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第44話 トラップ & トラップ

俺は隠しダンジョンを奥に進んでいる。

途中何体かのモンスターと遭遇して撃退したが、どうやらこのダンジョンに出現するモンスターは、今までに遭遇したモンスターの亜種。亜種といっても激しい色と一回り以上大きい躯体で、精神的にも肉体的にもかなり負担がかかる戦いを強いられている。


トラップらしきものは、蟻地獄のような床以来、特になさそうだ。

最初だけだったのかなと思いながらも慎重に歩みを進めていると、


『カチッ』


と音がした。

ビクッとして瞬間的に音がする方を見るとルシェがスイッチらしきものを踏んでいた。

やばい。


「ルシェっ !?」


やばいと感じ声をかけた瞬間


「シュッ」


「あ・・・」


風切り音と共に矢が飛んできて、ささった。


なぜか、ルシェではなく 俺に。

それも2本も。


「う、うう」


「いってー!!」


「ぐうぅ。ううぅ。」


「ゲホッ、ゲホッ」


実際には刺さりはしなかった。

おっさんに勧めてもらったカーボンナノチューブのスーツが矢が刺さるのを防いでくれた。

刺さりはしなかったが死ぬほど痛い。

一本は胸の付近に命中してしまい、息ができない。


死んでないって素晴らしい。

でも死ぬほど痛いし、苦しい。

涙が溢れてくる。

『男子涙を見せるな』という言葉があるが、男子だって人間なんだ。

痛かったら涙も出る。

我慢のしようがない痛みだった。

うずくまって痛みを我慢していると


シルとルシェが


「ご主人様大丈夫ですか?死なないですよね!? どうすればいいですか?ああ、ルシェどうしよう」


「お、おい。大丈夫か?私は悪くないぞ。悪くない。スイッチが悪いんだ。大丈夫だよな。死ぬなよ。死んだら地獄に落ちるぞ。」


「た、たぶん大丈夫だ。ううう」


2人があたふた焦っている感が伝わってくる。こんなに切羽詰まった感じになるのは初めてだなと、痛みに耐えながら少し冷静に考えていた。

しかし、ルシェが最後の方に不穏なことを言っていた気がする。

俺って死んだら地獄行き確定なのか?

嫌だ・・・


それから5分ぐらい経ってようやく動けるようになってきた。


体を確認するが、痛みはまだ残っている。もしかしたら胸骨あたりにヒビでも入っているかもしれない。

ただ今回はラッキーだった。頭に当たっていれば即死だっただろう。

最近、シルやルシェのおかげで、死の恐怖は少し遠のいていたが、やっぱりそんな甘いもんじゃ無かった。

気を抜いていたわけじゃない。

でも突然矢が飛んできた。

もちろんルシェがトラップに、はまったからなのだが、やってしまったものは仕方がない。


「ごめん」


「えっ!?」


なんとルシェが謝ってきた。小さな小さな声だが確かに聞こえた。

一瞬耳を疑ってしまった。

まあ、死にかけたのだから、謝罪ぐらいあってもおかしくはない。おかしくは・・・


「まあ誰でも1回ぐらいは失敗するもんだ。これからは気をつけてくれよ」


「あぁ。わかったよ」


今回の事で慎重になった俺は、1個しかない低級ポーションは念の為、残しておく事にした。


そのまま歩き始めてしばらくすると、また先程と同じような


「カチッ」


という音がした。

まさか。 という思いで後ろを見ると、そこには固まったルシェがいた。


また、お前か。


今度は避けねばと本能的に横に飛び込んだ。

飛び込んだ先に水たまりがあり着地した瞬間


「アババババ!!!」


電気伝導率の高いナノカーボンチューブ製のスーツを着用した俺に、強烈な電気刺激がやってきた。

強烈な痛みと衝撃が襲ってきた。

昔、電気風呂というのに入ったことがあるが、全くの別物だ。

感覚的にはあれを100倍にも1000倍にもしたような感覚だ。

今までに感じたことのない衝撃に俺の視界は暗転してしまった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 調べたらナノカーボン熱伝導電気伝導共に高くて驚いた 実用には至ってないみたいだけど
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