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第75話 パーティ結成

俺は今携帯電話とにらめっこをしている。

昨日なんとかシルとルシェに週末だけ他のパーティに参加する了承を得たので、ミク達に連絡をしようとしている。

しかしよく考えると週末だけの参加なんて都合が良すぎないだろうか?そもそも、誘われたのは、4日も前のことだ、もう違うメンバーが決まっているかもしれない。

電話をかけて、変なふうに思われないだろか?

う〜ん、緊張する。


携帯を片手に既に30分が経過してしまった。

これ以上考えても無駄だと悟り、ついにミクに電話をかける。


「はい。もしもし」


「あ、あ、ミクさんでしょうか?」


「あ、海斗?電話待ってたんだ。パーティの件どうかな。」


「それなんだけど、色々事情がありまして、勝手なんですが週末だけ参加させてもらうことは可能でしょうか?時々休んだりする事もあると思うんだけど。無理でしょうか?」


「え?全然いいよ。みんなそんな感じだし。普段はみんな学校があるから、基本パーティで潜るの週末だけだし。」


「あ、そうなんだ。そうだよね。みんな週末だけだよね。」


そうか、イベントだからみんな平日もダンジョンに潜ってたのか。もしかしたら毎日潜ってるのは俺ぐらいなのかもしれない。ちょっと感覚がおかしくなってるのかもしれないな。


「それじゃあ、他の2人にも連絡しとくね。今度の土曜日にパーティ申請しに行かない?」


「あ、ああパーティ申請ね。わかったどこに集合すればいいのかな」


「じゃあギルドに10時にしよっか。」


パーティって申請があったのか。完全に忘れた。そういえば講習で習った気もするけど用がないので完全に忘れてしまっていた。


土曜日迄の時間は魔核を貯めるために1階層のスライム狩りに勤しんだ。土曜日が楽しみなので、ちょっとテンションが高めでスライム狩りも楽しくできた。

結構いいペースで溜まったのでしばらくはこれでいけそうだ。


「あのバカなんかずっと浮かれてるな。怪しすぎるな。」


「私はご主人様を信じているのです。一番は私たちですからね」


ようやく待ちに待った土曜日だ。ちょっと張り切りすぎで8時30分についてしまったが、遅れるよりはいいと

思うのでまあゆっくり待つことにする。

9時40分になって、あいりさん、ミク、ヒカリンの順番でやってきた。


「おはよう。これからよろしくね。」


「こちらこそよろしくお願いします。でも俺で大丈夫ですか?」


「うん。3人でも話し合って、海斗が一番普通だからという事になったんだ。よろしくたのむよ」


「はい。まあ普通だけが取り柄なんで」


ちょっと褒められてるのかよくわからないので複雑だが、パーティに入れてくれるという事は3人とも嫌ではないんだろう。


「それじゃ、早速パーティ申請に行きましょう。」


いつものギルドのカウンターではなく、奥のカウンターで申請を行ったが他にも1組手続きをしていたのをみかけたので、俺がはじめてなだけで、結構みんなパーティ申請をしているのかもしれない。

手続きはメンバーの名前等を用紙に記載して識別票を確認するだけで終了した。

識別票にKー12と記載が増えており、これがこのパーティの識別コードらしい。

手続きをしている間、もう一組の手続きをしている男性3人のパーティが、こちらを見ながらコソコソ話している。


「おい、あの子達結構可愛いくないか。しかも3人とも」


「おお、俺はあの一番小さい子がタイプだな。アイドルっぽいし」


「それにしてもあの男は何なんだ。あれパーティメンバーだよな。あの3人とパーティってどういう事だよ。」


「全然かっこいいわけでもないし、普通じゃねー。あれだったら、俺の方が100倍いけてると思うけど。」


「金でも積んだのかな。あんまり金持ってそうにも見えないけど。」


「登録中みたいだしあんな奴やめて俺らと組むよう誘いに行ってみるか?」


「おお、それいいな。3対3だしちょうどいい感じじゃね。あのモブっぽいのはどっかいってもらうか」


なにやら不穏な空気を感じる。俺に対してだけ、悪意のようなものがオーラと共に流れてきている気がする。


「彼女たち、ちょっといいかな。」


「はい。何でしょうか?」


ミクが対応する。


「君たち3人でパーティ登録に来てるんだよね。俺らも3人なんでよかったら一緒にパーティ組まない?俺たち3人ともストーンランクなんだけど、サポートしっかりするからさ」


「いえ、私たち4人で来てるんで、大丈夫です。男の人も彼がいるので大丈夫です。」


「え〜。そんな冴えない感じのモブより俺らの方がいいと思うけど。脅されてるんだったら助けになるよ。」


「いえ、結構です。彼の普通の所が良くてパーティを組むことにしたので、大丈夫です。お互いにそれぞれのパーティで頑張りましょう」


「そんなこと言わずに俺らと組もうぜ、そんな弱そうな奴じゃなくて、俺らの方が絶対安心出来るって」


「失礼ですが、皆さんストーンランクなんですよね。彼も私達も既にアイアンランクなんで彼の方が安心できますので、お断りします。」


「せっかく誘ってやったのに後悔すんなよ。」


「はい大丈夫です。ありがとうございます。」


ちょっと泣けてきた。

今俺は猛烈に感動している。普通って素晴らしい。

モブがこんなに素晴らしいと思ったのは生まれて初めてかもしれない。

これからも彼女たちの期待を裏切らないよう普通に頑張っていこう。

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