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Real~Beginning of the unreal〜  作者: 美味いもん食いてぇ
第3章

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50話

 

「――っ無事か‼」


 額から血を流す葵獅が階段から顔を出す。


 敵がいないのを確認してから、隣合って座る二人に駆け寄った。


「葵獅はん」


「紗命、無事で良かった。……お前は、大丈夫なのか?」


 包帯をグルグル巻きにされ、左腕に添木をされた東条に視線を移す。


「だいじょばない」


「だろうな」


 全身からだいじょばないオーラを出す彼を、葵獅はひょい、とお姫様抱っこした。


「すまないが急ぐぞ。下もマズいことになってる、紗命は動けるか?」


「えぇ」


「着いたら水でバリアを張ってくれ」


「分かった」


 走る二人に後は任せ、東条は上目遣いで懇願する。


「優しくしてね?」


「黙ってろ気色悪い」


 葵獅は腕の中の大きな赤子を睨みつけつつも、その運搬には最善の注意と敬意を払う。


 彼がいなければ、間違いなく紗命は死んでいたのだから。


「……ありがとうな」


「……自分のためだよ」


 きっと本音なのだろう言葉を、正直な奴だと笑って流した。




人の為、己の為。


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