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本日のローファンタジーランキング!
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「なに……今迄撮影した分も含めて、タワーの攻略の様子を動画で配信してほしいだけだ。但しギルドに報告する前に……全世界に向けてだ」
俺の言った事に……ほんの一時、返答に窮する涼子だったが、やはり修羅場を潜ってきた人間は違う。その顔に浮かんだ驚きはほんの一瞬だけで……
「なんだ……分かってたんだ、私がここまでずっと撮影してたこと」
「ああ、と言っても方法は分からないぜ? ただ……俺が鼎さんの立場なら撮るに決まってるからな」
「え〜……カマを掛けたって事?」
涼子は不満気な様子を見せるも……それは流石にあざといってもんだ。
「ふん、そもそも隠すつもりなんて無かったんじゃないのか?」
「ハハッ! そんな事は無いわよ。ただ……この映像は自分のチャンネルで配信する為の撮影じゃ無いんだけどね。お察しの通りギルドへの報告の為に用意してただけだもの」
よく言うぜ……
「まあ、どっちでもいいさ」
軽い返答に涼子はジッと俺を見つめて、
「で……本音の所は? それもナイショなの?」
「何も隠し事なんかないんだがな……なあ、逆に聞きたいが、鼎さんは今日見たオリハルコンゴーレムをどう思った?」
俺の質問返しに怒るかと思いきや……涼子は、ハっとして思案顔になる。俺は特にクイズをしてる訳じゃないから答えを待たずに続きを話しだす。
「ヤツはこっちにとって都合のいい事に近接攻撃手段しか持ってなかったが……戦車以上の装甲とパワーを備え、しかも無限かと見紛う程の稼働時間を誇ってた。更にはある程度の自立思考と手の形を模したマニピュレータで武器まで使って見せたんだ。普通の人間なら……そんなロボットに生身で応戦しようとなんてするか?」
「それは……でもある程度仕方なくそうしてる部分もあるじゃない。それこそ初期の頃の自衛隊みたいに完全武装で挑んでも全滅した記録まであるし……しかもタワーアタックを繰り返したエクスプローラー達は、みなスキルをゲットしたり力が強くなったりするし……」
涼子は顎に人差し指をあてて何やら思い出している。
「それは陸自の一個中隊がアーマーバッファローの群れに飲み込まれた事件だな……それはつまり重火器で武装した多人数の集団はタワーにとっても効率が悪いって事なんだよ」
俺は地面を指で指して、
「コイツらは、その星の生命体からエネルギーを収集しつつ自分以外のタワーを攻撃させたいって意思がある。そのせいで、そんな不自然な事が起こるのさ。だからこそ俺はタワーが危険だって事と創意工夫で攻略可能だって事を知らせるのさ、全世界に向けてな」
俺の言い分を聞いて……やっと涼子は俺の要求の意味を理解した様だ。
「つまり……あなたは自分の知ってる情報に信憑性を付加して、世界中のエクスプローラーに攻略を促す為のプロモーションをしてるって事なの?」
「正解……景品はオリハルコンの欠片だ。何かに使ってくれ」
俺は冗談交じりにポケットからオリハルコンゴーレムの欠片を取り出して親指で弾く。欠片は“ピンッ”という澄んだ音と共に涼子の手に収まった。
「俺はこれから佐渡ヶ島タワーを攻略して見せて……世界中の探検者達が抱いてる『無限のお宝を生む金鉱』っていう妄想を蹴飛ばし、タワーが人間の間引き装置だって教えてやるのさ」
「それ……多分色んな人間や組織が困るわね」
「俺には関係ねぇよ。それに……タワーを攻略して手に入るモノを知れば、世界中の探検者が『タワーのお宝は早い物勝ち』だと気付くさ……誰かがそうやって煽ってやらねぇと“地球が危ない!”なんて標語を叫んでも、誰もタワーの攻略なんかやらねぇだろ?」
……そこまで言った時、俺は少しばかり力説してしまった自分が恥ずかしくなって、続く言葉を飲み込んで押し黙ってしまった。涼子は俺の言った事を真剣な顔で聞いて……
「ふう……貴方の考えは分かったわ。あなたが本当に“タワー”を攻略して見せてくれたら……私の持ってる一次情報はギルドに渡さずにチャンネルで拡散する事にする。なんと言っても……前金も貰っちゃったしね」
そう言って涼子は、俺が渡したオリハルコンの欠片を二つ浮かんでいる月に翳した。
「迷惑かけるが頼む。それに……俺の目論見が当たれば……もう少しマシな報酬も出せるだろうしな」
「……期待してるわ。さぁ、私もそろそろ休んで明日に備える事にする。なんと言っても明日は“タワー”に関わる者にとって革命的な日になるそうだしね」
「………撮れ高だけは約束するよ」
「ハハッ、じゃお休み」
そう言って涼子は女子のテントに入っていった。俺は一人、高機動車の後部座席で寝袋に潜りこみ……溜まっていた疲労に意識を任せて眠りに付いた。
――――――――――
「ぐっ……ここは……」
俺は確か……突然湖面から現れたオリハルコンゴーレムが投げた岩から……ぼんやりとそこまで思い出し……途端に背中に走る痛みと仲間の事を思い出す。俺は鈍い痛みが走る背中を天井に向けてうつ伏せに寝かされていた。マットの上で片手を付いて身体を起こすと……
「おい!? 目が覚めたのか! 無理をするな」
横から心配する声が聞こえた。
「よお……無茶をしたな」
「清太郎か……ぐっ……お前の無茶よりはマシ……と言いたいとこだが、今回は譲ってやるよ」
「はっ、そんだけの口が叩けるなら心配はいらねぇな」
清太郎は俺がマットに身を伏せるのを確認すると、水筒を取り出して口元にあててくれた。
「俺の“あーん”で悪ぃが我慢しろ」
「キモいんだよ……」
俺はスポーツボトルから水を一口飲む。カラカラだった身体に水が染み込む……
「慎太郎と千歳は?」
「二人共無事だよ。ここは八階層出口に仮設されたレイドの野営地だ。二人は食料の調達に行ってる……って、ちょうど帰ってきたみたいだ」
清太郎がそう言うと、天幕の中の空気が動いた。二人はまだ俺が目覚めた事を知らずに静かに入って来たらしい。千歳はそういう所わりとうるさいからな……逆に慎太郎は何かが気になりだすと周りがまったく見えなくなるんだが……
「二人ともいいとこに戻って来たな。ちょうど隆太の目が覚めたとこだ」
「えっ……」
清太郎が、入って来た二人に俺が目覚めた事を告げる。体勢を変えられない俺は、二人がみえないまま声を掛けた。
「よお……心配掛けたな」
二人とも両手にレーションを抱えて俺の顔を覗き込んで……
「バカ!! 無茶してんじゃないよ……」
「よお……後衛のくせにらしくないじゃないか。これからは盾役に鞍替えするのか?」
まったく……こいつらときたら。
「バカヤロ。俺ほど理知的なウィザードが何処に居るってんだ? まあ、俺がタフな男ってのは間違い無いけどよ」
俺は清太郎に力を借りてなんとか簡易マットの上に座った。とりあえず慎太郎と千歳がレーションを配り、俺達は腹ごしらえ優先する。俺も怪我はしているが物が食えない程じゃない。
暫くはみんな無言のまま飯をがっついていたが……俺は皆が落ち着いたタイミングで
「なぁ、俺は気を失っていたから分かんねぇんだけど……俺達なんで助かったんだ?」
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