西武の獅子党 ―ウエストアーツライオンズ―
昨日から引き続き……なんと日間ローファンタジーランキングで本作が11位に到達しました(⊙_◎)
日間PVも18000を超えて未体験ゾーンを更新し続けております(((((( ;゜Д゜)))))ガクガクブルブル
もはやどうなるかは作者にも分かりませんが、読者の皆様におかれましてはどうぞ変わらぬ応援をお願い申しあげたてまつりそうらへ……いかん……自分がおかしくなってる……とりあえず皆様、応援宜しくお願いしますm(_ _)m
「あら……今をときめくタワー最前線パーティ“西武の獅子党”のリーダーが、私達のパーティリーダーに何の用かしら?」
へぇ? 山田がそんなに有名人だとは知らなかった。また莉子ちゃんに怒られるな……
「お前こそ……なして佐渡に居る? んっん……富士に居たんじゃないのか?」
チラッと混ざる方言……どうも山田は俺の地元のお隣さん臭いな……
「仕事よ! と言うか、なんであんたにそんな事教えなきゃいけないのよ!!」
どうやら山田太郎と鼎涼子は知り合いらしい。二人にはどうも浅からぬ因縁がありそうな口ぶりだが、俺には二人の関係は知るべくも無い。ただ……双方とも性格は分かりやすい事この上無いな。
「滝沢さん、油断しないで。この男は如何にも善人ですって顔してるけど、本当の顔は佐渡ヶ島タワーのゴロツキ共を束ねる元締めなのよ」
「そいつは誤解だ……俺は、ちょっとばかし不器用で、自分を見失ってる奴らの世話をしてるだけだからな。お前こそ探検動画の配信で荒稼ぎしてるみたいじゃねぇか? もっとも最近じゃスポンサーのステマ配信が露骨だってもっぱらの噂だがよ」
「なんですって!! あたしの装飾品評価はあくまでもエクスプローラー目線で忖度無しが売りなのよ!! あんたみたいにゴロツキ共からタワーアイテム巻き上げて飼い殺してる奴にそんな事言われる筋合ないわよ!!」
駄目だ……そろそろ止めねぇといつまでも終わらん。高機動車の窓からは本間さんと莉子ちゃんが目を丸くしてこっちを見てるだけだし……俺は仕方なく山田太郎と鼎涼子の間に割って入った。
「そのへんにしとこう、鼎さん。俺は山田さんとはたまたま会っただけだで、佐渡ヶ島タワーの先達だって事以外に関係はない」
俺が説明しても、涼子はまだ山田を睨んでいた。が、山田の方は一つ溜め息を吐いただけで、至極あっさりと引き下がった。
「確かにお前の言う通り、不良エクスプローラーだと言われれば返す言葉もねぇわな。あんちゃんが何で涼子とツルンでんのか知らねぇが……まぁ、達者でやんなよ。タワーん中は油断禁物だからな」
「肝に銘じとく。またな山田さん」
「ああ……またな」
山田はそれ以上何も言わずに振り返ると自分の車に戻って行った。
「二度と顔見せんな!!」
おいおい、アンタはもうちょっとクールかと思ってたが……俺は鼎涼子が見せた意外な一面に苦笑した。まぁ、どんな一面を持っていようと構わないが……俺は既に根本まで灰になった吸殻を、ポケットの吸殻入れにねじ込み……
「随分と嫌ってる様だが……前に何かあったのか?」
「……ごめんなさい。まぁ……下らない事よ。でもアイツがややこしい輩の元締めってのは間違い無いから……あなたも関わりになら無い事を薦めるわ」
「心に留めとくよ。さあ、鼎さんも難所を越えた所だろう。もう少し休憩したら出発するから、大人しく休んでくれ。これから暫くは休憩を取る暇は無くなるからな」
「……了解、リーダー」
――――――――――
「兄貴、後ろに居たのって……?」
「ああ……随分懐かしい顔に会ったぜ。もう二度と会う事は無いと思ってたんだが……よくよく考えりゃあこんな狭い業界で、会わずに済む筈無いってのにな」
俺は2トントラックの助手席に体を押し込める。本来なら広々とした作りのこの車も俺の体には快適とは言い難い。隣には運転手兼パーティメンバーのヤスが、複雑な表情をしてハンドルを握っていた。
「兄貴……鼎さんは姐さんの幼なじみなんでしょう? 訳を話せば……」
「ヤス、おめえ……いや、すまねえ。おめぇが、俺達の事を考えて言ってるってのは、よく分かってる……だが、こればっかはどうにもなんねぇ。アイツが幾らシャカリキになったってソロのエクスプローラーがエリクシルを狙ってドロップさせるなんぞ不可能だ。だからって市場に出廻る物なんぞ俺らの手が届くような値段じゃねぇからな……その点、西武の獅子党にならまだ可能性があるってもんだ」
「でも、兄貴がかぶる泥もどんどん酷く……」
「言うなヤス。元々俺が女房を守れてたらこんな事にはなってねぇ話だ。それより車出しな。探検従事班の奴等が腹をすかせて待ってやがるぞ」
――――――――――
2ndフロアを出発した俺達は、環奈のスキル“気配察知”のおかげで本来なら遭遇する筈のモンスターを尽く避けてタワーの奥に進んでいた。既に現在地は4thフロアの半ばに達している。
『「よし、もうすぐ4thフロアの“安全帯”が見えて来る筈だ。そこで一旦休憩を取るぞ」』
『了解したわ』
俺はイヤホンマイクを通じて涼子に通信する。ここまでモンスターは避けて来れたが、かなりの地形的な難所を幾つも超えて進んでいる。車に乗っている俺達はともかく、涼子には疲労が溜まっている筈だが……流石にトップエクスプローラーと言うべきか、バックミラーに映る涼子のライディングには全く危なげが無かった。
「いやぁ……流石に富士のトップエクスプローラーっすね。ほぼ半日ぶっ続けで難所を移動してるのに……」
まめに後ろを気にしていた莉子ちゃんが涼子の様子に舌を巻いていた。助手席に座る本間さんも、
「私の“気配察知”で感じる鼎さんの気配も出発から殆ど変化がありません。これって本当に凄い事ですよ!」
と、女子組二人が涼子を絶賛している。確かに、俺でさえ運転に疲労を覚え始めているというのに……女性の平均的な体力から見れば驚異的なタフさだった。
車内でそんな話をしてる内に、眼前に広がる森林をえぐる様に広がる大きなスペースが現れた。広いスペースには、幾つかの集団が定番のマッドな車両と共にテントを広げている。
『「よし、ここで一旦休憩だ」』
俺は先にスペースに居た集団を避けつつ、適当な所に車を停める。ほぼ同時に涼子もバイクを停め、グローブとヘルメットをバイクに掛けて車から降りた俺達の所にやってきた。
「おつかれさん、とりあえずここで休憩と飯にしよう」
俺は涼子に声を掛けて車から食料を下ろそうとしたのたが……涼子は俺の言葉には頷くだけで、後ろに居る環奈に話し掛けた。
「ねぇ……確か本間さんの“気配察知”は常時発動スキルじゃ無くて能動型スキルだったわよね?」
「そっ……そうですけど……」
「おかしいじゃない? ここに至るまで私達、全くモンスターに遭遇してないのよ? いくら“気配察知”が感覚拡張型のスキルだとしても、ここに至るまでアクティブスキルを発動しっぱなしって……普通ならとっくに疲労でスキルが途切れてるはずよ?」
もし続きが気になるようでしたら………是非☆☆☆☆☆とか貰えたら嬉しいですm(_ _)m




