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通販スキルと時間停止アイテムボックスで生活改善!  作者: 春爛漫


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王都、貴族の屋敷へようこそ

 馬車は平民街を走り、富裕街に入り、さらに奥に向かった。

 この辺りには来たことがない。

 何だか値段の高そうな店や家がたくさんある。

 敷地もどんどんと広くなっていく。


 そして、更に進むと、衛兵の姿が定期的に見えるのに気がついた。

 (税金の無駄遣いをしてるな)


 金持ちの家が多いから仕方がないのだろうけど、庶民街や貧民街こそ衛兵の数を増やすべきだと考えてしまう。


 そして、柵で家が見えない区画に入った。

 (貴族街、かな?人の声が聞こえてこない)


 馬車の音が聞こえるだけの道を走った。


 ◇◇◇


「さあ!着いたぞ。ソフィアは懐かしいだろう?部屋もそのままだ。少女時代のままだから、今の年齢だと違和感を感じるかもな?」


 馬車のドアを自分で開けて伯父さんが降りた後に、私を抱っこで下ろして、伯父さんの腕に座った。

 (6歳なんですけど!私。たとえ、4歳児に見えるとしても6歳です)


 その後にお母さんが馬車から降りてきて、屋敷を見上げて眩しそうな顔をした。

 (懐かしんでいるのかな?)


 あ、屋敷の中から数人出てきた。


「お帰りなさいませっ、ジョシュア様っ。それで、ソフィアお嬢様はっ?」


「おう、ただいま帰った。今回は大当たりだぞ!」


「な!なんとっ!おめでとうございますっ!」


 老年の執事みたいな格好をしているお爺さんが言葉を口にして、目をうろつかせた後に、お母さんに固定される。


「ソ、ソフィアお嬢様で、ございますか?」


「ジャニス、心配をかけました。ごめんなさい」


 老年の執事が静かに涙を流した。

 そして、深く腰を折ってお母さんに挨拶する。


「お帰りを、ずっと、お待ちして、おりました。お帰りなさいませ。ソフィアお嬢様っ」


 お母さんが老年執事の肩を撫でた。


「只今、帰りました。ありがとうね、ジャニス」


 ジャニスさんについてきていた2人が屋敷に走り出した。


 きっと、お母さんの事を知らせに行ったのだろう。


 そこで、伯父さんがお母さんを促した。


「屋敷の中に入ろう。お父様もお母様もお姉様も待っている」


 お母さんの体が少し揺れた。


 ジャニスさんが姿勢を正して先導してくれる。


 そして、屋敷の扉を静かに開けてくれた。


 私と伯父さんとお母さんが中に入ると、お母さんを呼ぶ声が聞こえた。


「ソフィア!?」


 お母さんが大きい階段の上を仰ぎ見る。


「お姉様!」


「ああっ!ソフィア!ソフィアなのね!」


 凄い勢いで階段を降りてきたのは、お母さんよりも歳が上の伯母さんのようで、意思の強そうな顔を今は泣きそうに歪めている。


 2人はがっしりと抱きしめあった!


「ああっ、なんてこと!本当に生きてるなんて!神様っ!」


「お姉様っ、お姉様っ、ごめんなさい」


「いいのよ。あなたが生きているだけで……あら?ソフィア、あなた、いい匂いがするわね?」


 涙の感動の再会!!

 なのに、伯母さんはお母さんからする、シャンプーの香りに気がついたらしい。


「あら?あなた、貧民街にいるって、報告があったから、臭いのを想像、んんっ、まぁ、いいわ。清潔に過ごしていたのね」


「チヤが、娘が、頑張ってくれたのよ」


 姉妹2人が体を離す。


「そうね、子供がいるって、報告書にあったわ。……あなたを攫った男の子供?」


「お姉様、誤解だわ。私の最愛の人との子供よ」


「……はぁ、いいわ。子供に罪は無いものね。紹介してちょうだい」


 私の出番?と伯母さんを見ると、バッチリと目が合った。


 伯母さんはニコッと笑った。

 わっ、キツイ美人顔。

 怒らせないようにしよう。


「ソフィアの娘ね?私はあなたのお母様のお姉様よ。お姉様って呼んでね」


 ……伯母さんとは呼んではいけないらしい。


「お姉様、チヤと申します」


「あらぁ!いい子ね!チヤちゃん!よろしく!」


「よろしく、お願いします」


 と、伯母さん改めお姉様と挨拶していると「ソフィア!!」「ソフィアっ!」と男女2人の声が聞こえたので見てみると、豪華な格好をしている50歳くらいの男女がお母さんを抱きしめていた。

 多分、お祖父様とお祖母様だろう。


 その後ろから、背筋のピンと伸びた老女が何故か私をガン見しながら近づいてくる。


 伯父さんが老女に話しかける。


「オババ様。アンドチヤとソフィアの子供のチヤです。チヤ、オババ様だ」


「オババ様?」


 紹介になっているような、なっていないようなことを言われると混乱する。

 誰のオババ様?


「アンドチヤの髪色を受け継いだね。ちょっと、触るよ」


 オババ様に手を握られた瞬間、何かが体を駆け抜けた。


 よく見ると、オババ様の髪色は白ではなく薄い金髪だった。


「ほう!固有スキルを持っているね。ハースネル族だ、この子は」


 伯父さんが驚いた声を出した。


「ハースネル族ですか!?顔が違いますよ!?」


 伯父さん、顔が違うとは、どういう意味だ?


「多分だけど、アンドチヤが隠蔽魔法をかけてるね。解除は後からにしようかね。ちょっと他の者も呼んでくるよ」


 それからサッサとこの場から去っていくオババ様。

 ……お父さんが私に隠蔽魔法をかけてるって、どういう事?


「孫はどこだ!?」


 呼ばれた。


 多分、私だな。

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