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46.新学期…新たな恋…?

今日から新学期が始まった。

教室ではクラスメイトがグループで話をしている風景が目に映った。


私も小鳥遊さん達と久々に顔を合わせていた。

募る話は特になかったけれどそれぞれ休み中の出来事を話していた。

あいちゃんとは昨日もあって色々していたので特に話すこともなく。

それどころか昨日の光景が思い出されてしまい恥ずかしくなってきてしまった。


「そういえば、もうすぐ体育祭じゃない?」

「そうなんですね。私運動は苦手です…」

「鷹司さんは苦手って言ってましたもんね。私は運動好きなんですよ」

「そうなんですか。小鳥遊さんは運動神経よさそうですよね。海の時も泳ぎ上手でしたし」

「私もできれば参加したくないな。めぐちゃんと一緒で苦手だもの」

「あいちゃんも?でも水泳は上手だったよ」

「あいは運動神経いいほうだったでしょ。中等部の体育祭もリレーの選手だったじゃない」

「恵梨香!余計なこと言わないでっ」

「あいちゃんってリレーの選手だったんだ…凄いね」

「あはは…昔のことだし」


あいちゃんは苦笑いしながら自分の髪の毛を弄った。

私と合わせる必要ないのになんで隠したりするんだろう。


チャイムが鳴って先生が教室へ入ってくると皆自分の席に戻った。

ホームルームが終わると授業が始まった。

夏休みの宿題を提出したり、新しい勉強が始まったり、学生生活が本格化していった。


お昼休みになると小鳥遊さん達とあいちゃん、さやちゃんと一緒に外でお弁当を食べた。

食事中前田さんが私に質問してきた。


「そういえば、めぐちゃんって西園寺さんとも敬語使ってないし、名前呼びしてるよねぇ?なんで?」

「えーっと…さやちゃ、西園寺さんが敬語を止めてと言われたので。あとさやちゃんと読んでほしいと…」

「そうなんだぁ~!それじゃ、私も敬語止めてほしいなぁ~。折角お友達なんだもん。だめぇ?」

「ダメではないです…」

「じゃぁ~お願いね。あと私のことは結衣でいいよぉ」

「分かりま…分かった。呼び捨ては抵抗あるから……結衣ちゃんって呼ぶね」

「わぁい!有難う~!めぐちゃん。好きぃ~」


結衣ちゃんが笑顔で両手を上げて喜んでいると小鳥遊さんと瀬戸さんも敬語をやめてほしいと訴えてきた。

実は前から敬語で話すことに抵抗があったらしい。

友達と普通に話がしたかったと言っていた。

私は二人の申し出に答えることにした。

ただ、私の隣に座っているあいちゃんの顔が不機嫌になっているのが気がかりだった。


「めぐみさん、皆に人気者ね」

「さやちゃん…。私を揶揄って」

「そうだよ。めぐちゃんを苛めないで、沙也加」

「苛めてるわけじゃないけれど?普通の感想なのよ」


また二人が私のことで揉め始めた。

二人の言い争いが始まると瀬戸さんと小鳥遊さんが止めに入る光景も今では当たり前のことになっていた。


お昼休みが終わり教室へ戻り午後の授業が再開した。

全ての授業が終了しホームルームが終わると部活へ行く人、帰る人各々教室から出て行った。


さやちゃんは休み明けの部活に参加すると今朝登校時に聞いていたので教室に残っていた。

私が読書を始めようと本を開くと何故か小鳥遊さん達が私のところへやってきた。

何か用事があるのだろうか。


「西園寺さんの部活終わるの待ってるんだよね?」

「うん。あいちゃんと二人で」

「私も一緒にいてもいいかな?」

「小鳥遊さんも?」

「うん。あと愛子と結衣も」

「別に構わないけれど…。あいちゃんいいかな?」


隣にいるあいちゃんに一応承認の伺いをした。


「いいよ。でもなんで?沙也加に用があるの?」


あいちゃんは小鳥遊さんにそう質問すると瀬戸さんが話し出した。


「西園寺さんに用事があるわけじゃないんだ。鷹司さんとお話ししたくて」

「そう…なんだ。めぐちゃんに話って?」

「まぁ~色々、かな」

「何それ。変な話だったら止めてよ」

「恋バナしたいなぁ~って思って。あいとの交際の内容、とか」


瀬戸さんはそういうと私の前の椅子に腰かけた。

小鳥遊さんと前田さんも近くの椅子を私の傍において座った。


恋バナって何?

何か聞きたいことがあるってこと?

私とあいちゃんの話って何を聞くつもりなんだろう。

心の中が少しもやっとしたのが分かった。


「偶にはいいじゃん。ねぇ、鷹司さんってあいのどこが好きなの?」


瀬戸さんが顔を近づけてそう質問した。

私はびっくりして反射的に顔をそらした。

あいちゃんの顔を見ると少し顔がこわばっていた。

どう答えるべきか悩む私。

私の答えを早く聞きたい3人。

数秒の沈黙の後私は話を始めた。


「あいちゃんは優しいし、思いやりがあるところがいいと思う」

「それだけ?顔とかスタイルとかは?」

「可愛いと思う。それに私よりスタイルいいと思ってる…」

「そうなんだ!あいとはどこまで進んでるの?」


いつもは前田さんがぐいぐい突っ込んでくるのを瀬戸さんが止める役目をしてくれていたが、今日は瀬戸さんがぐいぐい攻めてくるのが少し怖く感じた。

困った私はあいちゃんに助け舟をお願いした。


「愛子。プライベートなことだから、あんまり聞かないで上げてよ」

「いいじゃん。二人付き合ってるの知ってるし。私も興味あるし」

「興味本位で他人の恋愛事情を詮索しないでよ」

「私だけじゃないよ。恵梨香と結衣も興味津々だよ。ねぇ?」

「実は…知りたいって思ってる、かな」

「私も知りたーい!女の子同士の恋愛って興味あるもぉん」

「ほらぁ~。女の子同士ってどういう恋愛するの?」

「3人ともしつこいって!私とめぐちゃんは普通にお付き合いしてるだけだから」


小鳥遊さん達は女の子同士の恋愛事情に凄く興味津々だったのか。

あいちゃんが必死で3人の興奮状態を鎮めようとしてくれていた。

しかし、あいちゃんの必死の抵抗も虚しく質問はエスカレートしていった。


「もう、ちゅうとかしちゃったの?」

「だからっ。教えないってば。いい加減にして、愛子」

「え~。いいじゃん。別に聞くだけだし」

「恥ずかしいって言ってるの。そんなに知りたいなら愛子も恋人作ったらいいじゃん」

「う~ん。別に好きな人いないしなぁ。恵梨香と結衣は好きな人いる?」


瀬戸さんの質問に小鳥遊さんと前田さんは答えた。


「ちょっと気になる人はいるかな~」

「私はいなぁい!というか、出会いがなぁ~い!恵梨香ちゃん居るんだ!そっちのほうがびっくりだよぁ。誰なの?気になる人って」


小鳥遊さんの気になる人発言で私とあいちゃんの恋愛事情の話が中断され、小鳥遊さんの話になった。


「どんな人なの?私知ってる人?」

「多分知ってると思う。鷹司さんもあいも、愛子も結衣も知ってる人、だよ…」

「誰?教えてよ」

「え~。まだ好きって決まったわけじゃないけど」

「でも気になるんでしょ?その人」

「…うん。まぁ、気にはなる、かな」


瀬戸さん中心に小鳥遊さんの好きな人は誰か質問が続いていた。

それをほかの人たちは黙って聞いている。

私も少し気になってしまった。

瀬戸さんの強引な質問攻めに小鳥遊さんは降参してしまった。


「まぁ…西園寺さん、だよ。気になる人」

「えぇぇぇ!!マジで!?」


全員が驚いて声が大きくなっていた。

私は声には出なかったが驚いてしまった。

あいちゃんは驚いた表情で口元を手で覆っていた。

ここ数週間の間に小鳥遊さんとさやちゃんは急接近していて仲良さげだとは思っていたが、ここまでの話になっているのか、そう思った。


「好きなの?西園寺さんのことが」

「う~ん。沙也加さんと何度か二人で会うようになって。段々気になりだした感じ」

「そうなんだ。恵梨香も女の子にねぇ~」

「びっくりだよ~!恵梨香ちゃんって美人さんなのにぃ」

「美人というよりイケメン風だと思うけれど。ねぇあい、鷹司さん」


瀬戸さんの振りに黙ってうなずく私とあいちゃん。

それにしても小鳥遊さんがさやちゃんを好きになっているとは思わなかった。

さやちゃんの気持ちを知っている私は複雑な気持ちになった。

もし小鳥遊さんがさやちゃんに告白したら、さやちゃんは断るのだろうか。

それとも受け入れるのだろうか。


その後、さやちゃんが部活から戻ってくるまでの時間、ずっと小鳥遊さんの話で盛り上がった。

この恋がどうなるのかは分からないが、本気であるなら頑張ってほしい、そう思った。


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