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絵美 感謝を胸に

帰国します。

 八日目と九日目(火~水)穏やかな晴れ・飛行機の中の日付変更線


 朝食ルームへは一番乗りのつもりだったが、そこには日本人の団体客がひしめいていた。そしてなんと驚いたことに聞こえてくるのが大賀弁だ。どうも農協のご旅行らしい。皆さん英語を話されないので、ツアーコンダクターの人が大勢の朝食を用意するために、一人でテーブルの周りを走り回っていらっしゃる。一気に日本に引き戻される感じがした。


最後の日なので、具を選んでシェフに作ってもらうオムレットを注文しようと「Could you~?」とシェフに話しかけると、怒鳴り返された。「今注文が一杯なんだっ。7時過ぎて出直してこいっ。」・・・どうやらかなり気が立っているようだ。先程のツアコンの方が大量に注文されたらしい。

同郷の方々の為ならしょうがない。諦めて、いつもの朝食を食べることにする。


最後の朝の散歩は、やはり駅の方へ歩いて行くことになった。

駅の近くで「ふぁ~ん。」という汽笛が聞こえたので慌てて行ってみると、貨物列車がやって来ていた。フミくんが走って行って先頭車両を写真に収めた。振り返って私に見せたドヤ顔が可笑しい。

今日は何人かの人たちが駅舎の前のベンチに座っている。その一人がどうも日本人のようだ。「列車を待たれているんですか?」と聞いたら「いえ、バスが来るのを待っているんです。」と言う。どうもここにいる人はみんな同じバスを待っていたらしい。夏だけ人を乗せて走る臨時列車があると聞いたので、それを見てみたかったけど残念でしただね。


散歩の後は、部屋でゆっくりとコーヒーを飲む。フミくんと「いい新婚旅行だったねー。」と話をする。二人っきりでこんなに長い間あちこちを旅して歩いたのは初めてだ。フミくんはよくトイレに行く人だとは思っていたけれど、ここまですべてのトイレに行く人だとは思わなかった。「すべてのトイレを網羅する男」という称号を捧げたら怒られた。フミくんも「絵美は荷物の整理ばかりする。」という。お互い様だね。

結婚ってこんな癖も長所も短所も認め合って一緒に仲良く暮らしていくことなんだね。


帰りの飛行機では、トラブルが2つあった。

カルガリーの空港をon timeで出発出来そうだと喜んでいたら、滑走路の途中で飛行機が止まってしまった。みんながどうしたのかとザワザワしていると、私達の三列後ろに座っていたカップルがスチュワーデスさんに連れられて飛行機を出て行った。その人たちの荷物も降ろすために出発が一時間も遅れた。放送では急病人を降ろしたと言っていたが、スタスタ歩いておられたので、何か深い事情でもあったのだろう。

乗り継ぎのある人はどうするんだろうと心配していたが、地球の自転と反対側に進んでいたためかパイロットの腕が良かったのか、日本に着いたのは予定時刻ぴったりだった。凄いねっ。


早くついて助かった。トラブルの二つ目は後ろに座っていた日本人のお母さんである。とにかくずっと喋り続けている。それが楽しい話ならいいのだが、子どもに向かって否定的な言葉しか言わないのだ。それがしつこい。粘ついてねばねばしたしつこさだ。子供が気の毒でしかたがなかった。こんなお母さんの下に生まれなくてよかったぁ。お母さんありがとうっ。と心の中でうちの母親に感謝した。フミくんはあのお母さんにアッパーカットを食らわせてやりたかったと言っていた。世の中にはいろんな人がいるんだね。


カルガリーの空港は古くて改修中だったために、店も少なく予定していたお土産が買えなかった。

それが羽田空港に着いてお店を覗くとハイセンスで欲しいお土産がいっぱいある。日本って、恵まれてる。フミくんは「日本の美味しい食べ物が食べたいーーー!」とラーメン店に突撃した。醤油っ、お茶っ、ご飯っ、日本って最高だ。本当に食材がバラエティ豊かだ。他を知って自国の良さを知る。しみじみ。


「次は漬物だっ。」とフミくんが漬物屋さんに走る。日本人って不思議だ。普段身の回りにあるとそんなに思わないのに・・・漬物、お風呂、麺類、調味料なんかは空気と同じでないと困るものなんだね。



私達の旅はいろいろなものに感謝を喚起されて終わった。

今度は貴方が旅立つのでしょうか。

どうか素晴らしい人たちに出会い、たくさんの感動を手にされることを祈っています。

ボンボヤージ!貴方に人生の良い風が吹きますようにっ。





ここまで読んでくださってありがとうございました。


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