雨の日の傘
掲載日:2019/10/18
ある日のことである。
傘置き場に置いてあった傘が盗まれた。
それは、帰り際に気づいたのだった。
僕は、どうしようもない気持ちに襲われ、
盗んだソイツの神経を疑い、怒りの壺のなかにいる、地獄の鬼として、君臨したかのような感じがした。
許せない、許せない、
時として呪ってやろうと、呪い殺してやろうと思ってしまった。
しかし、踏みとどまる、それは、誰かの言葉で踏みとどまる、
ふと、自分は感じた。
人は人一人では生きていけないのだと、
イライラしているときは、何も見えなくなりがちだと、そのとき、はじめて知った、いや、前にもイライラしてたけど、なぜ、今でも繰り返していたのかというと、本当の意味での隣人愛を理解していなかったのだと思う。
だけども、完全には理解してないが、傘を盗んだのも、悪気ではなく、雨が降っていて、やむにやまれぬ事情というものを考慮すると、許してやろうと思った。困ってるのはお互い様、険しい道に、他人だからと手を貸さないのと、同じだ。
人は、失敗する、だからこそ、人が教え、学び、日々は進んでいく。
私も失敗するのだから、徳をつんでいけばいいのだから。




