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【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】  作者: ダイヤモンド


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マイナス×マイナス

 6歳という言葉に、否応なく兵藤の胸が高鳴る。



「ほう、それは知らなかった。お前がやけに子供達に肩入れする理由が分かったよ。しかしいくら中身が子供でも、身体がそれでは私はそそられない。やはり子供は小さくか弱い存在でなくては。私の興味を惹けなくて残念だったな」

「誰がアンタみたいな歪んだロリコンの興味を惹こうとか思うのよ」



 そう吐き捨てると、春香は左右の手を前にかざした。



「話を戻すわよ。私のスキル【逆行】は、左手と右手でそれぞれ違う能力があるのよ。ま、どちらも時間を戻すって点では同じだけど。いわば、どちらの手もマイナスの力。それじゃ両方の力を同時に発動させたら、どうなると思う?」

「……プラス、つまり時間を進める力になるというわけか」

「正解。流石、理解が早いわね」



 先程の発言はそういう意味か、と兵藤は納得した。



「それで? その時間を進める力とやらが、この状況で何の役に立つというんだ。いや、そもそもお前はその力を使うことすらできない。分かってるよな? お前が迂闊に動いたら、子供達の命がどうなるか!」

「ええ、勿論分かってるわよ。安心して、その力はとっくに発動してるから」

「何……!? ハハッ、見え透いたハッタリだな。広瀬からの情報にあったぞ、お前のスキルは対象に触れないと効力を発揮しないのだろう?」

「あら、そんなことまで知られてるなんて驚きね。だったらこんな情報はなかった? アタシのスキルは間接的に触れた場合にも有効だってこと」



 かつての雪風との闘いにおいて、春香がバットで叩いた氷人形にスキルを作用させていたことからも、それは明白であった。



「だから何だ? 直接的にしろ間接的にしろ、一体何に――」



 そこで兵藤は何かに気付いたように、室内を見回した。



「まさか……空気……!?」

「その通りよ。アタシはこの図書室の空気に対して【逆行】を発動させた。と言っても物体に発動するのとは訳が違うし、その分効果が出るまで凄く時間が掛かるんだけど、アンタの戯れのおかげで時間は十分にあったわ」



 勝ち誇ったように、春香は兵藤の顔を指差す。



「よって室内の空気に触れてるアンタは、アタシのスキルの効果――つまり時間を進める力の効果を受けることになるわ!」

「だーかーらぁ!! その力が一体何の役に立つと――」



 またもや言葉を止める兵藤。その表情はみるみるうちに青ざめていった。



「ま……まさか……!!」

「やっと気付いたようね。アンタも仮転生の際に支配人から聞いたと思うけど、アタシ達の仮転生体には使用期限があって、それを超えると消滅してしまう。アタシのスキルで進める時間は、ざっと10年。使用期限がどれくらいかなんて分かんないけど、それだけ進めれば余裕で超えるでしょ」



 兵藤の時間を強制的に進めて仮転生体の使用期限を超えさせること、それが春香の狙いであった。



「だ、だが!! 室内の空気に触れてるのはお前も同じ!! お前自身もそのスキルの効果を受けるはずだ!! 私を道連れにして死ぬつもりか!?」

「アンタみたいな変態と一緒に死ぬなんて死んでもゴメンよ。アンタ自分で言ったじゃない。『お前のスキルは自身に対して効果を及ぼさない』って」

「……!!」



 先程自分の負傷を帳消しにしなかったのも、春香は【逆行】の効果を一切受けないからだ。その欠点を逆に利用したのである。



「ひ……ひいいいいい!!」



 兵藤はドアに向かって必死に走り出す。春香のスキルが室内の空気に対して発動されたのなら、この図書室から出れば――



「無駄よ、もう10年進め終えたから。もっと早く逃げるべきだったわね。アンタは間もなくこの世から消える」

「う、うわっ!!」



 床に落ちていた本に躓き、兵藤は派手に転倒した。



「消える……私が消える……!? 嫌だ嫌だ嫌だ!! 死にたくない!! 死にたくないいいいいいいいいい!!」



 絶叫しながらのたうち回る兵藤。間もなく兵藤の身体が消滅する――はずだった。



「どういう……こと……!?」



 春香が動揺を見せる。いつまで経っても兵藤が消滅する気配がないからだ。間違いなく時間を十年進めたというのに、これは一体どういうことなのか。


 もしや仮転生体に使用期限があるというのは支配人の虚言だったのか? それとも使用期限が案外長くて10年進めただけでは超過しなかったから? 様々な憶測が春香の脳内で飛び交う。



「……ぷっ。くくっ……。あははははは!! なぁんちゃって!!」



 狂ったように笑いながら、兵藤はゆらりと起き上がった。



「ばーか!! いいか、他者のスキルを取り込む方法を最初に発見したのは私だぞ!! その私が何のスキルも取り込まずに闘いに臨むと思ったか!?」

「まさか……!!」

「そう!! 私は向井様から直々に血をいただき【無効】のスキルを得ていた!! お前のスキルなど私には効かないんだよ!!」



 もっともこの方法で得たスキルはオリジナルよりも劣化するため、春香のスキルを無力化できるかは運次第であったが、どうやら兵藤の悪運は相当強かったようだ。今の兵藤に春香の【逆行】は通用しないことになる。



短期間でしたが皆様のおかげで再び日間ランキングに載ることができました。ブックマーク・評価を入れてくださった方々に感謝です。

30000ptまであと少しですので皆様のご協力よろしくお願いします。

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