36話、神西の答え
今回は書くのなんか楽しかったです。
題名もいつもより真面目に考えました。褒めてください。
交渉の後、神西から使者が届く。
この使者は俺の言葉にいきり立った神西三郎左衛門の家臣だ。
「主より、文を。」
「使者とはいえ、敵陣へ、単騎でくるとは大儀である。名は?」
父が文を受け取り、使者に尋ねる。
「神西三郎左衛門が嫡子、又三郎でござる。」
この男、神西三郎左衛門の子だったのか。
神西氏は、小野妹子や、小野小町、小野春風といった高名な文化人を輩出した小野氏の流れを汲む氏族だ。和歌で言う返歌のようなものか?知らんけど
「では、某は、神西城へと帰ります故失礼致す。大内の諸将の皆々様、またいずれ。」
又三郎が、陶本陣を後にした後、父が三郎左衛門からの文を広げる。
「三郎左衛門は、降伏に応じず。との事だ。」
「となると、誰がここに残り神西を足止めするかじゃな。」
「父上、私が残ります。三郎左衛門も最早意地。野戦になりましょう。私の配下、忍衆50、工作兵50をお預け致す。」
「藤三郎やってくれるか。お前の兵1500で、神西兵800を足止め致せ。与力として、小笠原太郎左衛門尉殿を付ける。太郎左衛門尉殿、手勢を率い我が愚息を頼む。他の諸将と、左衛門太夫殿、忍衆、工作兵は、先を進む。」
「「「「ははっ!!!!!」」」」
「半蔵、喜助、父上を頼む。」
’承知。’
「任せてくだせぇ!」
神西城より、将兵が出てくる。
一人の将が、神西兵たちの前に立つ。
「者共!!!大内の犬共をここで蹴散らすぞ!!!!!!」
「「「「「応!!!!!!!!!」」」」」
神西三郎左衛門の一声で、戦の火蓋が切られた。
「甚太郎、指揮を頼む。」
「ははっ!鶴翼の陣だ!!!左翼に弥左衛門殿、右翼に民部殿に伝令を送れ!!!左衛門尉殿は、本陣前を固めてくだされ!!殿は左衛門尉殿の陣の後ろに!!」
「お、おう、、、」
鶴翼の陣ってあれだよね。包囲するやつですよね。甚太郎くんすご〜い。
戦はみんなに任せるね^^
「敵は魚鱗だ!勢いを殺し殲滅せよ!!殿をお守りせよ!!」
早くも、神西兵の先頭と、こちら方の戦闘が始まる。神西兵の先頭を走るのは、当主神西三郎左衛門その人だ。まさに鬼神の形相でただ俺の本陣目掛け走ってくる。更に三郎左衛門に続く兵100程も精鋭なのであろう。士気が高く、相対する、左衛門尉率いる500にも、劣らない。
「藤三郎様の元に、三郎左衛門を通すな!!!!なんとしてもここを死守せよ!!!!!」
左衛門尉自ら、槍を振るい兵を鼓舞する声が聞こえる。
「甚太郎、敵の攻勢を防げるか?」
「数はこちらの方が多く、鶴翼です。どれだけ三郎左衛門率いる兵が強兵であろうと、絡め取れまする。」
「そうか。」
え、え、え、え、甚太郎!!!!敵50くらいが抜けてるって!!!!!!
「皆の衆!!!!抜けたぞ!!!!!!後は敵本陣のみ!!!!!!!!後ろにおるもの共は目の前の敵に張り付いておれ!!!」
「くっ!三郎左衛門抜けおったか!!本陣付きの兵!!!殿をお守りせよ!!!!!殿、お逃げくだされ!!!!」
うん。ここは逃げさせてもらうネ。いや、でも1人で逃げたら目立って狙われやすくなっちゃうよな、、、、、
「いや、俺は逃げん!!!!」
「し、しかし殿!!!!」
「よい。俺は逃げん!!!!!!」
「この甚太郎、殿のご意思に感服致しました!!!!皆の者!!!何としても我らが主、陶藤三郎様をお守りするぞ!!!!!!」
あえて、藤三郎くんの活躍は省きました。なんでかって?気分だよ。適当に理由作るよ。平成出身の美大卒の教師の魂を持った男が5年やそこらで戦国の男どもとバチバチにやり合えるようになるわけねぇだろ。いやほんとに適当に言っただけです。
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