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【完結】源氏物語溺愛逆行絵巻―紫の上を失った光る君は、もう一度春へ戻る―  作者: 木風
第十二帖 少女

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少女③

藤の花の香が満ちる静かな夜。

灯りのゆらぎは広々とした褥に、寄り添い始めた二人の影を静かに落としていた。


紫の上は、畳んだ膝の上で指を絡めたまま、ひと息吸うごとに胸元がかすかに震える。

衣の下で高鳴る鼓動が、隠そうとしても隠しきれないのです。


光る君は、その身の内から湧き出る震えを、決して見逃さずに見ていました。

彼の目の奥には、すべてを包み込むような静けさと、抑えきれない激しい愛の熱が入り混じっています。


「紫。……そんなに、震えて」

「……その、おにいさまが、あまりにも近いから……」

「近すぎる? じゃあ、離れようか?」

「! だめ……離れないで……離れてほしくない……」


光る君は、自らの理性が保てぬ距離へと、ゆっくりと紫の上の輪郭へ顔を寄せ、

わずかに唇が触れるか触れないかの距離で、熱を帯びた息と共に囁きました。


「……嫌じゃないんだね。

こんなにも素直に震えて、逃げようともしない。

俺が望むなら——全部、受け入れるつもりなのに」


「……逃げられないわ……おにいさまが……あまりにも優しすぎて……」


肩がぴくりと跳ね、細い指先が着物の端をぎゅっと握る。

その一つひとつの反応が、光る君の全身へ甘い衝撃を落とし、

血潮が熱を帯び、呼吸が深く、荒くなる。


灯りは薄く、几帳の隙間から流れ込む夜の風が、藤の花の、

甘く香る匂いを揺らしていました。

紫の上は羞恥に頬を染め、震える指先を必死に隠そうとするが——

光る君はその抵抗さえ愛おしくてたまらない。


彼女の呼吸は浅く、胸元はわずかに上下し、白く細い首筋には、微かな汗の粒が、宝石のように光っています。


「……紫。そんなに緊張しなくてもいいよ。

俺があなたを導くから」


「おにいさまに触れられると……すべてが熱くなって……

どうしたらいいのかわからなくなるの……」


弱く、吐息のように震える声。

それは『怖い』という、かつての拒絶ではなく、

『愛する人を求めてしまう自分』への、熱い戸惑い。

声が近づくたび、肩が跳ね、胸元が震える。

その反応が甘すぎて、光る君の奥底の理性が危うく揺らぐ。


「紫。熱も、戸惑いも……全部、俺を求めている証だ。

隠すことなんて、しなくていい」


その情熱的な一言だけで、紫の上の頬が真っ赤な紅に染まり、

指先がきゅっと着物の端を握りしめました。

光る君は、逃げられぬ愛の結界を張るように、ゆっくりと、

耳元で熱が落ちるように囁きます。


「……大丈夫。すべて、俺が教えていく」


紫の上は、抗えない熱に胸が乱れ、呼吸が白くほどける。

光る君の指が胸元へ触れ、衣の合わせ目にかすかに触れるたび——

さらり、と絹の布が肌から滑れる静かな音だけが、部屋に長く落ちる。


露わになった白い喉元は、灯りに照らされて淡く滲み、

紫の上はその場から動けぬまま、ただ光る君の気配に溶けていったのです。


「……おにいさま、恥ずかしい……見ないで……」

「恥ずかしいことなんて何一つないよ。

ずっと、見たかった」


迷いの欠片もない声。

紫の上は、羞恥で目を伏せたまま震え、視線を合わせられずに頬を染め、

光る君の指が顎をそっとすくうと、一瞬逃げるように顔を背けました。


「……そんなに、俺から目を逸らすの?」


低く、甘い、懇願するような声に、肩が再び震える。

光る君は、彼女の唇を赦しもなく口づけてきました。

最初は触れるだけの柔らかさ。

けれど紫の上が驚きと、熱に誘われ息を吸い込んだ瞬間、

光る君の手が後頭部にまわり、唇を深く、貪るように奪われました。

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よろしくお願いします( *・ㅅ・)*_ _))ペコ

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