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なんでも吸い込む! ブラックホール!! (´・ω・`)ノ●~~~~(゜ロ゜;ノ)ノ あらゆる敵を「しゅおんっ」と吸い込んで無双する!!!  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第8章 超戦士たちの邂逅編

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5 闇の剣士VS最強勇者

引き続き魔族のルネ視点です。


「いくぜ、勇者様っ!」


 ルネは四足獣を思わせる低い体勢から一直線に疾走した。


 そのスピードはほとんど亜音速に達している。

 並の戦士なら反応すらできない超速だ。


「防御を無視した捨て身の突進か。下級魔族のレベルをはるかに超えた速度だ」


 リオネスは慌てた様子もなく、淡々とつぶやいた。


 その双眸がルネをまっすぐに見据えている。

 一挙手一投足を見切り、分析するように。


「へっ、随分と余裕を見せてくれるじゃねーか!」


 ルネはさらにもう一段、加速した。


 一瞬でリオネスの懐に飛びこみ、大剣を突き立てる。

 手ごたえは──なかった。


「っ……!?」

「確かにお前のスピードは一流だ」


 背後から声がした。


「だが私は、それ以上の速度を持つ上位の魔族と何度も戦ってきた。驚くには値しない」

「てめぇ……!」


 慌てて跳び下がるルネ。


 リオネスは追撃するでもなく大剣を構えたままだ。


 その視線は、すでにルネから外れている。

 少し離れた場所にいるラグディアに向けられていた。


「俺なんていつでも殺せる……眼中にないってことかよ」


 ルネはぎりっと犬歯を噛み鳴らした。


「舐めやがって」

「今のでお前の力量は把握した。この私にも、そしてラグディアとかいう帝国の兵士にも遠く及ばない」


 リオネスが告げる。


「だが、今の一瞬──お前に攻撃していたら、その隙をラグディアに突かれていたかもしれない。だから斬らなかっただけだ」

「それを舐めてるっていうんだよ!」


 ルネは怒りの雄叫びとともに、ふたたびリオネスに斬りかかった。


 相手は自分を敵として見ていない。

 敵にすらならない、と認識している。


 屈辱でしかなかった。


(なら、認めさせてやる)


 俺の力を。

 強さを。


 燃え上がるような闘志を乗せ、ルネは剣を振るう。


「無駄だと言っている」


 リオネスはそのことごとくをブロックした。


 平然と。

 やすやすと。


「そろそろ気は済んだか」

「へっ、済むわけねーだろ!」


 ルネはさらに剣を撃ちこんだ。


「お前を倒すまでは!」

「……これは」


 リオネスの表情がわずかに変わった。


「先ほどよりも速くなっている──それに、威力も強く……!?」

「今の俺がお前に勝てないなら、もっと強くなるだけだ! どこまでも自分を磨き、いずれお前を超えてやる!」


 ルネはあらゆる角度から打ちかかった。


 封神斬術(ほうしんざんじゅつ)雷牙刃(らいがじん)

 同じく、風牙刃(ふうがじん)

 同じく、戦牙刃(せんがじん)

 同じく、龍牙刃(りゅうがじん)


 縦横から繰り出す剣は、一撃ごとに速く、鋭く──どこまでも威力を増していく。


「また速くなった──」


 リオネスが数歩後退する。


「しかもこれは──ザイラス流剣術に似ている……!?」

「ザイラスなんて知るかよ!」


 ルネが旋回させた剣を、リオネスはやすやすと受け流した。


「まだまだ荒いな」

「俺の剣は封神斬術──魔王が創始した魔族の最強剣技だ!」


 技で劣る分は、力で押しこむ──といわんばかりに、ルネはさらに二撃、三撃と繰り出した。

 リオネスは今度は受け流さず、数歩後退する。


「──なるほど、魔王ヴリゼーラが使っていた剣技というわけか」


 その表情が険しくなった。


「我が祖父ザイラスの師匠……汚れた剣技だ」

「剣に汚れも清らかもねーよ!」

「我がメルティラート家にとって、それは汚点だ! 勇者の師匠が魔王だったなどと!」


 リオネスが吠えた。


「お前は、我が剣で斬り伏せる……いくぞ!」


 今まで悠然と防御に徹していた勇者が一転、攻勢に移る。


 一撃。


 大剣で受けると、刀身に大きな亀裂が走った。

 信じられないほど重く、強烈な斬撃だ。


「こいつ、急にパワーが……!?」


 神の武具である奇蹟兵装は、持ち主の『心の力』に感応し、その出力を上下させる。

 ならば、リオネスの心の高ぶりが『ガブリエル』の威力を上昇させているのか。


 二撃。


 受け流そうとしたところで、威力を殺しきれずに刀身の先端が折れ飛んだ。


 さらに繰り出される三撃目。

 このままでは大剣ごと斬り伏せられる──。


「ちいっ」


 とっさに左手でナイフを抜いた。

 大剣とナイフで挟みこむようにして、かろうじてリオネスの大剣の勢いを逸らす。


「……むっ?」


 リオネスがわずかに戸惑いの声を上げた。

 その間に、ルネは大きく跳び下がった。


「はあ、はあ、はあ……」


 今の攻防だけで、激しく息が乱れる。


 無我夢中で出した、変形の二刀流──。

 少し前に戦ったSSSランク冒険者ヴルムの動きを、無意識に模したものだ。


「剣術のパターンが突然変化した……!?」

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