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【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】  作者: ダイヤモンド


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死んだはずの男

 春香の予感が的中しているとすれば、日中だと一般人を巻き込んでしまうので深夜に闘おう、というのが黒フードの考えだろうか。そんな気の利く奴ならありがたいが。



「何にせよ、直接会ってみれば分かることだな」



 昨日の遊園地で英気を養ったおかげで、今はとても身体の調子が良い。バトルなら望むところだ。





 同日の深夜、俺は陸奥高校の前までやって来た。馴染みのある校舎も、この時間だと不気味に見えるものだ。黒フードは三日連続で陸奥高校に現れているため、今日も高確率でこの場所に来ると真冬は予測していた。



『秋人。今回の敵はほとんど情報がないから、油断しないで』

「分かってる」



 インカムから聞こえる真冬の声に返事をする。真冬が改良を加えたことで、インカムによる相互通信が可能となったのだ。


 上空に飛ばしているドローンを通じて真冬が周囲の状況を見てくれている。まだ標的の姿は確認できないらしく、俺は校門前で待機する。さあ、来るなら来い。



『秋人、屋上に誰かいる!』

「何!?」



 校舎の屋上に目をやると、確かに人影のようなものが見えた。まさか既に黒フードが――いや待て、あれは本当に人か? なんか違和感が……。


 

『……ごめん。よく見たら春香の等身大パネルだった』

「何だそれ!」



 思わずズッコけそうになった。おおかた毎朝屋上で朝礼を行っているはるにゃんファンクラブの連中が設置したものだろう。



『こんな時に紛らわしい真似はやめて春香』

『アタシのせいなの!?』



 インカムから真冬と春香のやりとりが聞こえてくる。緊張感が台無しである。それから数十分後――



『来た!』



 真冬が声を上げた。今度こそ例の黒フードが現れたようだ。現在地と進行方向から考えて裏門から入ってくるとのこと。すぐさま俺は校門を飛び越えて敷地に入った。


 グラウンドの中央に立って間もなく、黒フードの姿が見えた。直後に俺の右腕の痣が反応する。まだ転生杯の参加者という確証はなかったが、これで決まりだ。黒フードは俺と距離を置いて足を止めた。



「よう。たった一人で肝試しか?」



 挨拶代わりに声を掛けてみる。月光のおかげで視界はそれほど悪くないが、やはりフードのせいで顔は見えない。



「フッ。ククッ……」



 一体何がおかしいのか、黒フードが不気味に笑い出す。



「また会えて嬉しいよ。月坂秋人くん」

「……!?」



 俺の名を知られていることに今更驚きはしない。問題は、こいつが「また」と口にしたことだ。痣が反応した以上、こいつとは初対面のはずだ。



「四日も待った甲斐があったよ。今夜来てくれなかったら、いい加減何か行動を起こそうと思っていたからね」



 だがこの声、初めて聞いた気がしない。俺もこいつのことを知っている……!?



「お前、何者だ!?」

「フッ。僕のことを忘れたか!!」



 そう言い放ち、フードを勢いよく脱ぎ捨てる。その顔が露わになった瞬間、俺は衝撃に目を奪われてしまった。



「雪風……!?」



 そう。それは以前この陸奥高校を氷の牢獄で閉ざし、七日もの間、俺達の体力と精神力を奪い続けた張本人――雪風貴之であった。


 一瞬、幻覚かと思ってしまった。確かに雪風は俺がこの手で葬った。その雪風が、今まさに俺の目の前にいるのだから。



「どういうことだ、お前は死んだはず……!!」

「月坂秋人くん。僕は君に復讐を果たす為、地獄の淵から舞い戻ってきた。弟を……貴史を殺された恨み、今こそ晴らさせてもらうよ」



 この口調、この外見、この雰囲気、間違いなく雪風だ。しかしそう簡単に受け入れられるはずもなく、俺は呆然と立ち尽くしていた。



「ここはかつて僕達が闘いを繰り広げた場所。決着をつけるには最も相応しい舞台だ。そしてここが君の墓場となる」



 その為にわざわざ陸奥高校を彷徨いて誘いかけていたのか。奇しくも春香の予感は当たっていたが、まさか待ち人が俺だったとは。


 だが仮にこいつが雪風本人だったとしても、俺の【略奪】によって雪風は【氷結】を奪われた後だ。スキルを持たない雪風など怖れるに足りない。



「では始めようか。君の命を貴史の墓標に掲げてやる!!」

「……何!?」



 またしても俺は目を奪われた。雪風の周囲に無数の氷塊が出現したのである。これは明らかに【氷結】の能力だ。


 そんな馬鹿な、もう雪風は【氷結】を所持していないはず。考える間もなく全ての氷塊が俺を目がけて一斉に放たれた。



「くっ……!!」



 俺は【潜伏】を発動して地中に回避した。こんな混乱した状態で闘ったら足を掬われかねない。ひとまず俺は地中を経由して校舎裏に身を隠した。普段から世話になってる学校なので地の利はこちらにある。



「聞こえるか真冬!? 雪風が――」

『ん。状況は把握してる』



 落ち着いた声で真冬が言った。こんな時でも冷静だから頼りになる。



『どういうこと!? あれ雪風よね!? 死んだんじゃなかったの!?』



 一方、その傍で春香が騒ぐ声も聞こえてくる。まあこれが普通の反応だ。



『静かにして春香。通信の妨げになる』

『……ごめん』



 あ、怒られた。




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