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外れスキル【無限再生】が覚醒して世界最強になった ~最強の力を手にした俺は、敵対するその全てを蹂躙する~  作者: 八又ナガト
第二部 魂の共鳴

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036 見知らぬ少女

 Aランクダンジョン【天獣の住処】を攻略した帰り道。

 俺の視界には、エルフと思わしき銀髪の少女が、1体の魔物と戦う光景が飛び込んできた。



 ――――――――――――――


【ウィング・ウルフ】

 ・レベル:400


 ――――――――――――――



 魔物の種類は【ウィング・ウルフ】。

 レベルは400で、その名の通り翼の付いた狼型のBランク魔物だ。

 接近戦の他に、飛行状態からの風魔法を得意としている。


 そんな厄介な相手との戦いだが、優勢なのは少女の方だった。


「――――シッ!」

「ギャゥゥゥ!?」


 少女は短剣と弓を扱うバランス型のようだ。

 接近時には短剣で攻撃し、敵の飛行時には矢で対応。

 ありとあらゆる状況に対し、器用に対応することで場を支配していた。


 すると、直後――


「――ッ!」


 ウィング・ウルフと向かい合っていた少女が、突如として横に跳ぶ。

 ()()()()()、ウィング・ウルフの風魔法が、先ほどまで少女のいた場所に向かって放たれた。


「……何だ、今のは?」


 それは不可解な現象だった。

 少女の動き出しがあまりにも早い。

 ウィング・ウルフが魔法を発動しようと構えた時には、既に反応していたようにすら見えた。



 ――()()()()()()()()()()()()()()()()



「ハアッ!」

「ギャウッ!?」


 その後も、少女は戦闘を有利に進めていった。

 驚くべき勘の良さはもちろん、そもそも素のステータスからして優っているように見えた。

 見た目からして年齢も低いだろうに大したものだ。


 ただ一点。

 ある違和感があった。


「はあ、はあ……」


 少女はやけに疲れた様子だった。

 彼女の実力からすれば、この程度の魔物は大した相手ではない。

 仮にここまで連戦続きだったとしても、あそこまで疲労することはないだろう。


 そんな違和感だけが残ったまま、とうとう少女はウィング・ウルフに勝利するのだった。




「……そろそろ行くか」


 戦闘を見届けた俺は、小さくそう呟いた。

 つい最後まで観戦してしまったが、他の冒険者と関わるつもりはない。

 ここはさっさと通り過ぎさせてもらうとしよう。


 しかし、俺が歩き出そうとした直後だった。



「見つけたぞ! あそこだ!」



 どこかから、男の叫び声が響く。

 続けてドタドタドタと、複数の足音が聞こえてきた。


「っ! もう追いつかれたの!?」


 少女は表情が強張せながらも、息を整えてその場で身構える。

 その数十秒後、やってきた数人の男冒険者が少女を取り囲むのだった。



 ◇◆◇



 同時刻。

 迷宮都市【トレジャーホロウ】、ある建物の一室。


 ブラスフェミー家、現当主の兄。

 フール・ブラスフェミーは、部下からの報告を聞いていた。



「先日からフールさんが気にしてる新人……確かレベル44のシモンでしたっけ? アイツの目撃情報が幾つか入ってきてますよ。何でもここ最近は手当たり次第に色んなダンジョンへ入った後、たった1~2時間で出てきているって話です。どうやらダンジョンに挑んだのはいいものの、倒せる魔物がいなくて困ってるみたいですね」

「……ほう、そうか」



 その報告を聞いたフールは、気分よく頷いた。


(はっ、なんだ! 結局、低層一つクリアできないただの底辺冒険者だったか。あの時、俺様が気圧されたのはやっぱり何かの間違いだったんだな)

 

 あの日の屈辱と疑問は、ここ数日フールを悩ませ続けていた。

 だが、答えが出た。やはりシモンはただの雑魚だと。

 雑魚の分際で、自分に対して生意気な態度を取ったシモンにやり返したい気持ちはあるが……それは後だ。

 それ以上に今、フールにとっては重大な案件があった。


 するとそのタイミングで、テーブルに置かれている連絡用のマジックアイテムが反応する。

 外にいる部下から、連絡が来たのだろう。


『フールさん、聞こえますか!?』

「おう、例の相手は見つけたか?」

『はい! ダンジョンに逃げ込まれた時はどうなるかと思いましたが、無事に追い詰めました! 相手もかなり疲れてるようなので、あとは身柄を捕えるだけです!』


 フールは、獰猛な笑みをさらに深める。

 そして、



「そうか、ならいい。異種族の――特にあの種族の女は高く売れることに加え、()()()()()()()()。絶対に生かしたまま捕まえろ」

 


 マジックアイテムの向こうにいる部下に対し、最後にそんな指示を出すのだった。 

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