神魔十大霊器 ―聖剣デュランダル―
日頃から本作を応援してくれている皆様のおかげで……
ローファンタジーランキング
日間1位、週間3位、そして月間ランキングでも11位まで来ることが出来ました。m(_ _)m
しかも……先日、とうとう日間PVが10万を突破しました。✧\(>o<)ノ✧
こんな事は初めてなろうに小説を投稿して以来……いえ人生全部の中でも初めてかもしれません。((◎д◎))
「救援……来ると思うか?」
「おいおい……なに深刻ぶってんだ? 似合わねぇんだよ脳筋単細胞のクセに!」
隆太が何時もの様に笑い飛ばそうとするが……から元気を絞り出すのもそろそろヤバそうだ……だが、それがたとえから元気だとしても……仲間が俺を叱咤してくれたおかげで、積み重なる疲労と絶望感で折れそうな俺の心はかろうじて耐える事が出来た。
(しっかりしろ俺よ!!まだ俺に出来る事はあるだろう!!)
俺は自分の中の最後の気力を振り絞って仲間に声を掛ける。
「……今のうちにお前らだけでゲートを抜けろ」
「……何言ってんのさ? そんな事……出来るならとっくにやってるわよ」
「お前等の気持ちはありがたいけどさ……お前等が俺の立場になってみろよ。俺と別行動すればゴーレムの追跡はまず無くなるんだ。その間にお前等が救援を連れて来てくれれば……」
問題はそれまで俺が保つかって事だが……このまま待っていても……その時、黙って聞いていた慎太郎が口を開いた。
「その必要はない……救援は絶対に来るからな」
「は?」
俺達は慎太郎以外、全員が唖然とした。何故ならここにいるメンバー全員が東京ソフトセイバーズのクランマスター“小佐野慶太”を知っているからだ。
「おいおい慎太郎……俺だってそう信じたいし、レイドの他のメンバーが動いてくれる可能性もゼロじゃないけどさ……少なくとも小佐野さんは動かないしクランも動かさないぞ。それだけは間違い無い」
慎太郎はそこで……ニヤっと口元を歪めた。あ、……ヤバっ……忘れてた。俺達の中でもダントツにタチが悪いのは慎太郎だって事を……
「救援は必ず来るさ。実は……清太郎の使ってるデュランダルな……スキルで作ったレプリカじゃなくて俺がすり替えた本物なんだよ」
「はあぁぁぁ? なんってことすんだよお前…」
俺は思わず腰に提げたデュランダルを確認する………コイツがオリジナルのデュランダルだって?? 俺だけじゃない、慎太郎の告白を聞いた隆太も千歳も……唖然を通り越して呆然としている。もし慎太郎の言葉が真実なら……
「それ……マジでヤバいよ……“神魔十大霊器”のオリジナルを勝手に持ち出すなんて……クラン追放程度じゃ済まないかも……」
見ろよ……慎太郎の告白を聞いた千歳の顔色なんて、蒼白を通り越して説明し難い色になってるぞ?!
「ふん……オリハルコンゴーレムの討伐が終わったらこっそり戻しとく予定だったんだよ。まあ、今頃は討伐失敗の報告と一緒に、俺がオリジナルを持ち出した事も伝わってるだろうけどな」
コイツ……オリジナルの“神魔十大霊器”を俺達のパーティの保険にしやがったな?! 俺が事の次第を理解して慎太郎を見ると……コイツ、悪びれもせずに、
「どのみち勝手にレイドを組んでフロアボスに挑むなんて、それだけでもクラン追放級のやらかしなんだぜ? その挙げ句に討伐に失敗なんかして窮地に追い込まれる様な事になったら……そんなの小佐野さんが救援に動くわけが無いからな。まあ、そういう訳でちょっと保険を掛けておいたのさ」
――――――――――
『この先の岩壁を曲がった先が八階層出口の広場です。手前の岩壁の影に停車すれば彼らの視線も通らない筈です』
俺はイヤホンから響くPDのナビに従って岩壁の影に高機動車を停めた。続いて涼子が岩陰に滑り混んでくる。
「……あなた。本職はラリーストかレーサーなの?」
運転席から降りた俺に、開口一番涼子が訊ねてきた。まったく……みんな俺の事を買いかぶり過ぎだ。
「どこにでもいる田舎モンだよ。ただ田舎道が生活道路だったってだけのな……それより、あれ……どう思う?」
俺は岩陰からそっとゲートの付近を覗く。と、涼子も俺のすぐ足元から同じ様に覗いた。ゲート前の広場には数台の武装トラックが無秩序に停車され、その近くには複数のテントが張られている。テントの周りには野営の準備が設えられ、周りには忙しくエクスプローラー達が動き廻っていた。
「あそこの奴等……俺達みたいにオリハルコンゴーレムにアタックする準備をしてるのか??」
「……いえ、多分違うと思う。見て、メンバーのうちのかなりの人数が既に負傷してるわ。それに、車両の幾つかはもう大破寸前だし……」
そう言われて見れば、忙しくしているエクスプローラー達もどこか悄然としている。これは……
「なあ、これってやっぱり……」
「ええ、十中八九オリハルコンゴーレムにアタックしたわね……それもかなりの大規模レイドを組んでたみたい……でもあなたどうして彼等の事が分かったの?」
ヤバい………出口の連中に気を取られてすっかり忘れてた。PDの事は話せないし……
「済まないがそれは聞かないでくれ……」
涼子は、またしても微妙な顔でこちらにジト目を向けくる……俺の内心は冷や汗がダラダラだったが……
「そんな顔しないでほしいわね。まあいいわ。今そんな話をしてる暇も無さそうだし……その代わり、全部終わったら少しくらい説明してくれるわよね?」
「………善処するよ」
俺の言葉に納得したのかどうか……とりあえず俺と涼子は環奈と莉子ちゃんが待つ高機動車の方に戻って、今後の事を相談する事にする。ここに到着した時、二人は完全にへばっていたが、そこは腐っても現役エクスプローラーの環奈と俺と同じ地元を走り込んでいる莉子ちゃんだ。俺達が車に戻って来ると既に外に出て俺達の帰りを待っていた。
「どうでしたか?」
環奈が俺達に対して不安そうに聴いてくる。先週あんな目にあったばかりだから無理もないな。
「とりあえず危険な連中じゃ無さそうよ」
「良かったっす!! あそこの人達が悪者だったりしたら……兄さんが何をやらかすことか」
環奈と莉子ちゃんは安心した様に表情を崩した。いや莉子ちゃん、流石にあんな人数が悪意を持ってゲートを封鎖してるとしたら俺だって逃げるぞ?
「……そうならなくて良かったわ。ねぇ、提案があるんだけど……とりあえず、私が一人であそこに行って情報収集してくるから、ここで少し待っててくれない?」
俺達は涼子の言い分に少なからず驚いた。涼子は言わば探検者組合から付けられた“お目付け役”だ。つまり、俺達(特に俺が)何かしでかさないかを見張るのが仕事なのに……そんな事を考えていたら、俺の心配が視線で伝わったのか……
「そんなに勘繰らなくてもいいわよ。あなたたちにどれ位協力するかなんて、私の胸先一つで決めていい事になってるんだから。まぁそうね……美味しいお昼のお礼って事にしときましょうか」
「すまん。俺はエクスプローラー同士の機微はとんと疎いからな……悪いが一つ借りとく」
「ふふふ……どんなお返しが貰えるか、楽しみにしておくわ」
俺は涼子の返答と妖艶な表情を見て……ヤバい所に借りを作ったのを悟った。
もし続きが気になるようでしたら………是非☆☆☆☆☆とか貰えたら嬉しいですm(_ _)m




