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54話、血の縁











今回は、戦闘シーンはありません。すいません^^;



尼子包囲から、1年と2ヶ月の月日が流れた。



重臣の1人、宇山飛騨守久兼改め心海が大内方へ寝返ったことにより敵方から投降し始める者が増え始めた。



しかし、さすが西ノ京を治め、将軍家の財力にも優ると言われる大内氏だ。


城に籠っていた、数千の尼子兵に粥を炊き食わせても兵糧に不足は無い。



元々5000ほど籠っていた月山富田城は今では、1000にも満たぬ兵数になっているだろう。


さらに兵だけでなく、尼子家は佐世清宗や、多胡辰敬を初めとする諸将にも見放されてしまう。続々と重臣格の国人たちが大内義隆の軍門へと降って行ったのだ。



しかしそれでも主家の為にと頑なに城に籠る将達も沢山いるのだ。



そして今日も俺は尼子方との戦闘に塩谷口で駆り立てられる。



「藤三郎様、あの旗印に橘の家紋は、我が叔父上立原源兵衛尉にございます!」


立原で、甚太郎、甚次郎の叔父、、、、尼子三傑の1人立原久綱か!!


「甚太郎!着いてまいれ!!」


「ははっ。」


100程の兵と、甚太郎を伴って立原久綱の陣目前へと、躍り出る。




「尼子忠臣、立原源兵衛尉殿率いる軍とお見受けする!!!立原殿、貴殿と話をしたい!!!!!」



誰も答えてくれないじゃん。てかこんなとこにいたら俺殺されちゃうよ!!








ん?立原勢より騎乗の武者が1人、前へと出てくる。


「左様!立原源兵衛尉にござる!!!貴公は!?」


目の字の兜を被った将が俺に問いかける。


「大内家臣、陶尾張守嫡子、陶藤三郎にござる!!!」


「陶殿のご子息であったか!話というのは、この源兵衛尉に投降しろというのであろう?」


「いや、貴殿に降れと奨めたりはせぬわ!!しかし、どう足掻こうといずれ富田城は落城しよう。その際、大内兵部卿様は修理太夫殿ならびに、三郎四郎殿のお身柄を、保証なさる!!」


知らんがな。


「そして、立原殿は、富田城落城後は、大内家臣の1人となろう。その時はどうか私の家臣、山中甚太郎と、その弟甚次郎を気にかけていただきたい。」


「甚太郎と甚次郎、、、、」


「叔父上!!!」


「鹿の角。その甲冑は(まさ)しく義兄上・兵部太夫殿の、、もしや甚太郎か!!!」


「その通りにございます!甚太郎にございます!!!」


「息災であったか?」


「もちろんにございます!藤三郎様は体が弱かった甚太郎に寝食を与えられ、家臣の1人にして頂きました。さらに藤三郎様に兵法を学ぶ機会を頂き兵を動かせる程の男になりましてございます!」


「そうか!甚次郎は?」


「藤三郎様のお館で、腕白に育っておりますよ。」


「姉上は!?」


「母上は、藤三郎様の奥方に使えております。」


「そうか。藤三郎殿、我が甥達と姉のこと、なんとお礼を申せばよろしいか、、、」


「当然のことをしたまでにござる。」


ザクッ!!!!




立原久綱が、地面に槍を突き立てる。


「修理太夫様と三郎四郎様のお身柄、誠に保証頂けるのでござるな?」


「もちろんにござる。兵部卿様は修理太夫殿と三郎四郎殿のお命までは取られぬ。」


まぁ、しらんけど。でもおりゃあ、助命活動は頑張るさ。


「相分かった。立原源兵衛尉久綱は、大内兵部卿様に投降いたす。」


立原一族とその兵百程は、大内方へと降ったのだった。





尼子三傑の1人立原源兵衛尉久綱さんが、大内の軍門に降りましたね。



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