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もふもふ!  作者: min
高校編(一年生)
17/51

グッドアイデア

説明会です。もふもふしてなくてすみません。

 先に述べたように、普通科、特別科、魔法科の授業内容はほとんど変わりません。しかし、魔法科の教育には、全面的に「教会」が関わっており、教科書も全て教会風のものになってしまっているのです。


 教会についてはよく分かっていないのですが、獣人を全面否定し人間至上主義を掲げていることは周知の事実であり、彼らは旧家自体を見下している節があります。そんな中で教会の影響が強い魔法科などに私が所属してしまったら…、もうお分かりでしょう。

 加えて、旧家の血筋ですから、今までが幸運だっただけでもしかすると何かの拍子に獣化するかもしれないのです。

 万万が一そんなことが起きてしまい校舎内で獣化なんかしてしまった日には…。

 最悪、私は袋叩きに合ってしまうかもしれません。


 そういった懸念の元、どうにかこうにか私を魔法科へは生かせない方向で会議が進み、そこで一人の大人が気付いたのです。

 曰く、「昇進させてしまえ」と。


 手順はこうです。


 まず、私が「魔法を使えない一般人」として、普通科の生徒になります。

 次に、頃合いを見て「魔法を使える生徒に触発され魔法に目覚めた」として魔法科の実技授業に参加するようにします。勿論籍は普通科に置いていますから、実技以外の授業は普通科・特別科の教棟で受けることができます。

 そして、次年度で魔法科に籍をおくと、「将来性がある」として特別科の適性を測るためにその一年は特別科の授業を主に受けるようにし、やはり実技だけは魔法科のものを受けるようにします。この場合も魔法科の教棟に留まる必要はありません。

 最後の一年は主に就きたい職業別に活動が別れるため学科の区分は左程重要ではないそうなので、私の働きに応じて魔法科のまま籍を据え置くか、特別科に引き上げるかを決めるそうです。


 と、このように昇進制度を利用して上手い具合に魔法科を避けよう、という作戦が会議を通ってしまったそうで。


 こうして私は、私立調和学園普通科一年生として、春を迎えることになったのです。


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