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【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】  作者: ダイヤモンド


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将棋のリベンジ

「あ、言っておくけど生理的に受けつけないというのも本当だから。割合的には40%くらい」

「だいぶ占めてるな……」



 それから少し逡巡する素振りを見せた後、真冬は口を開いた。



「あと、秋人は私が仲間のことをとても大事にしてるって言ったけど、それは少し違う。私は秋人が思ってるほど、心優しい人間じゃない」

「そうか? 少なくとも俺にはそう見えるけどな」

「それは……。私にとって、秋人が特別というだけ」

「え? それって……」



 小さく髪をかき上げながら、真冬が俺を見つめてくる。いつになく色っぽい仕草に、俺の心臓も高鳴る。



「……恋歌が秋人に聞いてたよね。私のこと、どう思ってるのかって」

「あ、ああ」

「あの時は恋歌が勝手に話を進めたから有耶無耶になっちゃったけど……。改めて、私からも聞くね」



 不安、緊張、期待。いろんな感情を帯びたような声で、真冬は口にした。



「秋人は私のこと、どう思ってるの……?」

「…………」



 今の俺の気持ちを、真冬にどう伝えるべきか。俺が思い悩んでいると、突然真冬が勢いよく立ち上がった。



「ご、ごめん。深夜で変なテンションになってた。今のは忘れて」

「えっ……」

「おやすみ!!」



 真冬は逃げるようにリビングから走り去っていった。しばらくの間、俺はソファーに座ったまま、呆然と天井を見つめていた。



「真冬のことを……どう思っているか……」



 いつかきっと、真冬の気持ちと真剣に向き合わなければならない時が来るだろう。その時、正直に自分の気持ちを伝えていいのだろうか。果たしてそれが正解なのだろうか。考えている内に、俺は眠りについた。




  ☆




 七月に入り、本格的に暑さを感じる時期となった。ここ数日はこれといった事件も起きず、束の間の平和が訪れていた。


 普段通り春香と高校に行って授業を受けた後、俺は将棋部の部室に立ち寄った。最近は春香の部活動が終わるまで、ここで適当に時間を潰すのが日課となっていた。


 スマホをいじったり持ち込んだ漫画を読んだり、一人で悠々自適に過ごす。たまには殺伐とした雰囲気とは無縁の日常も悪くない。圭介も良い部活を紹介してくれたものだ。ここなら誰の目も気にせずにのんびりと――


 なんて思っていたら、部室のドアが開いた。昼山だ。



「……また来たのか」

「ああ。将棋のリベンジを果たす為にな」



 初心者の俺に惨敗したばかりなのに、大した心意気だ。こちとら将棋なんて興味ないけど一応は将棋部の部員だし、相手してやるか。



「言っておくが前回の俺と同じだと思わない方がいい。お前に勝つ為に血反吐を吐くほどの鍛錬を積んできたからな」

「どうやったら将棋で血反吐を吐くんだよ……」



 将棋盤に駒を並べ、対局開始。先手の昼山が香の駒を一マス動かした。



「えっ……。いきなりそこ動かすのか?」

「ああ。この一手が勝利への布石となる」



 駒の動きとしては間違ってはないが、初心者の俺でもそれは不自然な手だと分かる。こいつ本当に鍛錬を積んだのかよ。


 俺と昼山は対局を進めていく。なんだかこうしていると、互いに転生杯の参加者だということを忘れてしまいそうになる。



「そういえば、俺達とお前達のチームが同盟を結んだらしいな」



 沈黙の中、昼山が切り出した。



「ああ。不服か?」

「いや……。それがリーダーの方針なら俺は従うだけだ。強いて言うなら、俺のいないところで勝手に話が進められていたことだな」

「それはお前が警備員に捕まったのが悪い。てか今日も不法侵入したんだろ? また連行されるんじゃないか」

「案ずるな、同じ轍を踏む俺ではない。今日は完全に奴等の目を欺くことができた。もう二度と捕まることはない」



 フラグにしか聞こえないんだけど。そもそも同じ轍を踏みまくってるから何度も捕まってるんじゃないのか。



「で、今日もまた夜神の頼みでこの学校の様子を見に来たのか?」

「ああ。一応、朝野の安否確認も兼ねてな。先程廊下で朝野と会ったが、なにやら思い詰めた顔で職員室に向かう途中だった」

「思い詰めた顔?」

「詳しくは聞かなかったが、女子高生にも色々あるのだろう。まったく、転生杯参加者の身でありながら高校生活を謳歌するなど、理解に苦しむ」



 なんか流れ弾が飛んできた気がする。



「まあ、あいつの生前のことを思えば気持ちは分かるがな……。お前はどうなんだ? 何故こんな高校に通っている?」

「……そんなの話す義理ないだろ」



 別に隠すほどのことではないが、話すと長くなるので面倒臭いというのが一番の理由である。



「それはそうと、いくら夜神の頼みとはいえ不審者として捕まるリスクを冒してまで何度も学校の様子を見に来る必要あるのか?」

「前にも言ったが、この学校に複数の参加者が存在している以上、いつ何が起きてもおかしくはない。それに夜神曰く、この学校からは〝不穏な気配〟を感じるらしい」

「不穏な気配……?」

「何かとてつもない悪意が蠢いてるような、そんな気配だと言っていた。昔からあいつの気配の察知力は群を抜いているからな……」



 遠くを見つめるような目で、昼山は呟いた。




急に冷え込んできたせいか体が不調です。皆さんも体調管理には気をつけてください。

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