私はそんなことやっちゃおりませんよ
二度目に訪れたマンションは、昨日よりも少し暗い感じがした。あの時は、いよいよ父親に会うんだと言う興奮から、無意識に瞳孔でも開いていたのだろうか。郵便受けの並ぶホールを抜けて、オートロックの自動ドアの前に立つと、父親は鍵を回してそれを開きっぱなしにし、後に続く上坂達に入るように促した。下柳、上坂、江玲奈、アンリ……本当に、どうしてアンリが居るんだろうかと思いつつ……最後に父親が続いて、5人はエレベータで階上を目指した。
エントランスホールにあった郵便受けには藤木興産という社名が入っていたが、実際の部屋のドアには表札が掛かっていなかった。廊下に面した部屋の窓を覆う格子に、何本もの傘がぶら下がってて、その本数だけ見ていると、まるで大家族でも住んでるように見えた。家人の中にすぐ傘を忘れるうっかり者でもいるのだろうか。
そんな印象を持ちながら、空白のプレートが掛かったドアの呼び鈴を押すと、中からはーいと言う元気な声が聞こえてきた。昨日見かけた女性だろうか。少し緊張しながらその声の主が出てくるのを待っていると……やがて、ガチャリと音を立てて外に出てきたのは、昨日とは全く別の若い女性だった。
少し蓮っ葉な感じのする女性は、やってきたのが父親だと分かると、一瞬だけすごく安心した表情を見せたが、すぐにその背後に続く上坂達を見て、警戒するようにチラチラとこちらに視線を投げながら、
「あれ? パパ? 今日は帰りが早いね。どうかしたの?」
「うん、ちょっとあってね」
「……そっちの人たちは?」
「私のお客さんです。申し訳ないんだけど、事務所を使わせてくれないかな」
すると女性は物珍しそうな視線を上坂達にちらりと向けてから、
「……泰葉さーん! パパが事務所開いてるかってー!」
部屋の奥に向かって叫ぶようにそう言った。
玄関からは数メートルほどの短い廊下が真っすぐ伸びていて、真正面の突き当たりにリビングへ続くらしきドアが見えた。それが閉まってるせいか、いまいち聞き取れない女性の返事が奥から聞こえてきて、暫く待っているとドアがガチャリと開いたかと思ったら、中から3~4歳くらいの小さい女の子がよちよちと飛び出してきた。
彼女は玄関先に父親の姿を見つけると、満面の笑みを浮かべて駆け寄ってきたが、その背後に見知らぬ大人が大勢いることに気づくと、ビックリして表情を無くし、父親の太ももにセミみたいにピッタリとくっついた。
少女は父親の影に隠れて、上坂達を不安げに見上げながら、
「……パパ、おかえり」
と言って、その顔をぎゅーっと父親のズボンに押し付けた。
「ただいま、四葉ちゃん」
父親がそんな彼女の頭をポンポンと叩きながら、大丈夫だよと言っていると、奥の方から続けて昨日見かけた女性が、エプロン姿で出てきて、
「あ、パパ、おかえりなさい。来客ですか?」
「うん。事務所を使わせてくれますか」
「わかりました。女の子たちを追い出すから、ちょっと待っててください」
エプロンの裾で濡れた手を拭いながら、彼女がそう言って部屋の奥へと戻っていくと、四葉と呼ばれた少女がその背中にママと呼びかけながら、一目散に部屋の中へと駆けていった。
その、四葉が女性のことをママと呼ぶ声と、父親のことをパパと呼ぶのとでは、明らかにトーンが違うことに気がついて、上坂たちはそれだけで昨日見かけた光景の裏側を察してしまった。
パパというのは、上坂の父親の愛称なのだ。そして、ここは彼の会社の事務所になっていて、さっきの女性はここで働く従業員なのだろう。先程、彼女は、事務所から女の子を追い出すと言っていたから、多分、ここにはまだ他にも人がいるのではなかろうか。
その予想は正しかった。やがて、泰葉が戻ってきて父親に入っていいと告げると、彼はゆっくりと頷いてから、
「どうぞ、お上がんなさい」
と言って、上坂達についてくるように促した。飴玉を舐めながら物珍しそうに彼らのことを眺めている女性の横を通り過ぎて、玄関から中へ入ると、リビングには更に大勢の女性が思い思いの格好でくつろいでいるのが見えた。
どの女性もラフな格好をしていて、来客だと言うのにこちらの方など見向きもせずに寝転がったり、漫画を読んでいたり、テレビを見てゲラゲラ笑っていたりしている。リビングはその女性たちの化粧と香水とタバコの臭いで、ムッとする臭気が立ち込めていた。
「パパ、おかえんなさ~い」
女性たちは続く上坂達の方は見向きもせずに無視を決め込んでいたが、逆に父親に対しては愛想よく笑顔を振りまいていた。その瞳が信頼している人を見るような光を湛えているのは、ただの社長と従業員の関係じゃないからだろう。
一体、この女性たちは何者なのか。何故、父親はこんなにも彼女らに信頼されているんだろうかと思っていると、一人の女性が彼に近づいてきて、
「パパ、爪が割れちゃって」
「見せてごらんなさい」
彼はそういって彼女の手を取ると、持っていた手提げかばんから何やらゴソゴソと薬品やクリームを取り出し、彼女の手を治療して包帯を手際よくまいていた。その光景を黙って見つめていたら、いつの間にかリビングに居た女性たちの視線が突き刺さっているのに気がついて、何だか居たたまれなくなっていると、
「どうぞ、お入りください」
泰葉が奥の部屋から手招きをして、上坂達にこっちへ来るようにと促した。部屋に入ると空気を入れ替えたのだろうか、少し肌寒し空気が漂っていた。勧められるままにソファに座ると、そこがほんのり暖かかったのは、多分、先程の女性たちがここで寝っ転がっていたからだろう。彼女らは、部屋から追い出されたせいで、上坂達のことを睨んでいたのだろうか。
そんなことを考えていると、遅れて父親が部屋に入ってきた。それを見計らったように泰葉がお茶を運んできて、彼らの前に並べると、彼女は一般会社の秘書みたいに丁寧なお辞儀をして、部屋から出ていった。
応接セットの机を挟んで上坂の父親が椅子に腰掛ける。それを待っていたように下柳が頷きながら言った。
「なるほど……何となく分かりました。ここはデリヘルの待機所ですね?」
「そうです。ちゃんと警察には届けてありますから、違法じゃないですよ」
父親は、下柳が刑事だと知っているからか、探るような声でそういった。下柳は慌てた素振りで手を振りながら、
「いやいや、昨日ここに来た時は、小さい子がいたもんだから、俺達はてっきりあなたの家族なんだと勘違いしてしまってね」
「泰葉さんは、ここで女の子たちの面倒を見てくれてるんです。元々は彼女らと同じ、風俗店で働いていたんだけどね、お子さんも生まれたから、もう足を洗ってここで働きなさいって、私が勧めたんですよ。小さい頃は、親が何してるか分からないでしょうが、分かるようになったらショックですからね」
「なるほどなあ……あなたはこうやって、風俗店経営で借金返済してたんですか。こういった店が、他にも何軒もあるんですか?」
すると父親は首を振って、
「いいえ。私はそんなことやっちゃおりませんよ」
「……え? でも、あんたはこの街の風俗店に出入りしてて、あのヤクザ共と関係があるって、もっぱらの噂なんだけど……それを探ってると思われたから、俺たち襲われたんでしょう?」
「それは半分当たりで、半分間違いですね。私は風俗店に出入りしてますが、その経営には一切タッチしちゃおりませんよ。実はここの経営者も私じゃなくて、実質、泰葉さんなんです。私は、このマンションを借りる時に、名義を貸しただけでね……又貸しだから、バレたら怒られちゃうから、内緒にしてくださいね」
上坂たちは戸惑った。それじゃ藤木興産なる会社は一体何なのか。ここの実質経営者が佐藤組なら、藤木興産はいわゆるダミー会社というやつなのだろうか。
「いや、そうじゃありません。藤木興産ってのは、夕張の農家のことです。私は夕張で農業を経営している」
「ええ? でも俺たち、その夕張からここまで来たんですよ? あなたが立花先生に送っていたって言う手紙から住所を調べて……行ってみたらそこには廃墟だった」
「ああ、昔はあそこに住んでたんですけどね。今はもう使ってないから……申し訳ない。住所を隠す習性がついちゃったものでね。もう借金も無くて、住民票だってちゃんとあるというのに、住所変更せずにそのままにしていたんです」
「そうだったんですか。じゃあ、普段は札幌で暮らしてるんですか」
「いいや、今回はたまたまですよ。こっちにいる時はホテル住まいで、普段は夕張にちゃんと家があるんですよ。あなた方が行った農場のすぐ近くなんですけど……」
「おかしいなあ。近所の人に訪ねて回った時に、誰も知らないって言ってたんですが」
すると父親は苦笑交じりに、
「ああ、あの辺の農家はみんな仲間で、きっと、気を利かせて知らばっくれていたんでしょう。彼らはみんな、私が借金で首が回らなかったことを知ってるんです」
「なるほど……じゃあもしかすると、息子が訪ねてきたってちゃんと言えば、教えてくれたかも知れないなあ。俺たちもコソコソしてたから……」
下柳はがっくりと項垂れた。考えてもみれば、外からやってきて身分も明かさずにコソコソ近所を嗅ぎ回ってるような輩を、この辺の住民がまともに相手するはずは無かったのだろう。ここは都会とは違って、住民同士が家族みたいにお互いのことをよく知っているのだ。
だが、あの時は上坂も父親に会うかどうか迷っていたから仕方なかったのだ。相手がどんな人物なのか分からなかったし、一方的な恨みもあった。おまけに上坂は世間的には死人なのだ。
でももうそんな気持ちは吹っ切れていた。上坂は父親に向かって言った。
「……それで、藤木さん」
「なんだね、上坂君……?」
「さっきも聞きましたが、18年前、俺を置いて出ていった後、あなたは何をしていたんですか? ここに至るまで、何があったのか……よければ教えてもらえませんか」
すると父親は穏やかな表情で頷いてから、遠くを見るような目つきで、ゆっくりと昔話を始めた。それは一人の男が世間から隠れながら、必死に金を貯めるために奔走した、波乱万丈の人生の物語だった。
「……そうだね。何から話し始めればいいものか……私が家を出ていった理由は、言わなくても分かっているだろう。今更、言い訳するつもりもない。だから、私が出ていった後から、借金を返し終わるまでの話をしようかと思うが……私が君を置いて家を出たのは、とにもかくにも借金を返すためだった。その時、私は仕事も信頼も社会的な何もかもを失っていて、子供を育てながら借金返済をすることが困難だった。だから私は家を捨てた。一人になれば身軽になれるから、ただ一心不乱に仕事に打ち込むことが出来るだろう。そうやって地道に働いていけば、いつかすべて返し切ることも不可能じゃないとそう思って……でももちろん、そんな甘いもんじゃありませんでしたよ。私はすぐに壁にぶつかった」
上坂を置いて家を出た父親は、一日も早く借金を返そうと思って、まずは借金取りが斡旋してきたマグロ漁船に乗ったらしい。きつい仕事だとは話に聞いていたが、他にやれそうな仕事が無かったのだ。実際、仕事は殺人的な厳しさだった。船の上では満足に眠れず、魚群探知機が反応すれば、眠っていても叩き起こされるから、体力の回復もおぼつかなくて、いつも身体はフラフラだった。だけどもう後には退けない、何でもやるつもりで息子を捨てて家を出てきたのだから、彼は死ぬ気になって働いた。
そうして一年間の航海を終えて遠洋漁業から帰ってきた彼であったが、そのたった一回の航海で身体はボロボロになってしまった。その時の彼はもう50代で、若いときのような回復力はまったくなかった。彼は過酷な仕事の過程で足腰がやられて、薬が無ければ普通に立っているのも苦痛になってしまい、いつも激痛に耐えながら働き続けなければならなくなった。航海最後の方ではほとんど足手まといで、邪魔になるから船を降ろされたようなものだった。
マグロ漁船は確かにいい金になった。たった一回で数百万という現金が手に入って、借金も多少減額されたが、しかし続かなければ意味がないだろう。大体、ずっと内勤で働いてきた男がやるような仕事じゃなかったのだ。もう、彼にあるのはこの身一つだけなのに、その身体を真っ先に壊していてはどうしようもない。彼は痛い代償を払いつつもそのことを悟ると、体力勝負を諦め方針転換することにした。
しかし、3K職場のような身体を酷使する仕事以外に、金を稼げる仕事なんてものは中々なかった。だから借金取りは少しでも金がかえってくればいいから、それでもマグロ漁船に乗れと強要した。それが嫌なら死んで保険金で支払えと、ほとんど脅しのように迫ってきた。
実際、彼はそれもいい考えかも知れないと思った。常に激痛との戦いで、心身ともにズタボロで、その時の彼にとって、死とは恐怖どころが魅力的なものにさえ思えたのだ。
しかし彼は死ぬことは出来なかった。気軽に死んで返せなんて言うが、そもそも借金まみれの彼は、まともな保険にすら入れなかったのだ。例え入れたとしても、せいぜい一千万が限度の簡易保険的なものしかなく、そんなもので彼の借金が返せるはずがない。
自分の命は一千万の価値しか無いと思うと何だか泣けてきたけれど、逆にその程度しかないとわかったから、彼は生き汚くなれた。
どうせ死んでも金にならないんだ。だったら生きるしかないじゃないか。とにかく金さえ返せば良いんだろう。だったら借金取りの言うことなんか聞く必要はない。あいつよりも、自分の方がずっと利口なんだから、自分は自分のやり方で借金を返して見せる。
彼はそう開き直ると、一度借金取りから姿を眩ませて、体力回復に努めることにした。身体が動かなければ、話にならないのだから、焦らずにまずは療養だ。そして彼は北海道に逃げてきて、夕張の廃農家にこっそりと転がり込んだ。どうして夕張を選んだかと言えば、そこは彼の愛した妻の生家に近くて、人口も少なく、姿を隠すのにちょうど良かったからだった。
そう、なんとなくこの場所を選んだだけだった。だが、結果的にそれは正解だった。
マグロ漁船は彼の身体をボロボロにしたが、代わりに教訓も与えてくれた。まずは何はなくとも人間は身体が資本だと言うこと、そして金は使わなければ無くならないということだ。
マグロ漁船の中に街があるわけがないから、乗っている間は全く金を使わなくて済んだ。食事もタダ、寝床もタダ、服なんかどうせすぐ駄目になるから、ボロ布をまとっていればそれでいい。それで、やることがなくて働いてばかりいるから金が溜まるのだ。
そう考えれば、あんなきつい仕事をしなくとも、もっと楽に金を稼ぐ方法があるんじゃないか。
寝床なんか探せばタダで廃屋を貸してくれるとこがある。食事は外に生えてる草でも食べればいい。服も修繕すればなんとかなるだろう。光熱費は徹底的に倹約するとして、そんなものより金がかかるのは税金や公共料金だ。今すぐ貰えない年金や、健康保険なんかは払うだけ無駄だ。住民票を移せば市民税が徴収される、だから移さない。そして定職につけば所得税を取られるから、日払いのバイトを続けよう。源泉徴収されるものは絶対駄目だ。
彼はそうやって生活費をあり得ないレベルにまで切り詰め、脱税と節税を駆使して金を貯めに貯めまくった。貧乏というものも始めてみれば案外楽しいもので、あとは仕事が出来る体力さえついてくれば、なんとかなるように思われた。
しかしそんな中、ただ一つ、どうしても切り詰められなかったものがあった。医療費だ。
元々、身体を壊してしまったからこんな生活を始めたのだ。これをケチってまた身体を壊したら元も子もない。もし万が一、大病を患ってしまったりしたら、今度こそ働くことさえ出来なくなる。それは絶対避けねばならなかった。
しかし、健康保険の支払いすら満足に出来ない今、最も金が掛かってしまうのがこの医療費であり、彼はこの問題に大いに悩まされることになった。
そこで最終的に彼が取った手段は、徹底的に自分の身体を管理しつつ、いざ病気になった時に備えて、自力で医学を勉強することだった。どうせ医者にかかれないなら、自分で治すしかない。幸い、北海道には優秀な医学部があるから、古書店でこっそりと医学書を仕入れて、それを片手に独学で勉強し、図鑑を見ながら北海道の原野に自生している薬草を集めて、いざという時に備えようと考えた。
そして、この薬草集めが功を奏した。薬草を集めるついでに山菜なども見つけられるから、それで空腹を満たすことが出来て一石二鳥だった。山に入っている関係で猟師と親しくなり、たまに獲物を分けてもらえるようになった。更には山歩きの途中で見つけた天然の温泉に入り、身体を癒すことが出来た。
こうして知らず知らずのうちに健康的な生活を送っていた彼は、いつの間にかボロボロだった身体も回復し、ついに完治するに至る。そして彼は、それまでに得た知識を使って、日雇いで働かせてくれた農家や、世話になった人たちに恩返しをして回った。
それまでは彼のことを胡散臭い仙人みたいなやつだと思っていた近所の人たちは、この時になって初めて彼が借金に追われて逃げてきたと知って、とても同情してくれた。夕張は自治体が破綻していたせいで、厳しい生活を余儀なくされたから、何となく他人事のように思えなかったのだろう。
こうして夕張の人たちに受け入れられた父は、主に山間部の医療空白地で老人たちの世話をしながら、農家や猟師の仕事を手伝って、少しずつでも借金を返せるくらいにまで、金を稼げるようになった。相変わらず、生活を切り詰めなければいけなかったが、その頃にはもうすっかりそんな生活にも慣れていて、全く気にならなくなった。
彼はそうして、ボロボロの廃農場で暮らしながら、夕張の地に、確固たる自分の地盤を作ろうとしていた。
そんな矢先、事件が起きた。
ある日、彼がいつものように山歩きをして家に帰ってくると、無人のはずの廃農場に、一台の車が停まっていた。
事故でも起こしたのだろうか、車はあちこちがボコボコにへこんでいて、トランクには槍にでも突かれたような、いくつもの穴が開いている。
エンジンは止まっているようだが、運転手は無事だろうか? 近寄って行って調べると、彼はその運転席がどす黒い液体で汚れていることに気がついた。今となっては一端の医学者となっていた彼は、それが血痕であることにすぐ気がついた。
しかもその量が半端じゃない。こんなに血を流したら死んでしまうんじゃないか……彼は慌てて運転手を探したが、車の近くには人の姿は見つからなかった。それじゃどこへ行ったのだろうかと、開きっぱなしの車のドアを見れば、そのすぐ下の地面に血だまりが続いているのが見えた。跡をたどっていくと、それは父親の暮らす廃農場の中へと続いている。
慌てて家の玄関を開けると、そこに血まみれになった一人の男が倒れているのが見えた。男はぐったりしていたが、まだ息をしているようだった。彼は急いでその男を救助しようと家の中に駆け込んだ。




