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異世界転生係で神畜の女神やってます  作者: 大鳳
第八章 貴族令嬢編

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アリアの実家

 アリアの実家の一階は武具店であり、多数の武器防具が飾られた冒険者御用達のお店であった。

 フィーナがお邪魔した時間は営業中だった為か多数の冒険者達がお客さんとして来店していた。

(…………)

 しかし、冒険者の男女比率はほぼ三対二程度であるのに、店内はむさ苦しい男達の姿がやたらと目についた。

 女性も居るには居るが男性冒険者の付き添いといった感じで、メンズの洋服店といった感じだ。

 よくよく見れば武器も剣や大剣、メイスや大斧、槍と言った力任せの武器ばかりである。防具もプレートアーマーや全身鎧等重量級のモノばかりが並んでいる。


ーカーン! カーン!ー


 店の奥からは金属を叩く音と熱気が伝わってくる。何人かの従業員が仕事に精を出している様だが……

「あ、うちのお父さん紹介しよっか」

 前を歩くアリアがそんな事を言いながら店の奥へとフィーナを先導していく。

「なんじゃ、アリア。こんなトコに来おって」

 プレートアーマーの整備をしていた髭面の小男がフィーナ達を見るなり話し掛けてきた。

「ん、アリアか。さっき慌てて出ていったかと思うたら……」

 こちらは戦斧の持ち手の整備をしている、やはり髭面の小男だ。彼らはフィーナを一瞥すると

「アリアの友達と言うからどんなかと思えばエルフか」

「儂らドワーフはエルフは好かん。あいつらお高くとまりよる」

 二人の髭面の小男は無愛想にもそれぞれの仕事に戻ってしまった。

「この人達は従業員のドワーフのバルさんとガスさん。二人ともこんなだけど良い人なんだよ?」

 アリアに紹介されてもドワーフの二人はフィーナに目もくれずに作業に打ち込んでいる。

「あ、あの……私はフィーナ・アインホルンと言います。アリアさんとは魔法学院で同じクラスで良くして頂いてます」

 彼等に自己紹介を始めたフィーナは淀み無く言葉を続ける。

「アリアさんにお招き頂きまして、春休みの間お世話になります。短い間ですが、よろしくお願いします」

 深々と頭を下げるフィーナを見たドワーフの二人組は

「え、エルフがドワーフに挨拶……じゃと……?」

「あ、明日は雪……槍が降るかもしれん! 大異変の前触れじゃ!」

 慌てふためき出した。それも、大の大人が二人揃ってである。

「あ、あの……」

 二人のドワーフの有り様にフィーナが呆気にとられていると

「それじゃ、うちのお父さんも紹介するよ。こっちこっち」

 アリアがフィーナを店の奥に案内してきた。

「それでは、私はこれで失礼します」

 再びドワーフ二人に頭を下げてフィーナがその場から離れるとその後ろから

「ほら、またじゃ〜! エルフの娘っ子なのにドワーフに礼儀正しいぞ〜!」

「酒臭いとかもひとっ一言も言わんぞ〜! これは異変じゃ〜!」

 髭面オッサン二人組のけたたましい声がいつまでも響いていた。



 アリアに案内された鍛冶屋の奥、火床のあるスペースに筋骨隆々とした人間の大男が出迎えてくれた。

「よう、お前さんが娘がいつも話してるエルフのお嬢さんか」

 白のタンクトップにカーキ色のパンツ。汗塗れなところを見ると鍛冶仕事の真っ最中であった様だ。

「フィーナ・アインホルンです。え〜……」

「あ、俺か。俺はソドム・グランヴェールだ。こうもお貴族様との繋がりが出来たってんなら家も安泰だな! はっはっはっ!」

 フィーナの素性はアリアから聞いているからこその父親のこの対応なのだろう。

 しかし、フィーナの家と繋がりを作ったところでアインホルン家に領地らしい領地は無く、軍隊も領民も居ない。

 だから、フィーナの実家が鍛冶屋に武器防具を発注したりといった利益を供与したりという話には発展してない訳なのだが……

「あ、あの〜……」

 フィーナが苦笑気味に上記の内容をソドムに説明しようとすると

「本気にするなよ? 冗談だよ冗談」

 と、ソドムは慌てた様子で前言を翻させてみせた。すると

「お父さんったら駄目だよ! フィーナはすぐ真面目に考えちゃうんだからね」

 アリアが父親にツッコミを入れる。どうやら、ソドムの前述の貴族との繋がり云々はただの冗談であったらしい。

「もう、パトリシアまで困らせちゃってたし、いい加減にしてよね!」

 彼の被害者はフィーナが第一号ではなく先にお邪魔しているパトリシアである様だ。父親の笑えない冗談に愛想を尽かせたアリアが

「フィーナ、もう奥に行こ? 家のお父さんいつもこんなんだから」

 フィーナを店の奥から二階へ上がる様に勧めてきた。

「それでは、お邪魔します」

 フィーナがソドムに頭を下げてアリアの後に続くのであった。



 アリアの自宅は一階が完全な鍛冶屋になっており、居住スペースは二階になっている様だ。

 台所などの水回りの設備も一階には無かった様なので、生活環境は二階以降で完結している様だ。

 貴族の邸宅ならいざ知らず、一般的な平民の家で二階に水回りを整えられるという事は、アリアの実家はかなり裕福ではあるのだろう。

 どちらにしろ、冗談の面白くないあの父親ソドムはかなりの実力者であるのは確実だ。

「さ、上がって。パトリシアも何日か前から来てるから」

 二階に上がった所にある玄関にてアリアが既にパトリシアが来ている事をフィーナに話す。

 完全アウェーな環境にて同じ立場の友達が居るのは非常に心強い。そんなフィーナがアリアの後に続きアリア宅の居住スペースにお邪魔すると

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