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オレオレ詐欺(未遂)にあった話と、未遂で終わらなかった詐欺の話

 実は大学時代、オレオレ詐欺にあいました。

 あいましたというか、自分の名前を名乗る電話に出たことがあります。


 それは大学時代の夏休み。


 久々に実家に帰省してまったりしていると、午前中に突然電話がかかってきました。


「はい、○○です」(自分の苗字)


 電話に出てもなんの応答もありません。


「もしもし? もしもし?」


 何度か尋ねると、何やら低い声で泣いてるような音が聞こえてきました。


「ひっく、ひっく……えっ、えっ、えっ」


 え、ナニコレ。怖っ!


 一瞬、幽霊か何かかと思ってしまいました。


「も、もしもし?」


 恐る恐る尋ねると、電話の相手が言いました。



「○○だけど……」(僕の本名)



 いや、もう頭の中はクエスチョンマークでいっぱいです。


 ○○?

 ○○って僕の名前だよね?

 え、なにこれ。


 そこで思わず「○○は僕ですけど……」と言ってしまいました。


 すると電話の相手はガチャンと通話を切ってしまいました。


 まさか電話に出た相手が本人とは思わなかったのでしょう。

 今思えば、乗ったフリをすればよかったと後悔しています。(そしてあまりに呆然としてしまったため、警察への通報を忘れました)←しろ!




 話はここで終わらず、なんと翌日、また同じ相手が電話をかけてきました。


 電話に出た瞬間、「ひっく、ひっく」と泣いています。

 学習能力はないのでしょうか。


「はい、○○です」と答えた瞬間、「あ!」という声とともに電話が切れました。(今度は逆に呆れすぎて警察への通報を忘れました)←しろ!


 その後、僕がいる間に限っては二度と電話は来ませんでした。




 こういうあからさまな詐欺は引っかからない自信があったのですが、実は別の詐欺に引っかかったことがあります。

 これまた、夏休みを利用して帰省していた時のことです(帰省中多いな!)



 車で5分くらいのちょっと遠く離れた一人暮らしをしている祖母の家に顔を出しました。


「おばあちゃん、こんにちは。元気?」

「ああ、○○。よく来たねぇ」


 嬉しそうに笑う祖母。

 久々に帰ってきた孫の姿を見て顔を綻ばせていました。


 居間に通されて二人でおしゃべりをしていると、祖母が言いました。



「今ねえ、障がい者の子が自分たちでタオルを作って売り歩いてるんだよ」



 その時、僕はただ「へえ、そうなんだ」と答えただけでした。


「この辺りの家々を回っててね、1枚3千円で売ってるんだ。ばあちゃんも買っちゃったよ」

「そっかー」


 この時、僕は違和感を覚えなければいけなかったんですが、祖母が楽しそうに言うもんだから、本当にそうなんだと思ってました。



「ばあちゃん、またね」



 そう言って実家に帰った数時間後。

 我が家にもやってきました。


 タオル売りの障がい者の子が。


 玄関の扉を開けるなり、「○○施設の者です、タオル作りました、一枚3千円です、買ってください」みたいなことを言われました。


 おばあちゃんの話を聞いていた僕は、100円で売ってそうなそのタオル(実際、100円タオルに軽く刺繍がされただけのようなもの)を3千円で買いました。


 しかも「たくさん売れるといいね」という言葉まで添えて!




 その後、地元の友達と会った僕はその話をしたら、「それ詐欺だよ」と教えられました。


 実際、その友達の両親もタオルの訪問販売に来られたそうなんですが、施設に問い合わせたところ、そんなことしてないと言われたそうで詐欺と発覚。



「マジで!?」



 と思わず叫んでしまいました。

 結局、どこの誰かはわからず仕舞い。

 警察に捕まったのかは不明ですが、まさか自分が被害者になるとは思いませんでした。



 祖母が買ったから本当だろうと信じたのがいけなかった……。

 そもそも、タオルを3千円で買ってることに疑問を持つべきだった……。

 これが5千円とか1万円だったら「ん?」てなるけど、3千円だから警戒が緩んじゃったのかも。



 詐欺にはかからない自信があっただけに、衝撃がでかすぎました。



 今度は絶対に引っかからないぞ、と誓ったあの日から一度も詐欺にはあってません。

 自分が気づいてないだけかもしれませんけどね(苦笑)



 あーあ。

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