011 負け犬に手をかまれる 2
そしてゼロワンはカミーリャを連れてシャンバラから逃げた。彼女こそがアレックスが作り出した成果だ。ただし完全なホムンクルスではなく「素体」と呼んでいた。
カミーリャは学習に基づいて指示されたことを淡々とこなすがそれだけで、自発的に行動することはできなかった。それはゼロワンも同じだがアレックスの助手を務めていたゼロワンとは経験値が違う。
ホムンクルスが感情を持って自立することができるのか。性交によりホムンクルスが子孫を残すことができるのか。それはホムンクルス同士でも可能なのか。そうした検証が未達のままアレックスは投獄されてしまった。
それらをアレックスに託されゼロワンは師の言葉を信じて地球に向かったのだった。
カミーリャを手に入れられなかった『B∴D∴N』はその後も執拗に2人を追った。かけられた懸賞金に悪党どもが群がり血眼になって2人を探した。
そして地球を目前にしながらもゼロワンは賞金稼ぎどもに追いつかれ、戦闘の末に母船『ブルフロッグ』とカミーリャを失ってしまう。それでも何とか地球にたどり着いたのだが、『クラポー』は墜落して飛べなくなりこの裏山の下に埋まってしまっているという……。
……あれ? じゃああの夜の衝撃はそのせいなのか? そうでなければ無事に死ねたんじゃないのか?
細かいことは気にするな? 結果オーライ? お前が言うな!




