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テイマー姉妹のもふもふ配信 ~もふもふをもふもふする最愛の妹がとってもかわいいので配信で自慢してみます~  作者: 龍翠


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配信四十回目:うるうるれんちゃん

 というわけで。


「えー。今日の配信は羊毛採取と、迷いの森探検ツアーの二本立てでお送りします」


『まってた』

『羊毛は分かるが、迷いの森?』

『昼頃にあったアップデートのやつだろ。新規モンスターを追加しましたってやつ』

『噂ではフクロウらしい』

『おお。フクロウ。俺も行ってみようかな』


 さすがにみんな情報が早いね。もうフクロウだって分かってるのか。まあ、それがれんちゃんのために追加されたモンスだとは誰も思っていないだろうけど。

 いや、ほんと。うん。気にしないでおこう。


「というわけで、れんちゃんとアリスのバトルからどうぞ」


『え?』

『あっ(察し)』

『羊毛をとるってことは……』


 うん。まあ、ご想像の通りだ。


「大丈夫! すぐに生えてくるから! ね!?」

「だめ! 羊さんかわいそう!」

「ほら! あったかいから! 羊さんも涼しくなりたいって!」

「やー!」


 うん。まあ、考えれば分かる通り、れんちゃんがすごく嫌がってます。せっかくのもふもふだしね。そりゃれんちゃんも嫌がるよ。知ってた。

 ちなみに仕様では羊毛を採取できるペットなので、ある意味ではアリスが正しいのかもしれない。でもまあ、そんなことは問題じゃないのだ。

 れんちゃんは羊さんをぎゅっとして、もうてこでも動かなくなった。これ、迷いの森に行けるかな……。


「アリスさんなんて、きらい」

「う……」


『これはきついw』

『まあれんちゃんの羊さんだからね』

『質の良い羊毛はとれそうだけど、間違い無くれんちゃんに嫌われるわな』

『かつてない最高難易度の採取だなw』


 というよりも不可能では?

 仕方ない。助けてあげるとしましょう。


「れんちゃん」

「ん……。おねえちゃんも、羊毛が欲しいの……?」

「いや、えっと……。うるうるれんちゃんがすごくかわいい……」


『おいwww』

『ぶれないことは大事だ。でもお前はぶれろ』

『でも気持ちはわかる。すごくかわいい』

『同意』


 こう、下からうるうると見上げてくるれんちゃんの破壊力が。やばい。もう無条件でれんちゃんを応援したい。

 でも、アリスにはタダで服をもらってるから、私たちで手に入るものぐらいは提供してあげたいんだよね。善意に甘えっぱなしというのもどうかと思うし。


「服のお礼だよ、れんちゃん」

「ん……。でも……でもぉ……」


『おい、めっちゃ泣きそうになってるぞ』

『アリスお前諦めろマジで諦めろれんちゃん泣くぞ』


「いや、うん。さすがにちょっと罪悪感でつらい。ミレイちゃん、諦めるよ」

「いやいや。大丈夫」

「え?」


 こういうときのために! 投げ銭してもらっているわけですよ!

 課金メニューを開いて、とあるアイテムを購入。その名も、採集アップエサ。


「そのまんまなのは分かるけど、もうちょっといい名称はなかったのかな」


『分かる』

『そのまんまだから分かりやすいけど、ひどいよなw』

『分かりやすいか? どうアップするのか分からないけど』

『説明文にはちゃんと書いてあるから!』


 購入したアイテムをインベントリから取り出す。いつものエサのように見えるけど、生産者が頻繁に買う人気アイテムだ。


「れんちゃん。これを食べさせてあげると、すぐに毛が生えてくるよ」

「ん……。ほんとうに……?」

「本当だよ。信じてほしいな?」

「ん……」


 お、離れてくれた。信じてくれたみたいだ。

 というわけで、羊さんにエサをあげます。美味しそうに食べてるけど、味はいつものエサと大差ないらしい。つまり私が食べるとまずい。


 全部食べたことを確認して、はさみを取り出す。れんちゃんが今にも泣きそうなのでさくっとやろう。アリスと一緒に、ちょきちょきちょきちょき。

 さすがゲーム、あっという間に羊さんの毛はなくなった。


「おねえちゃん……?」

「大丈夫、のはず」


 実際のところ、私もどうなるか知らないんだよね。どうなるのかな。


「アリスは知ってる?」

「ううん。普段はファトスの羊から毛をもらってるからね」


 ふむふむ。どうなるかな。

 三人で見守っていると、突然、毛がはえてきた。もこもこもこもこと一気に増えて、元通りになりました。微妙に気持ち悪い。

 れんちゃんも目をまん丸にしてる。さすがに驚いたらしい。


『ちょっと気持ち悪い……』

『もうちょっと、表現方法なかったんですかね……』

『リアルでくれ。俺の頭に』

『やめて。悲しくなるからやめて』


 すごく反応に困ること言わないでほしいんだけど。


「効果時間は?」

「十分」

「あと二回はいける!」

「よし!」


 二人でまたはさみを持ったところで、


「おねえちゃん」

「ん?」

「わたしも、やりたい」


 おお、れんちゃんも興味を持ったみたいだ。はさみはちゃんとあるよ、羊さんをもらった日にこっそり買っておいたからね。

 というわけで、ここからはれんちゃんと一緒にやりましょう。ちょきちょきちょきちょき、てね。


壁|w・)もふもふになったり、すっきりしたり、忙しい羊さん。

次回は、ふわもこれんちゃん。



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― 新着の感想 ―
[一言] 切る→生える→切る→生える→切る→生える た、楽しい(//∇//)
[一言] マビノギの羊ペットにマナポ飲ませつつ延々毟り続けた思い出がぁw
[一言] 実質2回目のバトル回でしたね。
感想一覧
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