表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化&】冤罪で死刑にされた男は【略奪】のスキルを得て蘇り復讐を謳歌する【コミカライズ決定】  作者: ダイヤモンド


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

116/283

夢の続き

(こんなのスキンシップの内にゃ。まあ、私もああいうことしたの初めてだし、思ったより恥ずかしかったけど……)

(え? 今なんと……)

(何でもない。とにかく千夏ちゃんもやってみるにゃ! 秋人くんってムッツリっぽいから喜ぶこと間違いなしだよ!)

(無理です! あんな大胆なこと、私にはできません!)

(いいの? 秋人くんを他の女の子に取られちゃっても。というか実を言うと私も秋人くんって結構タイプだし、私が取っちゃうかもよ?)

(じょ、冗談はやめてください!!)

(にゃっはっは! でもこの程度のことで躊躇ってたら何も変わらないよ? もう一度言うけど、千夏ちゃんは圧倒的に積極性が足りないにゃ。だからやりすぎるくらいが丁度いいと思うよ)

(やりすぎる……くらいが……)

(そう。秋人くんの彼女になりたいでしょ? 秋人くんと沢山デートしたいでしょ? だったら躊躇ってる場合じゃないにゃ!)

(……分かりました。やってみます)

(その意気だよ千夏ちゃん!)



 また二人で何か話してる。そんなに俺に聞かれたら困る内容なのか? 気になってしょうがない。やがて二人が戻ってきた。



「す、すみません。お待たせしました」

「……二人とも、さっきから何をコソコソ話してるんだ?」

「えっ!? そ、それは……!!」

「こらこら秋人くん。女の子同士の秘密の会話を詮索するなんてデリカシーがないよ?」

「まあ……そうだな」



 朝野の言う通りだと思ったので、これ以上は聞かないことにした。すると今度は千夏が俺の隣りに座った。



「……千夏?」

「あっ、えっと、この方が教えやすいと思うので、隣り、よろしいですか?」

「まあ、全然いいけど」

「ありがとうございます。そ、それでは再開しましょう」



 何故か若干緊張した様子だが、引き続き千夏は丁寧に勉強を教えてくれる。しかし困ったことにさっきより距離が近いので、千夏の良い匂いが俺の煩悩をくすぐってくる。これではなかなか集中できない。



(今だよ千夏ちゃん!)

(は、はい……!)



 千夏は更に身体を寄せてきた――かと思えば離れ、また寄せてきたかと思えば、また離れる。これを何度も繰り返していた。何がしたいんだ……?



(何やってんの千夏ちゃん! ほらガッといこうガッと!)

(や、やっぱり無理です! そもそもこんなことをして意味があるとは……)

(……はあ。しょうがない、こうなったら強硬手段にゃ!)



 突然、朝野が机の下に潜った。何してんだこいつは。



「きゃあっ!?」

「うおおおっ!?」



 直後、千夏の座っている椅子が大きく傾き、千夏が俺にもたれ掛かってきた。必然的に二つの柔らかいモノが俺の身体に押し当てられる。な、なんという破壊力……!!



「ご、ごめんなさい!!」

「いやこちらこそありがと――じゃなくて! 大丈夫か!?」

「はい……」



 そんな俺達の様子を、朝野は机の下からニヤケ面で眺めていた。お前の仕業か! 一応感謝しとくけど勉強の邪魔すんな!



「…………」

「……千夏?」



 千夏はすぐに離れるかと思いきや、なかなか離れようとしない。赤面しながらも俺の身体にもたれかかったままだ。一体どうしたんだ千夏。俺としてはこのままでも全然構わないけども。もしかして千夏もこの状況を望んでいる……!?



(あいつまた女子とイチャイチャ……!!)

(しかもさっきと別の女子じゃねーか……!!)

(チェーンソー持ってくるか……!!)



 またしても周囲の生徒達の心の声が聞こえてきた。しかもさっきより憎悪が増している気がする。これは冗談抜きで殺される。



「っ!?」



 その時、背後から凄まじいオーラを感じ取った。振り返ると、そこには先程の図書委員が鬼のような顔で立っていた。千夏は慌てて俺の身体から離れる。



「す、すみません! これは、その……!!」

「貴方達、図書室から出て行ってください」

「えっ!? いや、これはちょっとした事故というか……」

「出て行ってください」

「「……はい」」



 俺達はめでたく図書室を出禁になったのであった。




  ☆




 第七次転生杯に参戦してから、約二年が過ぎた。依然として他の参加者との生き残りを賭けた闘いは続いている。ここまで僕と京谷のタッグは無敗、まさに敵なしだった。


 ここはとある廃ビルの一階。今日もまた僕達は危なげなく勝利し、一人の参加者を壁際に追い詰めていた。



『テメーの仲間は全員殺した。残るはテメー一人だ』

『くっ……くそが……』



 京谷がゆっくりとその男のもとに歩み寄っていく。そいつは全身ボロボロで、立ち上がることすらできない有様だ。もう闘う気力も残っていないだろう。



『ま、相手が悪かったな。オレと大地に勝てる奴なんて存在しねーんだよ。せいぜいあの世でお友達と反省会でも開くんだな』

『……待て、京谷』



 トドメを刺そうと京谷を、僕は呼び止めた。



『あん? 何だ大地?』

『こいつは僕がやる。いつもトドメは京谷に任せてばかりだったしな。たまには僕にも汚れ役をやらせてくれ』

『……ククッ。別に汚れ役なんて思ったことはねーんだが、お前がやりたいってんなら譲ってやるよ』

『ああ』



 僕はその男の前に立った。いざ殺すとなると勇気がいるものだな。さて、どうやって殺そうか。




ブックマーク・評価をいただけるとテンションが上がります。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「クズ外道の俺は、洗脳スキルで美少女を脱がすことにした。」コミカライズ版、ガンマぷらすで連載開始!
洗脳コミカライズ
画像クリックで読めます!(性的表現が強い作品となっておりますので閲覧にはご注意ください)

書籍第1巻は8/10発売です!よろしくお願いします!
168261183.jpg?cmsp_timestamp=20220725120022:small
書籍紹介ページはこちらの画像をクリック!

コミカライズ版も連載中です!
冤罪コミカライズ
画像をクリックすると読めます!

書籍1~2巻発売中の「HP9999999999の最強なる覇王様」もよろしくお願いします!
DC7UV0gVoAA5qfI.jpg:small
書籍紹介ページはこちらの画像をクリック!
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ