52話、十騎駆け
そういえば僕今日で誕生日でした。今日から19歳児です。
「その将お命貰った!!!」
儚い命かな。
ドスッ!!!!!!!!
ここは、あれ?天国か?でも、たくさんの断末魔や槍や刀が擦れ合う音が聞こえる。地獄に落ちちまったか。
「藤三郎様!!御前の敵に集中なされ!!!」
あれ?五助お前も地獄に落ちた?あれ、さっきまで馬にまたがっていたはずの騎馬武者が、、、、、
まぁ助かった命だ。勿体ぶらず使ってやろう。
「40騎は吉見殿の前に、腕におぼえのある十騎は俺に続けぇ!!!!狙うは敵将の首のみ!!!!!」
「「「「応!!!!!!」」」」
俺の後ろに続くのは俺が手塩にかけて育て上げた精鋭の中の精鋭。敵中を恐れることなくかけていく。
「よしっ!敵の包囲を抜けたぞ!!!」
「藤三郎様!毛利勢よりも十数騎抜けております!!!」
なんだ?あの先頭を走る猛将。やばい!!俺たちの手柄を横領される!!!
「一騎当千の武者たちよ!早くせねば、毛利殿の手兵に手柄をさらわれるぞ!!!」
ここまで来て手柄取られるくらいなら、死んだ方がましだ!!!!
「五助!左は任せたぞ!」
「ははっ!!!」
俺と五助を先頭に十騎で、敵将目掛け突貫だ!!!!
「誰も欠けてはおらぬか!?」
「「「「「応!!!!!」」」」」
「この戦が終わったら共に酒を飲もう!!!!」
「「「「「応!!!!!!!!!!」」」」」
何としても敵将を討ち取る!!!!
俺たちと毛利勢十数騎に、迫られた敵将、某は逃げ出そうと馬を後ろへと向ける。
「背中の傷は剣士の恥だ!!!一軍の将を任されたのに背を向けるとは何たることだ!!者共は、こやつの共を囲め!この将は俺が討ち取る!!!!」
「ぐっ!何を!!受けてたとう!!!!」
敵が俺の頬に向けて槍を放ってくるが、それを避け敵の喉元に槍を突き立てる。
「あっ!大塚様!!!」
ん?大塚、、、、?
「おい、この将は、大塚与左衛門か?」
「その通りにございます。」
「そうか。皆の衆、手柄は十分とったであろう!槍を置け。」
「「「「「ははっ!」」」」」
主君を裏切り、忠臣を排除した天罰と思え。う、うん、天罰だ。内応者を殺したわけではない。うん、そう言い聞かせよう。
「我らの手も要らなかったな!」
「そこもとは?」
「毛利少輔次郎様家中国司助六元相にござる。そこもとは吉見式部少輔様御家中の方とお見受けする!」
「陶尾張守嫡子、陶藤三郎にござる。」
「ん!?陶様の、御嫡子にございましたか!!これは失礼いたしました。」
「いやいや、頭を上げてくだされ。」
「しかし、藤三郎様の槍は凄まじき物にござった。」
「助六殿の気迫には及びませぬよ。」
「そのような事はございませぬ。某ら、主の元に戻ります故、ここにて。」
「私も、自分の兵を置いてきましたゆえ戻らねば。」
「「では。」」
国司助六元相か。聞いたことないな。国司と言えば、尊王派三家老の国司信濃のご先祖さまか?
何とか、0時が回るまでにかきこめました、、、
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