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テイマー姉妹のもふもふ配信 ~もふもふをもふもふする最愛の妹がとってもかわいいので配信で自慢してみます~  作者: 龍翠


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配信三十二回目:れんちゃんのファトス探検


 ぽちっとな。

 れんはレジェにもたれかかりながら、配信開始をぽちっとしました。光球と文字の流れる黒い板がふわりと出てきます。早速、黒い板にたくさんの文字が流れ始めました。


『はじまた』

『あれ? れんちゃん?』

『れんちゃんこんちゃー』


「え? あ、えと……。こんちゃー?」


『かわいい』

『付き合ってくれるれんちゃん、いい子だなあ』

『ミレイはどうしたの?』


 レジェのもふもふを感じながら、れんは答えます。


「あのね。次の日曜日のことで、山下さんとお話ししてるよ」


『ああ、なるほど』

『そっか、そろそろ準備とかしないとな』

『ぶっつけ本番でするかと思ったw』


 れんとしては、みんなを自慢するだけなのでそれでもいいと思っています。みんなでもふもふもふもふすればいいのです。そうしたらきっとみんな、嬉しいはずです。間違い無い。


「さすがにそれはだめなんだって。だから、うちあわせ? してるよ」


『おk。この配信はちゃんと許可取った?』


「うん。シロと一緒にいることと、お外には行かないことって約束して、それならいいよって」


『その条件で認めるなんて』

『成長したなあミレイ……』

『褒めてるようで馬鹿にしてるなこれw』


 れんはよいしょ、と立ち上がりました。とりあえずレジェの大きな体に抱きつきます。もふもふ。やっぱりレジェのもふもふはとっても気持ちいいもふもふです。


『あ、それレジェか!』

『近すぎてわからんかったw』

『近いとよく分かるもふもふ感……。触ってみたいな……』


 やはりレジェは人気者です。さすがなのです。

 昨日ここに来てくれたアリスとエドガーさんも、帰り際にレジェをもふもふしてました。二人とも、すごく興奮していたのを覚えています。自分でもテイムしたくなっちゃった、そうです。アリスさんは生産しないといけないから、やらないそうですけど。

 もふもふぎゅー。……よし、大丈夫です。


「それじゃあ、今日は探検に行きます!」


『お? 探検?』

『そこの森? それとも雪山?』

『確かにモンスの住処としか聞いてないけど』


「あ、ううん。今日はね、ファトスを探検します!」


『ふぁ!?』

『ファトス!? 一人で!? 街に行くの!?』

『百人中百人が村だろって突っ込むけど街に行くのか!?』


「怒られるよ?」


 確かに、比較対象が少ないれんですら、ファトスは村だと思います。セカンと比べると、とてもではないですが街とは言えません。

 それはともかく。今日はファトスにお出かけして、お散歩するのです。お姉ちゃんから少しだけ案内してもらいましたけど、あの時は興奮していてあまり覚えていなかったりします。


『ホームの散歩で必ずシロといろっていうのは過保護すぎだろって思ったけど、そういうことか』

『まあファトスから出ないならやっぱり過保護だけど』

『それでもまさか、ミレイが許可出すとはな』


 正直なところ、れんとしても実はダメかなと思っていました。でも、お姉ちゃんは、認めてくれました。ファトスの中だけなら、と。


「五分ぐらいかな。悩んでたけど」


『地味に長いw』

『ミレイの葛藤が容易に想像できるw』

『それでもちゃんと許可もらえたんだね。ミレイちゃんはすごく心配してそうだけど』


 それは、れんでも分かります。離れる時もすごく心配そうにこっちをちらちら見ていたぐらいです。

 でも、きっと。


「きっとおねえちゃん、見てるでしょ?」


『ぎくぅ!』

『お前ミレイかw』

『まあいるだろうなあw』


 不満がない、と言えば嘘になります。でも、お姉ちゃんが見てくれていると思うと、それはそれで安心です。ふんにゃりしちゃいます。ふんにゃり。


『私の妹が世界一かわいい』

『お前はコメントになってても変わらないなw』

『でも確かにかわいい』

『ふにゃふにゃれんちゃんかわええ』


 なんだか失礼なこと言われてる気がします。

 ともかく、これからファトスに行きます。とても、とっても、楽しみです。


『ファトスに何しに行くの?』


「犬さんとか猫さんとかもふもふしたい!」


『ぶれないw』

『そうだろうと思ったよw』


 もちろんディアたちもかわいいのですけど、街にはモンスターではなく、動物の犬猫がいるそうなのです。れんとしては、その子たちにとても興味があります。

 是非ともなでなでしたい。もふもふしたい。今からとてもわくわくです。

 というわけで、出発!


 メニューを開いて、ホームから出るを選択します。するとすぐに移動して、れんはファトスの入口に立っていました。

 ファトスは、広さだけならセカンや、サズというまだ見たこともない街に勝るそうです。主に田畑が多いという理由で。なのでやっぱりのどかなのです。

 早速歩き始めます。のんびりゆっくりまったりと。今日は急ぐ予定もないので、今日のれんはのんびりれんです。のんびりゆっくりまったりと。


「犬さんどこかな? 猫さんどこかな? 羊さんでも牛さんでもいいよ?」


『犬猫はうろうろしてるけど、羊と牛は放牧地だよ』

『案内いるか?』


「んーん。平気」


 場所が分かっているなら、後でも行けばいいでしょう。今は他の子を探します。

 のんびり歩いていると、田園地帯を抜けて家屋の多い区画に入りました。なんだかちょっぴり視線を感じます。あちこちから見られてるような。

 どうしてかな、とちょっと考えたところで、れんは見つけました。茶色の犬。


「犬さん!」


 思わず叫んでしまいました。犬がびっくりして逃げてしまいます。どうしようかな、と思いましたが、れんは追いかけることにしました。


壁|w・)今回はれんちゃんの単独配信です。保護者見てますけど。

第一もふもふ発見しました。

次回は、犬をもふもふ……したいな!



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― 新着の感想 ―
[一言] 犬は大きな声に驚いた 犬はつい、逃げてしまった 犬は逃げながら、『違うんだ、違うんだ、別にこわかった訳じゃ無いんだ、でも、前に声がでかかった奴は俺を捕まえて、体中をなで回した上…
[良い点] 壁|ω・){おまかわ) ふにゃふにゃれんちゃんかわいいですねぇ
[良い点] ||д・) ソォーッ… ↑れんちゃんを木陰から見守りたい隊 [一言] あーこれはきっとミレイと山下さんの作業効率が急降下してますね
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