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52 『吐息、どこ』『望むだけ無駄なこと』
★ お題:『吐息』『どこ』
犯人たちに追いかけられて、俺はどこか隠れる場所を探した。多勢に無勢、ここは素直に逃げるべきだ。
ちょうどいい具合に廃墟がある。俺は中に飛び込み、床下に身を隠した。
敵はしばらく探し回ったが諦めて出て行った。
緊張の解けたおれは、ホッと吐息を漏らした。
※ 14-2と併せれば、探偵もののプロローグが書けそうです。
★ お題:『望むだけ無駄なこと』
世の中には回り道も必要だ。
小さな駄菓子屋、絵本から出てきたような幼稚園。道草をしたから見つけられた。
最短距離がベストではない。曲がりくねった道だからこそ気づけるものもある。
ねえ、望む数だけ無駄なことをやってみないかい?
心が老いてしまう前にね。
(2017/05/15執筆)




