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【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】  作者: ダイヤモンド


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スキルの適性

 佐竹から【息吹】を奪ったことでまた一つ所持スキルが増えたわけだが、今のところ頭痛に襲われたりはしていない。大地が言っていた通り、もう身体に異常が出ることはなさそうだ。その点だけで言えば、あいつとの取引にも価値はあったと言える。



「やっぱり駄目か……」



 自主練の最中、俺は溜息交じりに呟いた。現在俺は、ある重大な問題に直面していた。それは……。



「お疲れ様、秋人。はいお茶」



 そこに真冬がやってきて、コップを俺に手渡してくれた。



「ああ、ありがとう――って甘っ!?」

「あ、ごめん。間違えてお汁粉を渡しちゃった。お茶はこっち」



 真冬がもう一つのコップを俺に手渡した。どうやったらお茶とお汁粉を間違えられるんだ。いつもの真冬のおふざけに呆れつつ、お茶を一気に飲み干した。



「なんだか浮かない顔だけど大丈夫? あとやけに散らかってるけど、何してるの?」



 地面には傘、椅子、地球儀などなど、雑貨屋かというくらい多種多様の代物が転がっていた。どれも俺がアジトから適当に持ち出したものだ。



「ちょいと【息吹】のスキルを試してるんだ」

「この間、佐竹って人から奪ったスキル?」

「ああ。これがなかなか上手くいかなくてな……」



 無生物に命を吹き込むこと、それが【息吹】の力だ。実際に佐竹はこのスキルを使って鉛筆や消しゴムなどを生物に変えていた。だからこのスキルを使えば俺にもそれができるはず――なのだが、今のところ一度も生物化に成功していないのである。


 確か佐竹は、無生物なら何でもいいってわけじゃなくて相性がある的なことを言っていた。佐竹の場合は文房具と相性が良かったのだろう。そこで俺も相性を探ろうと様々な物で【息吹】を試したが、尽く失敗に終わっていた。これだけ物があれば、どれか一つくらいはヒットすると思っていたが……。



「きっとそのスキルには、対象が生物化した姿をイメージする力、即ち想像力が重要なんだと思う」

「想像力か……」



 俺は足下に落ちていたトーテムポールの玩具を拾い上げ、目を閉じる。イメージしろ、トーテムポールが生物となった姿を。両手両足が生えて、四つん這いで素早く床を駆けずり回って――いや気持ち悪っ!


 その後も想像力を働かせながら様々な物で試したが、やはり全て失敗に終わった。どうにもこういうのは苦手だ。



「これは私の考えだけど、人にはそれぞれスキルの〝適性〟があったりするのかも」



 お汁粉を飲みながら、真冬がそんなことを言った。あれ、それさっき俺が口をつけたやつじゃ――いや今は真冬の話に耳を傾けよう。



「適性、というと?」

「目玉焼きにマヨネーズは合うけど、生クリームは合わない、みたいな。それと同じで人にも合うスキルと合わないスキルがあって、支配人もそういう適性を考慮した上でスキルを与えてるんだと思う」

「……なるほど」



 スキルの適性か、今まで考えたことなかったな。だが言われてみると確かに、そういうのはある気がする。一番分かり易いのが朝野の【少女戦士】だ。その名の通り少女戦士に変身するスキルだが、俺には絶対に使いこなせないだろう。そもそも性別の壁があるけども。ちなみに俺は目玉焼きには塩派です。



「秋人の【略奪】はスキルの適性とか関係なく奪い取るから、その【息吹】が秋人に合ってなくても不思議じゃない。ポ○モンで喩えるなら、炎タイプのポ○モンに水タイプの技を覚えさせるようなもの」

「……分かり易いな」

「今まで奪ってきたスキルの中にも、自分に合ってないというか、100%の力を引き出せてないって秋人が感じてるスキルはあるんじゃない? 例えば【入替】とか」



 流石は真冬、鋭いな。【入替】の元所有者である雪風弟は、このスキルを駆使して部屋を丸ごと地中に移したり、地中と地上を自由に行き来したりしていた。だが俺にはそんなの真似できる気がしないし、実際そこまで使いこなせていない。視界にある物同士を入れ替えるので精一杯だ。逆に【怪力】とか【氷結】のようなシンプルな攻撃系スキルはそれなりに使いこなせてる気がする。



「要するに秋人の場合は、あまり頭を使わないスキルの方が向いてるんだと思う」

「それは俺が脳筋って言いたいのか?」

「……そこまでは言ってない」



 あからさまに目を泳がせる真冬。いや絶対思ってるよね? 確かにこの間の中間テストは全教科赤点という散々な結果だったけど、これでも生前はそこそこの成績だったし、脳筋キャラ扱いされるのは心外である。



「でも普段から頭を使うことをしていれば、ある程度は苦手も克服できるはず。だから秋人には時々クイズを出したりしてる」



 たまに真冬からスマホに送られてくるクイズを思い出す。ただの退屈しのぎだと思っていたが、一応意味はあったのか。


 しかしせっかく新スキルを獲得したのに、全く使えないのはなんか悔しい。何でもいいから一度は成功させたい。俺は藁にも縋る思いで古びたカーペットを拾い上げ、生物化した姿を強く思い浮かべた。


 スキル――【息吹】!



「うおっ!?」



 直後、カーペットが瞬く間に巨大化し、その真ん中に目と口が浮き出てきた。これは……ついに成功か!?




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