霊星術と固有能力
【星霊と世界財閥機構】
人類が手にした“叡智の力”は星霊によって齎された異能の力。
紀元前1世紀以前には禁忌とされていた遺伝子操作に於ける人類の躍進も、結果として多種多様な人種が誕生すると共に──霊素の存在を認知させる事となる。
天空へと移住した人類に星霊は教えを説き、霊素の扱いを教えた。更には国家創設に伴い、初代12ヵ国の王政にそれぞれ12神の加護が与えられ、やがて人類は世界との調和を築く。
森羅万象──命が芽吹き、燃ゆるその燈火が生きとし生けるモノ全ての意思を彩り、人類に栄光と繁栄を齎した。
世界財閥機構は“星教”を世に広め、星霊の教えに基づき教団を設立。
更には有能な逸材を集め、中立騎士団を創る。世界を統治し、均衡と秩序を保つ為に多くの人材を育て、各国にその本部を構えた。それが所謂『GRAND LODGE』と呼ばれている。
こうして現在の星十字騎士教団が世界の覇権を握る事となった。
【霊星術】
人体に流れる霊素を自在に扱い、理の術を成す──星霊の加護。
その基本原則は主に“性質変換”“特異術式”“固有能力”の3つに分類されている。
・性質変換
霊素には先天的性質と後天的性質の2種類があり、生まれながらにして発現する性質を先天的性質変換と呼ぶ。先天的性質変換には誕生の際に受ける星の影響によって12種の性質から1つの性質を授かる。
そして、後天的性質変換は元々授かった性質を更に限定条件で絞り込む事により発現する特異な性質の事を指す。
・特異術式
霊素に何らかの効力を付与する事で自在に形状・威力・効果を齎す力。主に修練でのみ会得する事が出来るが、細かな霊素操作と才能に寄るところが大きい。
剣を霊素で覆う強化術もこの特異術式による基礎技能であり、各国による独自の発展で多種多様な術式が生まれているのも特徴である。
主な基礎技能は──3つ。
『強化術式』霊素に念じる事で武器や肉体を強化する術。
『詠唱術式』言霊により、霊素そのモノに効力を付与する術。
『刻印術式』予め効力を書き記した媒体に霊素を干渉させて発動する術。
・固有能力
一定の条件下でのみ発現する星霊の力。一説によれば願い事の対価を支払う事で発現するとも言われており、その能力は個々に異なる。性質に起因してそれぞれの願いを叶えてくれると言われてはいるものの、必ずしも望みのままに願いが実現するとは限らない。
又、願いや対価の大きさによってもその全てではない。




