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テイマー姉妹のもふもふ配信 ~もふもふをもふもふする最愛の妹がとってもかわいいので配信で自慢してみます~  作者: 龍翠


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配信三十一回目:計画をたてましょう

「それにしても、アリスは面白い悲鳴を上げるね。うひゃ、だって。うひゃ!」

「ミレイはひどくないかな!? あれは本当に、怖いから。やってくるかな、とは思ってても怖いから」

「うん、知ってる。何度も聞いてる私でも驚くから」


 不思議なことにれんちゃんは全く動じない。それどころか、あれをやるといつも嬉しそうだ。今ではログインの時のお楽しみになってる。

 まあ、それはともかく。


「ではではれんちゃん! あとアリス、ついでにエドガーさん!」

「俺はついでか。いや、いいけどね」

「さくっと雪山に行くよ!」


 というわけで、移動開始。いや、近いけどね。

 みんなで防寒具を着て、雪山に向かいます。


『もこもこれんちゃん。やっぱりかわいいな』

『ぬくぬくしてそうだよね。アリスはミレイの色違いっぽい?』


 アリスを見てみると、なるほど確かに私と似たデザインだ。私の視線に気付いたみたいで、アリスがにやりと笑った。


「うん。ミレイちゃんとお揃いだよ。本当はれんちゃんの色違いにしようかと思ったけど、多分怖いお姉ちゃんが怒ると思ってね」

「私を差し置いてれんちゃんとお揃いとか、絶対に許さないよ。絶対に」

「あ、はい。うん。大丈夫。作ってないから」


『こえーよw』

『こいつ、これで平常運転なんだぜ』

『平常だけどまともではない』


「うるさいよ」


 君たちこそいつも失礼すぎると私は思います。

 さて。雪山の周囲は仕様なのか分からないけど、雪原になってる。雪遊びをするならこの雪原が一番だ。ちなみに雪山は雪山で、凍った池のスケートリンクや、木がまったくなくて坂道だけのスキー場みたいなところもある。まさに至れり尽くせりだ。


「まあ全てお金の力だけどね!」


『草』

『本当に事実だからなw』

『雪山の機能拡張だっけ。こんなのがあるならもっと早く知りたかったよ』


 ほんとにね。

 雪山がホームに加わると、課金メニューが増えるのだ。雪山の機能拡張が数種類。池のスケートリンク作成だったり、スキー場作成だったり、雪原エリア拡大だったり。

 もちろんすぐに買いました。幸い、投げ銭はあの後も続いていて、コインに困ってないから余裕なのだ。なのでこの雪山はれんちゃんの遊びスポットになってます。もちろん、モンスたちもたくさん住んでるよ。


「まずは何する?」

「夜の八時までだからね。二時間近くあるとはいえ、有効活用しないと」

「れんちゃんは何をしたい?」


 三人でれんちゃんを見る。頭のラッキーを撫でていたれんちゃんは、え、と一瞬固まって、視線を泳がした。その後、上目遣いに私を見て、


「おねえちゃんと一緒なら、なんでもいいよ……?」

「れんちゃんはかわいいなあ!」


 本当にもう、れんちゃんはすごく嬉しいことを言ってくれる。だから、抱きしめようとしたら、何かがれんちゃんを真横から突き飛ばした。

 何か。そう、白い毛玉みたいなもの。

 あんぐりと口を開けて固まるアリスに思わず苦笑して、れんちゃんを見る。


「あはは、や、くすぐったい……!」


 れんちゃんを押し倒してぺろぺろ舐めてるのは巨角ウサギだ。以前、配信中にテイムしたフィールドボス。もふもふウサギさんだ。

 れんちゃんと会えたのが嬉しいのか、れんちゃんを舐め続けてる。れんちゃんもそんなウサギをぎゅっと抱きしめて、見てるだけで微笑ましい。


『おお、巨角ウサギ。配信に出てくるの久しぶりだよな』

『やっぱりウサギもいいよな』

『襲ってこなければ本当にただのウサギだからな』


「ちなみに草を食んでる姿が私は最高だと思います」


『わかる』

『あれはあれでとても癒やされる……』


 そんなかわいいウサギだけど、私としてはれんちゃんとのスキンシップを邪魔されてとても不愉快です。ウサギ鍋にしちゃうぞ。

 あ、ウサギがこっちに振り返った。なんか、私にとびついてきた。甘えてきた。


「そ、そんな甘えてきても、許さないんだからね……!」

「そう言いつつでれでれだよミレイちゃん」

「だってもふもふかわいいし!」


『さっきまでのいらいらしてる表情はどこへ』

『単純だな、と言いたいけど、そのもふもふの誘惑には俺も勝てそうにない』

『いいなあ、ウサギ……』


 いや、ほんとうに、ふわふわもふもふ……。

 いやいやそんなことよりも、何するかだよ。何に時間使ってるのかな!?


「れんちゃん、雪遊びは調べた?」

「うん!」


 れんちゃんには前もって、どんな遊びをしたいか聞いておいたのだ。そもそも雪遊びをあまり知らないみたいだったから、ちょっと調べるということだったけど。


「あのね。あのね。かまくらに入りたい!」

「なるほどかまくら」

「いいよねかまくら。子供の憧れだよね」

「いや、納得してるけど、二人は作って入ったことあるの?」


 あるわけないじゃないか。アリスと二人で黙って目を逸らすと、エドガーさんに笑われてしまった。


『ないのかよw』

『いやまあ、ある程度雪が降らないとそもそもとして作れないぞ』

『それはそうだけど、そうなら言えよと』


 私だって見栄を張りたい時ぐらいあるんだよ。ほっといてほしい。

 とりあえずかまくらは作ることに決定。でもれんちゃんの言い方から察すると、かまくらに入りたいだけで、自分で作りたいってわけでもないみたいだ。

 なので、かまくらに関しては私が作ることにしよう。


「あとは、雪だるまと雪合戦!」


 ふむふむ。


「じゃあまずは雪合戦だね。先に他を作ると余波で壊しちゃうかもだし」


『まって』

『余波で壊すとは』

『大丈夫? 雪合戦だよ?』


「分かってるよ」


 私が住んでる地域はあまり雪は積もらないけど、それでも雪合戦ぐらいは知ってる。当たり前だ。でも、ここにはテイムモンスたちがいるからね。ただの雪合戦で終わるわけがない。


壁|w・)まずは雪合戦。

あとはかまくらと雪だるまです。



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― 新着の感想 ―
[良い点] れんちゃんかわいいよれんちゃん [一言] 雪合戦(競技スタイル)かな? じゃあおにいさんはれんちゃんのチームに入りますね(^^♪
[良い点] >「私を差し置いてれんちゃんとお揃いとか、絶対に許さないよ。絶対に」 すごく濁った眼で言ってそう
[良い点] 今度こそ本当の雪遊び回……!(雪のみ) そして兎忘れてましたw そういえばいたなぁ……w
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