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テイマー姉妹のもふもふ配信 ~もふもふをもふもふする最愛の妹がとってもかわいいので配信で自慢してみます~  作者: 龍翠


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配信四十一回目:警戒心のないもふもふ

「もふもふ!?」


 アリスを問い詰めるれんちゃん。でも質問の意味が分からない!


「え、と……。も、もふもふ、だったよ?」

「もふもふ?」

「うん? えと……。えー……」


 アリスが視線だけで助けを求めてきたので、そっと逸らしておいた。ごめんねアリス、私ももふもふ語は見習いなんだ。


「あー……。えー……。もふもふ!」

「もふもふ!」

「そう! もふもふ!」

「もふー!」

「もふー!」


『まるで意味がわからんぞ!』

『考えるな、感じるんだ!』

『もふもふー!』

『ミレイだけじゃなくてルルまで笑い堪えてるのがなんか草』


 あ、ほんとだ。ルルも顔を逸らしてぷるぷるしてる。私も人のこと言えないけど。


「おねえちゃん」


 いつの間にかれんちゃんが私の側に来ていた。服の袖をちょいちょいと引っ張ってくる。甘えてくる、というよりはおねだりの合図、と思っていいと思う。


「どうしたの?」

「行ってみたい」


 そう言うだろうとは思ったよ。私も、水に関わるもふもふには興味があるしね。


「よし。行こう。ルルもそれでいい? ちょっと予定が違っちゃうけど」

「ん。もちろん。興味ある」

「私も行くからね!」


 案の定というか、当然のようにというか、結局全員で行くことになった。




 獣道を進むこと、五分。とても、とても広い池が確かにあった。本当に広い。無駄にでかい。というより、池じゃなくて湖では?

 それ以上に。


「へえ……。綺麗なところだね」


 とても澄んだ水で満たされてる。多分中心部はそれなりに深いだろうけど、さっきの川と同じで徐々に深くなってるみたいだ。


「おねえちゃん、らっこ! らっこさん!」

「へ?」


 れんちゃんの声の方、浅瀬の方を見ると、れんちゃんがラッコを抱えてた。紛う事なきラッコである。よく見れば大きな岩の上にたくさんのラッコが日向ぼっこしてる。

 ラッコは抵抗することもなく、れんちゃんに身を任せてる。ぷらんぷらんしてる。


「か、かわいいね」

「うん!」


 れんちゃんが嬉しそうにラッコをもふもふしているので、私はそっと目を逸らして、


「ラッコ!? ラッコなんで!? ここどう見ても海じゃないでしょ!?」


『確かになw』

『ラッコって海の生き物だっけ?』

『海でないと生きられないってわけじゃないとは思うが、一応そうだったはず』


 いやラッコもほ乳類だから別に海でないとだめってわけじゃないとは分かってるけど! 分かってるけどさ!


「ミレイ」

「なにかなルル」

「トラやライオンが洞窟で暮らすゲームに何を言ってるの?」

「…………」


 ぐうの音も出なかった。


『完全論破』

『いや論破なのかこれ。本当にたまにこのゲーム、設定がぶっ飛んでるぞ』

『まあ落ち着け。そこを正確にしてしまうと、ラッコをもふもふしてるれんちゃんが見れなくなるぞ。いいのか?』


「なるほどそれはよくないね! つまりは問題なしだね!」


『おい保護者w』


 れんちゃんが楽しそうならそれでいい。間違い無い。


「それにしても、日向ぼっこなんて……。ここのラッコは気楽だね」


『本当にそう思うのか?』

『ニキ!? 君は行方不明になってたそう思うのかニキじゃないか!』

『昔のラッコは日光浴をしていたんだ。だが人間がラッコを乱獲し、その脅威から逃れるためにラッコは一生のほとんどを海で過ごすようになったと言われている。つまり人間が原因であり、人間がいないここでは警戒が必要のないものというだけだ』

『お、おう』

『やめよう? 重い話はやめよう?』


 うん。なんか、すごく反応に困る話だった。

 私も撫でてみようかな。ラッコたちが日向ぼっこしてる岩に上ってみる。れんちゃんがもふもふしてる一匹以外は、岩の上でごろごろしていた。あったかいのかな。


「アリスが来た時もいたの?」

「うん。池を一周、はさすがにできなかったけど、場所ごとにたくさんいるよ。このあたりはラッコたちの縄張りかな」

「ん……。もっと早く知りたかった」

「聞かれなかったからね!」

「むう……」


 ごろんと仰向けに眠ってるラッコに近づいてみる。ぱちりと目を開けたけど、何もしてこない。じっと、私を見てくるだけ。何かを求められてるような気が、しないでもない。

 どうしよう。触っていいのかな?


「おねえちゃん」

「ん?」

「お腹を撫でてあげると喜ぶよ」


 野生どこいった。いや、うん。気にしちゃだめなやつかな。

 れんちゃんを見ると、抱えてるラッコのお腹をわしゃわしゃしてた。ラッコは気持ち良さそうにだらけてる。


「それじゃ、私も……」


 ラッコを触ってみる。おお、ふわふわのもふもふだ。すごく、もふもふしてる……。


「なにこれかわい……」

「ん? どうしたの、アリス」

「いや、ミレイちゃん、あれ……」


 どうしたのかな、と振り返って。

 れんちゃんがいつの間にか集まってきたラッコに押し潰されていた。むぎゅう、と。


壁|w・)あえてラッコを出していくスタイル。

ぐでっとだらけるラッコとふれあえます。もふもふ。

ちなみに他の場所にはカピバラがいたりイルカがいたりしますが、それはまた別の機会に。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 「もふもふ!もふもふ!」「ふもっふ!ふもふも!」(会話中) [一言] 池。イルカも居るならもう湖でいいのではないのか?イルカはカワイルカかな? ラッコのネタは元祖ペンギン「オオウミガラス」…
[一言] ラッコすこ ラッコは調べれば調べるほど可愛い生物
[良い点] ラッコ!ラッコ!ラッコかわゆい! ラッコ!フォアアアアアアアアアアアア(興奮で血管破裂)
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