32話、客人⑤
本日、3投稿目です。
彼女に振られて立ち直れたそうなので、これから何とか書けそうです。
作業は順調に進んでいき、神門川流域でのカモフラの戦いもいい感じだ。
’小猿にござる。’
なんかダジャレっぽいな。
「どうした?尼子が俺の計略に気づいたか?」
’いえ、御客人を連れてまいりました。’
「誰だ?こんな時に。連れてまいれ。」
’承知。’
俺の陣屋に入ってきたのは、1人の少年であった。歳は俺とそんなに変わらないほどだ。
「吉川千法師にございます。」
吉川……?あぁ、そうだ。6年前、手紙を送ったうちに毛利元就の策略によって隠居させられ幽閉されている吉川興経がいたんだった。
自分勝手な人物で、第1次月山富田城の戦いでの大内方の敗因の一因だったはずだけど、武に優れた人らしく対毛利としては欲しかった。本来なら、去年暗殺されたはずだが……。
「陶藤三郎隆護にござる。安芸から良くおこしになられた。」
「父母が、誅殺され、間一髪のところで、藤三郎殿の配下のお方に助けられ事なきを得ました。藤三郎殿は命の恩人にござる。ありがたし。」
「下手人に心当たりはございますか?」
「毛利家中の熊谷某と、天野某にございましょう。」
史実でも、元就は、熊谷信直・天野隆重に吉川興経とその妻子を殺害させている。
「やはり、毛利の手の者か……。」
「陶藤三郎様!千法師には、行く宛てもございませぬ!!どうか、どうか、ご家中の1人にお加えくだされ。」
「分かった。大した碌は払えぬが、そなたを召し抱えよう。」
まぁ、幽閉中もそんな贅沢出来なかっただろうし、安月給サラリーマンになっても文句ないだろ。
「ありがたき幸せ!千法師、藤三郎様に拾っていただいたこの命藤三郎様に捧げまする!!!!」
あはははは。これは脳筋になりそうだ。脳筋候補2人目か。
この5日間、椎名林檎の「ここでキスして」とウルフルズの「バカサバイバー 」ズーカラデルの「夢の恋人」を聞いています。
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