じゃねぇか!」

「王子の婚約者に手を出しているのがバレたら……」

「家を追い出されるどころじゃねぇぞ」

 王国頂点の権力者の登場に、バーキン含めた三人組は一気に及び腰になっていた。

「アルフレッド王子……? これはマズそうね」

 これまではニヤニヤとフィーナを見下すだけだったタチアナだが、ここで初めて意外そうな顔を見せた。

「パトリシアさん、神聖魔法を使ってくれ! フィーナはそれで君を助け出せたんだ」

 外からはアルフレッド王子の焦った声が聞こえてくる。その内容からパトリシアも同行している様だが……

「タチアナ、あまり長くは耐えられんぞ。今、神聖魔法を受けている」

 シェイドから現状報告が入る。それを聞いたタチアナの行動は早かった。

「シェイド、引き上げるわよ。あたしだけ、他は置いてくわ」


ーフッ……ー


 フィーナ達の周囲の暗闇とタチアナの姿が無くなりフィーナ達の姿は屋外に放り出されていた。

「な、周りが外に!」

「あの野郎! 一人で逃げやがったな!」

「だ、誰かいるぞ! ヤバいぞ!」

 バーキン達は暗闇が晴れてしまった今の状況に動揺している。その時

「あ、フィーナ!」

 フィーナを見つけたアリアの声が聞こえてきた。

「フィーナ! き、き……貴様らぁ!」

 同じ様に今のフィーナの姿を見つけたのだろう。アルフレッド王子からの怒号が聞こえてきた。

 それも無理は無く今のフィーナはバーキン達に押さえつけられている状態だ。最早言い逃れられる段階では無く……

「うおおおおっ!」

 アルフレッド王子は駆け出しバーキン達に殴りかかろうとしたその時


ーゴオオオオッ!ー


「あぎゃ!」

 全身に巨大な炎を纏ったサラマンダーがアルフレッド王子の行く手を遮った。

「な、サラマンダー……そこをどいてくれ! あいつらは僕の手で……!」

 王子の行く手を遮ったサラマンダーは自分に任せろと言わんばかりに単独でバーキン達の場所に向かっていく。

「な、なんだぁ、この火トカゲ!」

 ここでフィーナから手を離したバーキンがサラマンダーに手を挙げようとしてきたが……

「あぎゃ!」


ーボッ!ー


「なん……あぢっ!」

 サラマンダーはバーキンの頭頂部に火を付けた。バーキンは一瞬何をされたのか分からなかった様だが、頭皮まで炎が迫った辺りで気がついたらしく

「あちっあちっ!」


ーバッバッ!ー


 どうにか消し止めたが、セットされていた彼のヘアスタイルは宣教師へと変貌していた。


ーボッ! ボッ!ー


「あづっ!」

「うわあっ!」

 サラマンダーがヌックとモディバルの頭頂部にも火を点けると彼等はフィーナから手を離し頭を叩いて火を鎮火し始めた。

「はっ……うぅっ」

 身体の自由を取り戻したフィーナは身体を縮こらませガタガタ震えている。

「フィーナ! もう大丈夫だ!」

 いち早くフィーナを保護したアルフレッド王子は彼女を優しく抱き締めた。

「大丈夫だ、心配しなくて良い。僕が付いてる」

 王子に優しく抱きしめられたフィーナは

「あ……」

 静かに彼に身体を預けるのだった。

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