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【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】  作者: ダイヤモンド


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スカートめくり

 このようなニュースが流れていた。数十人って、パンツに飢えすぎだろこの犯人。しかもこれだけやってまだ捕まってないのか。



「まったく、とんでもない奴がいたもんだな」

「でも秋人なら犯人の気持ちが分かるんじゃない? ほら」

「ブーッ!?」



 春香が自らスカートをめくって白いパンツを見せてきたので、俺は盛大に噴き出した。



「ね? 秋人みたいに女の子のパンツを見て喜ぶ人だっているわけだし」

「だ、だからそういうことはやめろと言ってるだろ!!」

「……秋人、最低」

「真冬!? 俺が悪いのか!?」



 そりゃ春香のような可愛い女の子のパンツを見たら喜ぶに決まって――何を言ってんだ俺は。



「そういえばアタシのクラスにも被害に遭った子がいたわね。一瞬で去っていったから確かじゃないけど、なんかどこかで見たことある顔だったとか言ってたわ」

「それじゃ陸奥高校の男子生徒が犯人かもしれないのか。春香も気を付けろよ。それで、この事件がどうしたんだ?」



 真冬が特に理由もなくこのニュースを見せたとは思えないし、おそらく転生杯に関わりのある事件なのだろう。



「犯人が未成年ということもあってニュースでは詳細な情報は伏せられてたから、この事件が起きた路上の防犯カメラをハッキングして、犯人を特定してみた」



 そう言いながら、真冬は膝に乗せていたノートパソコンをこちらに向けた。



「へー。一体どんな顔してブーッ!?」



 俺は再び噴き出した。その画像に映っていた人物、なんとそれは紛うことなき俺自身――月坂秋人だったのである。



「秋人……アンタ……」

「まさか秋人がこんなことするなんて……」



 哀れみの目で俺を見る春香と真冬。



「待て待て待て!! 俺はやってないからな!? つーか昨日は学校から帰ってきてから夜までずっとこの部屋にいただろ!! つまり俺にはアリバイがある!! そもそも俺が路上でスカートめくりなんてやると思うか!?」

「秋人ならやりそうじゃない?」

「ん。秋人ならやりかねない」



 なんか泣きそうなんだけど。二人の中で俺のイメージどうなってんの?



「1、1、0、と……」

「ちょおおおおおーーーーーい!!」



 真冬が通報しようとしていたので、俺は光の速さで真冬の手からスマホを取り上げた。



「とまあ、冗談はこれくらいにして」

「タチが悪すぎるだろ……」



 俺はスマホを真冬に返す。もう冤罪で捕まるのは二度とゴメンだ。



「もう分かってると思うけど、これは十中八九、例の変身女が秋人に変身してる」

「だろうな……」



 なんつー迷惑な話だよ。普通なら警察が捕まえてくれるだろうが、なんせ犯人は転生杯の参加者だ。警察を撒くことなど容易いだろうし、それは期待できないだろう。


 ともかくこれでハッキリしたのは、変身女は脱落した転生杯参加者以外にも変身可能ということだ。真冬の言っていた最悪のケースが的中してしまった。



「今日も秋人の姿で路上に出没して、若い女性のスカートをめくりまくってるみたい」

「この程度の事件なら支配人も放置するだろうし、考えたわね」

「感心してる場合か!」



 これは明らかに変身女の挑発だ。いいだろう、乗ってやる。わざわざ居場所を教えてくれて願ったり叶ったりだ。罠の可能性は高いだろうが、このままだとマジで俺が捕まりかねないし、一刻も早く倒さなくては。



「てかこの路上で、アジトの近くよね?」

「ん、ちょうど秋人と鮫島が闘ったあたり。昨日も今日も、ほぼ同じ場所に現れてる」

「俺達のアジトを襲撃したはいいが、もぬけの殻だったからヤケになって犯行に及んだってところか。拠点を移しておいて正解だったな」

「私も最初はそう考えたけど、この二日間でアジトが襲撃を受けたり何者かが侵入したりといった形跡はなかった」

「……え?」



 俺は首を傾げる。変身女が俺に変身できるのなら、俺の記憶も見られているはず。つまり俺達のアジトの場所もバレているということだ。



「それじゃ変身女はなんでこんなことしてるんだ?」

「さあ。もしかしたら変身したからと言って、その人物の全部の記憶を読み取れるわけじゃないのかも」



 理由は不明だが、変身女に俺達のアジトの場所はバレていないようだ。でなければアジトをスルーして俺を誘き寄せるような真似をする意味が解らない。



「そこはどうだっていいじゃない! とにかく行動あるのみよ秋人!」

「……ああ。この礼はキッチリしないとな」

「気を付けて。秋人に変身できるということは、秋人が持ってるスキルを使えるってことだから」

「分かってる」



 一つ引っ掛かるのは、一昨日の闘いでどうして変身女は俺に変身しなかったのかということだ。自分で言うのもなんだが、八つものスキルを持つ俺に変身していたらもっと優位に立てたはずだ。


 真冬が言っていたように「脱落した転生杯参加者にしか変身できない」と思い込ませることが狙いだったのなら、わざわざこのタイミングで俺に変身してみせたのは、それこそ意味が解らない。やはり何らかの条件や制約があって、一昨日は俺に変身したくてもできなかったのか……?


 まあいい、たとえ誰に変身しようが俺のやるべきことは変わらない。今度こそ、あの変身女を倒してみせる。




諸事情に更新が空いてしまい申し訳ないです。

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