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なんでも吸い込む! ブラックホール!! (´・ω・`)ノ●~~~~(゜ロ゜;ノ)ノ あらゆる敵を「しゅおんっ」と吸い込んで無双する!!!  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
書籍版1巻発売記念『愛弟子に裏切られて死んだおっさん勇者』コラボ番外編

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1 虚空の封環と史上最強の魔王1

書籍版1巻発売を記念して、本作と同じ世界を描いた作品『』とのコラボ番外編を書いてみました。

『愛弟子~』に導入部、本編は主に『ブラックホール』側で、という感じです(『ブラックホール』サイドだけでも意味が通じるように書いてあります)。

『愛弟子~』は下部リンクから作品ページに飛べますので、よろしければ~!


『ブラックホール』『愛弟子』本編となるべく矛盾しないように書いていきたい……矛盾してたら、パラレルってことで一つ(´・ω・`)

時系列は……はっきり決めてませんw 愛弟子~の方は8章終了後です(´・ω・`)


 俺の【ブラックホール】は戦いを重ねるごとに、レベルが上がっていく。

 威力や効果なども、それに比例して強くなっていく。


 もしかしたら──強くなりすぎたんだろうか。


 俺が『彼ら』に出会ったのは、それがきっかけだった。




 その日、冒険者としてモンスター退治のクエストを受けた俺は、いつも通りに【ブラックホール】で瞬殺した。

 ──と、そこまではよかったんだけど。


 ぎゅお……んっ。


「これは……!?」


 景色が、おかしい。

 今まで深い森の中にいたはずなのに、突然周囲の木々が異様に歪み始めたのだ。


 地面も激しく揺れている。

 空が割れていく。


「な、何が起きているのです……!?」


 おびえた顔で周囲を見回すキャロル。


「ち、ちょっと、マグナ……どうなってるのよ?」


 エルザも不安げな顔で背負った盾──奇蹟兵装を構えている。


「俺にも分からない……なんだよ、これ……!?」




 次の瞬間、俺たちは見知らぬ場所に立っていた。




 黒い空と大地がどこまでも広がっている。


 まさしく、暗黒の世界。

 遠くからは雷鳴が聞こえた。


 時折、稲光が周囲をまばゆく照らすのが、また不気味だ。


「魔界──」


 キャロルが息を飲んだ。


「えっ」

「あたしの里は魔界と通じていて、子どものころにちょっとだけ見たことがあるのです。ここはたぶん……魔界だと思うのです」

「魔界って……あの魔界だよな?」


 突然のことに驚きより呆然としていた。


 魔族の住まう、暗黒の世界──。

 おとぎ話では聞いたことがあるけど、もちろん訪れたことなんてない。


 あるわけが、ない。


「その魔界なのです……ひええ」


 うなずくキャロル。

 おびえからか、狐耳がせわしなく動いている。


 うう、もふもふして落ち着かせてやりたい。

 こんなときなのに、ムズムズとした衝動がこみ上げる。


 隣を見ると、エルザがソワソワしている。

 俺と同じ衝動に駆られてるんだろうか?


 だって、もふもふだもんな。

 当然のことだ、うん。


「太陽がいっさい差さない、暗黒の世界……と聞いたことがあるのです」

「確かに太陽が出てないわね」


 エルザが空を見上げて言った。


 空は、一面の曇天だ。

 不気味な気配を含んだ空気が周囲に漂っている。


 瘴気ってやつだろうか。


「もしかして……」


 キャロルがハッとした顔になった。


「何か気づいたのか?」

「いえ、まさか……なのです」


 キャロルが首を左右に振る。


「ただの思いつきなのです。確証はありませんし……」

「思いつきでもいいから教えてくれ」

「私も気になるわ」

「きゃんっ、脈絡もなくもふもふするのはだめなのです」


 エルザがさりげなくキャロルの狐耳を触っていた。


「あ、ごめんなさい。不安を和らげるために」


 ずるいぞ、エルザ。

 俺だってもふもふしたい。


 うおおおおおおおおおおおおんっ。


 突然、咆哮が響いた。


 ぼごぉっ!


 前方の地面が盛り上がり、弾け、その下から何かが出現する。

 銀色の装甲に覆われた、四足獣。

 獅子を思わせる顔つきとタテガミ。


 赤く輝く双眸が、俺たちをにらんでいる。


「なんだ、こいつ。魔族か……?」

「いえ、ちょっと匂いが違うのです~」


 と、キャロル。


「魔族じゃないわ。自律型の奇蹟兵装よ」


 エルザが険しい表情で告げた。

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