舞い戻る剣
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「…………」
静香から『魔力執刀』を引き抜くと、彼女はそのまま仰向けになって地面に倒れた。
まだ息はあるものの、その呼吸は弱弱しく、胸部から広がる血の染みは彼女が確実な致命傷を負っていることを示唆しており、あと数分で絶命することは明らかだった。
「……ふふ、なんて顔をしているのよ、亮」
僕の表情を見て、弱弱しい笑みを浮かべる静香に対し、僕は溜息をしながら答えた。「流石に自分の母親を殺めたんだ、僕だって複雑な気持ちにくらいなるよ」
「あら、楓を見殺しにした私にまだそんな感情を抱いてくれるのね、優しくなったわね、亮」
「最後の最後にそんなことしか言えないんですか……他に何か言うことはないんですか」
「他に、かぁ……そうね、やっぱり、あなたがこの世界の中心に立つ姿は見たかったわね。実際に戦って分かった。あなたには間違いなく選ばれた素質があるわ」
「今更親馬鹿とかいうつもりはないですが、それはただの身内びいきですよ。そりゃ、この世界ではかなり強い部類には入ると思いますが、世界の中心になるとかそんな大仰なものじゃありません」
「いいえ、あなたは自分の潜在能力の高さを理解していないわ――――だってあなた、この世界に来た時、何も授からなかったでしょう?」
「…………え?」
静香の言っている意味が分からず、僕は数秒沈黙した。その様子を見て、静香はおかしそうに笑みを作る。「ほら、その顔、やっぱり分かっていないって顔ね」
「それはどういうことだい母さん。僕達がこの世界に来た時に何か授かるって」
「言葉通りの意味よ。亮の方がこの世界に来てからの期間が長いんだから分かるんじゃない――――この世界に異世界転移してきた人達、共通して何か特殊な力を持っていなかった?」
「――――――――ぁ」
僕の頭の中に数秒でいくつもの顔を浮かび、そして静香の言った言葉の意味を考えてあてはめた。
井堂志龍。この世界でも考えられないような身体能力を誇り、それだけで言えば学生当時のカレンをも圧倒するほどのものであった。
井堂雫。『天眼』という特殊な瞳を有しており、相手体内の魔力から空気中の微細な魔力まで視覚で捉えることができた。
葉山正人。この世界には存在しない奇怪な幻獣を『召喚』で呼び出せた。
金木楓。『言霊の霊』という特殊な声をもち、自分の言葉を別の人間に錯覚させたり、自分の発言を信じ込ませたりすることができた。
「……じゃあ、母さんも……?」
「あら、それは気付いてなかったの? 私の異能は『強奪の腕』。色々条件はあるけれど、ようは相手の記憶や知識、魔力を奪える能力。イェーマの魔法を私が使えるのはその能力のおかげよ」
静香が何らかの方法でイェーマの魔法知識を強奪したことは予想がついていたが、まさかそれが異能によるものだったとは。だがこれで、静香の言ったことの意味をはっきりと理解した。
「まさか、僕以外の異世界転移者は、みんな特別な何かを与えられていた……?」
「そうよ。そしてこれは私の推測だけれども、この世界に転移する者はね、みんなこの世界でも適応して生きていくために特殊な力を与えられるのよ。つまり、魔力なんてものを持ち合わせていない私達が生きていくための神様からのせめてもの授かり物。だけれどね、亮、あなたはそれを授からなかった、その理由が分かる?」
「え……?」
「何も必要なかったのよ、あなたは。神様からの授かり物なんて必要がないくらい、あなたの潜在能力は突出していたってことなのよ。この魔力が当たり前の世界であなたは魔力が存在しない状態でも適応できると判断されたのよあなたは。これがどれだけ異常なことかあなたなら分かるでしょう?」
分かる。魔法の恩恵がどれほどのものか、そして魔法を使えない者がどれだけ無力なのか。マティアスやフェルトなどの例外はあるが、僕は魔力が無い代わりに身体能力が超人的というわけでもなかったし、やはりただの人間のまま魔法師と対等の立場に立つのは難しい、というかほぼ不可能だっただろう。
「もしも母さんの仮説が正しかったのだとしたら、神様は随分僕を買いかぶっているか魔法の力を舐めているね。僕は今こうして生きてはいるけど、それは本当に奇跡に等しいし、これまで何度も死んでもおかしくない目に遭っているんだ。むしろ神様は僕みたいな邪悪な存在を歓迎したくなかったからわざと特殊な力を与えなかった、と言われた方が納得できるよ」
これまで何度も死にかけた。というか、『魂喰』が無ければとっくの昔に死んでいた。まさに薄氷の上を進む道のりをこれまで続けてきたのだ。神様が意地悪したと言われた方が僕としてはよっぽど理由としては頷けるね。
「ふふっ、なら私だって同じく異能は与えられていないはずよ。あなたは神様に選ばれし存在なのよ。それはたとえあなた自身でも、誰が否定しようと、私は断言するわ。あなたがあの聖イリヤウスと手を組めば世界は間違いなく変わるし、その中心に立つのは彼女とあなたよ。あなたはそんな未来望んでいないと言うのでしょうけど、私は見たい景色だった……残念ね」
もう、時間がないみたい。
静香は最後にそうぽつりと言うと、焦点の合っていない瞳で僕を見た。
「亮、あなたと楓には随分辛い思いをさせたと思うけれど、あなた達の幸せを願っていたのは本当よ、尤も、私がそう言うと亮は、じゃあ楓をもっと大切にしろと言うのだろうけど」
「……それはそうだよ。母さんは僕に固執しすぎた。どこにいるかもしれない僕を捜すより先に、あなたは身近にいた楓をもっと大切にすべきだった」
「………そうね。亮の言う通りだわ。あなたのことをずっと捜していたけれど、心の中であなたならどこへ行ってもうまくやっていくだろうって確信はあったもの。本当だったらそれよりも楓を……いいえ、もう後の祭りね。もうそろそろ親子の会話も終わりどころでしょう、待っている人もいるみたいだし」
最後の方は、僕の背後を一瞥して静香が言った。後ろにいる当の彼女は最後まで静観するつもりなのか、こちらには一切手を出すつもりはないらしく、黙ってこちらを見ているだけだ。
「亮、もう何も言わないわ。好きに生きなさい。どこで何をしようと、私は草端の陰からあなたを見守ることにするわ」
「草端の陰からって……まあ、いいよ」
その冗談とも取れぬ言葉に最後まで掴みどころがないなと思ったが、母が最後の最後まで母のままだったことに少しだけ安堵する自分がいた。今際の際になっても恐れず毅然とした様子の静香を少しだけ子として誇らしくもあった。
「それじゃあ行くよ。楓に会ったらよろしく伝えておくのと、今度こそ普通の母らしく接してあげて。あの子は元々僕達とは違う普通に近い子なんだから」
「はいはい、分かったわよ。あなたはまだしばらく来るんじゃないわよ、亮」
それが静香との、母との最期の言葉だった。重すぎず軽すぎず、まさに僕達らしい最後だった。
そして、背後を振り返った僕は、いつからそうしていたのか、ずっと僕達のやりとりを眺めていた、いや眺めながら最後の大技の準備をしていた相手に声をかけた。
「やあ、随分お待たせしてしまいましたね、聖さん」
「大丈夫ですよ、こちらもその間に準備を終えさせていただいたので」
僕の言葉に聖は天女のような微笑みを浮かべた。その両腕には今、途方もない、まるで銀河星団のような無限にも思える神聖力による光の奔流が辺りを神々しくに照らし出していた。
「それにしてもすごい神聖力ですね。聖さんの術はどれも消費する神聖力の量が尋常じゃないですけど、流石にそのレベルは規格外というか、個人が有していい量には思えないのですけど」
「私でもそう何度も放つことができない特別な術ですからね。あ、一応今のカナキさんの魔力で直撃してもギリギリ残機が残るくらいの出力に調節するので安心してください。とはいえ、できることならこれを使わずおとなしく付いてきてくれるのが一番なのですが」
「慈悲深いことだね――」
その時、背後で僅かに動く気配があった。静香ではない。姿は見えないが、あの人が静香からアレを拝借し、その場を離脱するのを肌で感じた。聖もそれは分かっていただろう。少しだけ表情を変え、僕を視界に収めたまま少しだけ視線をずらしたが、些事と判断したのか、特にそちら何かをする気はないようで、すぐに視線を僕へと戻した。「どうですかカナキさん、出来れば私もカナキさんをこれ以上傷つけたくありません」
「その前に聞きたいのだけれど、君をここまで足止めしていた人達は生きているかな? 聖さんが母さんと戦っていた時じゃなく今頃になって僕の前に現れたということは、あなたを足止めした誰かがいたと思うのだけれど」
「ああ、そちらは安心してください。エトさんとスイランさんという方とお相手させていただきましたが、二人とも戦闘継続が不可能な状態にはしましたが、命に別状はありません。なので、ここはひとつ穏便になって、付いてきてもらえると嬉しいのですが」
やはり足止めをしてくれていたのはあの二人だったか。心の中でエトとスイランに礼を言うと同時に、もう二人がこれ以上深追いしてこないことを胸中に願う。
「ありがとう、二人に加減してくれたことに感謝する反面、あの二人を相手に手加減ができる聖さんにはやっぱり敵わないと思うよ。でも……」
「それでもここで終わりにすることはできない、ですね?」
「はい、母さんにも背中を押してもらえましたしね。ここで終わることはできない」
「そう、ですよね……ええ、分かっていました」
魔晶石を砕き、『黒淀点』を発動させた僕に対し、聖は自らを納得させるように一人ごちると、静かに両の掌を僕へと向けた。
「なら、私も相応の覚悟をもって臨みます。もう問答は致しません。全力であなたを連れてイリス様の下へ向かいます」
「さて、そう上手くいくかな」
言葉とは裏腹に、体中に悪寒が走り、額から汗が滴る。恐らくはこの攻撃で聖は僕の残りストックを削り切り、息をするだけになった僕をイリスの下に引きずりだす算段のはずだ。聖の今の膨大すぎる神聖力を見ても、戦力差、いや火力差といった方が正しいか。その差は圧倒的だ。
――あとはどれだけ僕が聖の火力を前に対抗することができるか、か。
「『黒淀点』」
魔晶石を二つ割り、足元に魔法を展開させると、聖の攻撃に備えて前方に『沼影』を集中させる。聖も攻撃態勢に入り、こちらに向けた両の掌から、そこに向かって途方もない規模の神聖力が集中する。
「お願いですから出し惜しみしないでくださいね。出力を見誤ってカナキさんを輪廻の輪に戻してしまったとなれば、私はイリス様に顔向けできませんから」
「大丈夫だよ、形はどうあれ僕は生きてイリスに会う。聖さんともまだまだ話したいことがありますしね」
「まあ……ここでそのようなこと言えるとは、流石はカナキさんです……!」
聖の神聖力が遂に掌へと集まりきり、両の手が直視できないような光を放つ。最早予測すらつかないほど馬鹿げた量となった神聖力に対し、僕は魔晶石を更に“三つ”砕き、冷静に、しかし自分が操れる魔力量限界まで魔力を熾し、その魔法へと注ぎ込む。
「まあ、魔晶石の存在は知っていましたが、まさかそれほどの魔力を暴発させることなく操れるとは……私も遠慮なく全力をぶつけられそうですね……っ!」
言葉と共に聖の掌から出てきたのは真っ白な球体だった。大きさはそれほど大きくはなく、バレーボールくらいの大きさだった。だが、それはもちろん、見かけの大きさに反して内部には途方もなく凝縮された一つの宇宙のような神聖力が秘められている。直感だが、あれ一発で小国一つを滅ぼせるような、そんな規模の神聖力だ。
「ッ……!」
聖の額には大粒の汗が浮かび、顔には見たことがないほど厳しい表情を浮かんでいる。あの聖をもってしてもそれほどに御しがたい術ということか。対する僕も、魔晶石五個分の魔力を操るという初めての暴挙により、体の至るところから血が噴きだし、キャパオーバーの魔力量の操作に頭は割れんばかりの激痛が走り、少しでも気を抜けば体が内側から破裂してしまうような綱渡りを続けている。
しかしだからこそ、これまで構想を続け、しかし必要な魔力量の過大さが問題となり実用に至らなかった魔法の実現に成功した。
「――『絶対魔法・螺旋無限障壁』」
着想を得たのはかつての仲間、ラーマ・コンツェルンが発動させた特級魔法だった。
あの翠連の切り札『覇剣』には僅差で突破されたものの、その防御力はおそらく全ての魔法の中で最硬と思われるその魔法をアレンジし、ベースとなる『無限障壁』に対し、『黒淀点』の『螺旋網』の魔法式を編み込んだ。
謂わば、最硬の特級魔法に同じ特級魔法を相殺できる魔法術式を組み込んだ紛れもなく魔法界で最強硬度をもつ障壁魔法。恐らくこれなら翠連の『覇剣』をも受け止めることができるだろうと自負できる、今の僕が、いや、今の魔法界が実現できる限界値と言っても恐らくは過言にならない絶対防御の盾。
――――けど、恐らくこれでも彼女の術の前には届かないだろうな。
「爆ぜなさい……」
聖は僕の魔法を前にしてももう眉一つ動かさなかった。ただ、虚ろな瞳で凛とした声音で短くそう呟くと、両掌の前にあった真っ白な球体へ向けて、両手全体で力を込めた。まるで直接触れているかのようにそれで球体には幾つもの罅が入り、次の瞬間、一気にそれは破裂し、中に秘められていた全てが僕に対して光の奔流となってまっすぐに押し寄せた。
「――――『ノア』」
聖の声でそんな言葉が聞こえた直後、眼前にあった漆黒の障壁が砕け散り、一瞬で視界は真っ白に染まった――
どれだけそれから時間が経ったのだろう。数分だったのか、数十分だったのか。何も分からない。
ただ一つ分かっていることは、再生を終えた僕がまだなんとか五体満足で生きているということ(服も自分の体の一部として概念づけているため、見た目は驚くほど先ほどと変わらない)、しかしストックはもうほとんど残っておらず、次に致命傷を負えばもう後はないということ、そして今の聖の攻撃で魔晶石を全て破壊されたということだった。
周囲を見渡せば、聖の術がいかに馬鹿げていたかが分かる。巨大な建造物をも丸ごとの見込めるような巨大な大蛇がそこを通ったかのように、僕の背後、少なくとも肉眼で確認できる距離は、直径数百メートル幅の直線上に、地面が半円状に丸ごと抉り取られていた。恐らくこの直線状にいた生物は僕を除き全てもうこの世には存在していないだろう。気の毒としか言いようがない。
「僕の魔法も全く太刀打ちできなかったし、まったく、本当に馬鹿げた力だ――」
この景色を生み出した聖の存在を探すが、何故か周囲にその気配は無い。多分一時的に僕の体は塵一つ残っていなかっただろうし、もしかすると僕が死んだと勘違いしてイリスの下に慌てて戻ったのかもしれない。どちらにせよ、ストックも尽き魔晶石もない今の状況なら好都合だ。今のうちにセシリアと合流し、最後の望みとなる奇襲に繋げたい。あれだけの大技を放ったのだ。いかに聖といえど、かなり疲弊しているはずだから――――
「――――この瞬間を待っていたわ」
「ッ!?」
その時すぐ後ろから聞こえてきた聞きなれた声に咄嗟に振り向いた時にはもう遅かった。
「ぐっ!」
腹部に重たい衝撃が走り、大きく後ろに吹き飛ぶ。踏ん張る力も残っておらず、地面を転がりながら、ようやく起き上がろうとした僕の首に、冷たく鋭利な紅色の刀身が当てられていた。
「ようやく弱みを見せたわね、カナキ・タイガ。五年前の仇、ここで取らせてもらうわ」
「カレン、君……」
僕が顔を上げると、そこには毅然とした表情で唇を引き結びこちらを鋭く見やるカレンが僕を見下ろしていた。
「カレン君、君も分かっているはずだろう。今僕達がこんなことしている場合じゃ……」
「むしろ今だからこそです。この終局間近の状況で今こそあなたを屠る機会に恵まれることは絶対にない。本当はあなたが王国の民を殺した時のように苦しめてから屠りたいところですが、そこまでの時間は無さそうです」
そう言ってカレンは一度だけ視線を遠くへと投げかけた。恐らくそこでまた別の動きが始まろうとしているのだろう。だが、そんなことを考える間もなく、刀身がさらに僕の首へと押し込まれた。皮膚が破れ、一筋の血が僕の首を伝って落ちていく。
「安心してください。皇国の方は私の方で対処します。あなたの仲間も最大限利用するので、それまでは他の者も罪には問いません。それでは、さようなら」
「まっ――」
もう話すことはないとばかりに一方的にカレンが刃を振るった。それを止める間も、時間を稼ぐ言葉も思いつかず、僕が遂に死を覚悟した瞬間、その声は聞こえた。
「待ってください、カレン様!」
「――――――――え?」
時が、止まった。
ここで聞こえるはずのない声。ここで見るはずのない姿。
しかし、僕もカレンも同じ瞬間、その人物の姿を認める。認めてしまう。
そして僕は同時に、以前セシリアが僕に話していたことを思い出した。
それは皇国との最期の戦いが始まるまでの一月の停戦期間。まだラムダスにいた時、アリスとの協定についての話をしたときのことだ。
「まあ、今のところではなんとも言えんな。良い方向に働くかもしれないし悪い方向に働くやもしれん。ただ、あの王女はお前に対して並々ならぬ執着をもっていることは話を聞くだけでも分かる……良いだろう。私の方で手を打っておいてやる」
「え、そんなことできるんですか?」
「可能だ。ただし、とある事情からお前にはその方法を教えることはできん。あまり人道的とはいえぬ方法だからな」
「つまり非人道的な手を打つと?」
「嫌ならやめるが?」
この提案に対し、結局僕はその場ですぐにお願いした。セシリアの口から「非人道的」という言葉が出るほどだから、恐らくは人質を用意するとか、そういう類のものだと思っていた。だが、流石は『最悪の教育者』と呼ばれる女だ。彼女は本当に、人の道からしっかり足を踏み外して、ただしその代わり、カレンにとってはこれ以上ない対策となるものを用意していた。
「お二人も既にお察しの通りです――――私はオルテシア王国所属、準二級魔法師、フィーナ・トリニティです。お二人の戦いを止めるために、再びこの世界に舞い戻りました!」
そうして彼女――フィーナは覚悟に満ちた瞳で、まっすぐな瞳で僕とカレンを射抜いた。
読んだあと色々ありすぎて何が何やら…ってなってるかもです。
それ含めてご意見ご感想お待ちしております。
本当にもうそろそろ終わり見えてきてます。




