表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】  作者: ダイヤモンド


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

211/283

賭けゲーム

 ポイントの獲得方法はコインとモンスターの二つ。コインを拾って確実に稼ぐか、モンスターを倒してワンチャン狙うか。要はこういうことだろう。



「スキルの使用は可。プレイヤーが何らかの理由でゲームを続行できなくなった場合、ポイントに拘わらずそのプレイヤーの敗北となります。ゲームと言っても体感的には現実世界とほとんど変わりません。命の保証はできませんのでご注意ください」



 つまり万が一ゲーム中に死んでしまったら、それは本当の意味でも死ぬことになるわけか。所詮はゲームだと軽く考えない方が良さそうだ。



「ルール説明は以上です。参加プレイヤーは夜神恋歌さん、月坂秋人さんの二名。ではそれぞれ報酬を決めてください」

「報酬?」

「このゲームの勝者は相手に一つだけ報酬を求めることができます。勿論、お互いの合意が必要になりますけど」



 なるほど。春香を助けたければこのゲームに勝て、というわけか。



「秋人さんの報酬は?」

「そんなの決まってる。春香の解放だ」

「夜神さんは?」

「んー、そうだな……」



 わざとらしく考える素振りを見せた後、夜神は小さく口元を歪めた。



「では私が勝ったら、東雲真冬をこちらに引き渡してもらうとしよう」

「なっ……!?」



 こいつ、春香だけでは飽きたらず真冬まで……!! そういえばさっきも真冬と面識があるかのような口振りだったが、こいつは真冬と何か関係があるのか……!?



「そう怖い顔をするな。お前が勝てばいいだけの話だろう?」

「……そもそも報酬を決めることに意味はあるのか? たとえゲームに勝ったとしても、相手が素直に従うとは限らないだろ」

「その心配はない。そうだろ夕季?」

「はい。僕の【遊戯場】において定められたルールは絶対です。もしそれに従わなかった場合……」

「従わなかった場合?」

「死んだ方がマシだと思うほどの激痛が全身を駆け巡ります。当人が従うまで、その激痛が消えることはありません」



 怖ろしいスキルだな……。



「とにかく真冬をそんな賭けには出せない。報酬なら他のにしろ」

「おや、お前にそんなことを言う権利があるのかな? こちらとしては仲間を助けるチャンスを与えるというだけでもかなり譲歩しているというのに。自分の立場を今一度よく考えてみるといい」

「……っ!!」



 なんて卑劣な奴だ。その条件を呑んでもし俺が負けたら、春香と真冬がこいつらの手中に――いや負けた時のことを考えるな。こいつの言う通り、俺が勝てばいいだけの話だ。



「……分かった」



 断腸の思いで俺は応じた。真冬には申し訳ないが、ここで拒否したら次にこいつらがどんな手段に出るか分からない。



「夜神さんも、いいですね?」

「ああ」

「両者の合意を確認しました。秋人さんの報酬は青葉春香さんの解放、夜神さんの報酬は東雲真冬さんの引き渡しとなります。それではゲームを開始します」



 再び視界が光に包まれる。次に目を開けた時、俺は荒野の真ん中に立っていた。どうやらゲームが始まったらしい。夜神もこの空間のどこかに転移したのだろう。


 俺の頭上には〝0pt〟と表示されている。自分のポイントは互いに見ることができるようだ。そして空間の真上には大きくタイマーが表示されている。あれで残り時間を確認できるわけか。


 のんびりしている暇はない。この荒野全体に三種類のコインが無数に散りばめられてるんだよな。ひとまず俺は周囲を見渡してみる。



「おっ」



 幸先よく前方に銅のコインを発見。それを拾い上げると同時にコインは消滅し、頭上の表示が〝10pt〟に変わった。こんな感じで制限時間内により多くのポイントを集めればいいわけか。この調子でどんどん見つけていこう。





 が、そう甘くはなかった。開始から二十分が経過した時点で、俺が発見したコインは銅三枚に銀一枚、計60pt止まりであった。あちこち駆け回ったが、思ったより見つからない。金に至ってはまだ0枚だ。50ptというだけあって、きっと砂の中だったり大きな岩の下だったり、難易度の高い所にあるのだろう。しかしそんな所まで探していたらキリがない。


 おまけに結構な暑さなので、予想以上に体力を奪われてしまう。荒野の気温まで再現するとは大したスキルだ。俺は【氷結】で生成した氷を当てて身体を冷やす。こういう時にもスキルは便利だ。


 それはそうとルール説明ではモンスターが出るとか言ってたけど、今のところ一体も見てないな。どこかにいるのだろうか――


 そう思った矢先、突如として目の前に魔法陣のようなものが浮かび上がり、そこから一匹の巨大なカエルが出現した。こいつがモンスターか。どうやらこんな感じで突発的に現れるようだ。


 カエルは俺の存在に気付くや否や、勢いよく舌を伸ばしてきた。俺はそれを容易くかわしつつ【怪力】で強化した拳を叩き込んだ。


 その一撃でカエルは倒れ、消滅した。この程度のモンスターなら俺の敵ではない。それにしてもゲームとは思えないほど感触がリアルだった。体感的には現実世界とほとんど変わらないというのは本当らしい。




25日に投稿するつもりが1時間ほどオーバーしてしまいました。どうかお許しください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「クズ外道の俺は、洗脳スキルで美少女を脱がすことにした。」コミカライズ版、ガンマぷらすで連載開始!
洗脳コミカライズ
画像クリックで読めます!(性的表現が強い作品となっておりますので閲覧にはご注意ください)

書籍第1巻は8/10発売です!よろしくお願いします!
168261183.jpg?cmsp_timestamp=20220725120022:small
書籍紹介ページはこちらの画像をクリック!

コミカライズ版も連載中です!
冤罪コミカライズ
画像をクリックすると読めます!

書籍1~2巻発売中の「HP9999999999の最強なる覇王様」もよろしくお願いします!
DC7UV0gVoAA5qfI.jpg:small
書籍紹介ページはこちらの画像をクリック!
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ