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0.5.0.1 ポトフちゃんと街歩き

 森の街へ到着!今日はいつもより念入りにウィンドウショッピングしていくよ。


 中央の広場は、またもや景観が変わっている。ぐるっと周囲を見渡すと、剣や杖、袋に入った石のマークがついた看板が下げられた建物がある。あ、袋のはお金のマークってことなのかな。


 そしてど真ん中の木には大きな両開きの扉がついていて、看板には……


「“総合ギルド”?」

「おお、そうじゃな。ここが森の街のギルドじゃ。」


 どうやらこの辺りにはギルドを集めたらしい。周囲にあるのも、それぞれ、戦士ギルド、魔法士ギルド、商人ギルドだそうだ。


 その中でも、プレイヤーが最初にいくことになるのが総合ギルド。ここでまずギルドカードを作ることになるそう。いわゆる身分証みたいなものかな。

 クエストの発行、受注はもちろん、家を買ったりするのもここ。

 他にも街の案内や、モンスターの出現場所を聞けたり……サービスカウンターとか役場とかそんな感じの施設になっている。困ったらここへ来よう。


 他の3つのギルドは、入るとそれぞれ違った恩恵がある。スキルの習得速度が上がったり、アイテムの値段が割引されたりね。

 それと、ジョブの変更が出来る。ギルドによって就ける職も違うらしい。メインとサブ2つまで。あ、ギルドの恩恵はメインジョブの所の一箇所だけね。

 転職のデメリットはほぼ無い。貯まっているジョブ経験値がゼロになることぐらいかな。レベルが下がるわけじゃないよ。次のレベルまであと〇〇ってトコがリセットされるだけ。

 あと、ジョブによって上がる能力が違うので、ステータスの変動には注意しよう。

 メインは料理人で決まりだけど、サブはどうしようかな。やっぱり魔法系?器用さを活かせるジョブ?うさちゃんと話し合ってみようか。


「それから、この場にはないが“闇ギルド”がある。」


 闇ギルド......盗賊だったり暗殺者だったり、そういった人達が集まるアングラな組織だそう。目につく所にはなくて、ひっそりと街のどこかにあるんだって。

 犯罪系のクエストもあるけど、盗みに入れるのはNPCの家だけだし、殺しのターゲットになるのもNPCなので安心してね。

 まあ、私とは縁がなさそうだ。


「ん?……ふむ。ポトフ、ジョブ名とカテゴリ分けを決めたいそうじゃからいくつか聞いてもいいか?」

「はい。」


 なになに?私に聞いて解決すること?


「“味方にバフを与える料理が作れるジョブ”で、職業の名前は何がいい?」


 なるほど、料理を作るジョブの話ね。そりゃ私にまわってきますわ。


「あー……『料理人』ですかね。」

「ふむ。『見習い料理人』『達人料理人』」

「いいですね。」


「で、生産職じゃな。」

「はい。」

「……これでよし。就職するときは商人ギルドに行くんじゃぞ。」

「わかりました!」


 詳細はまた今度。ジョブシステムができてから設定しにいきます。




 それじゃ、街を見て回りましょう。地元の人達が集まる東通りから。

 まずは前から目をつけていた、食べ物を包む葉っぱ!1枚1枚の大きさはまちまちだけど、平均しても開いた牛乳パックぐらいの大きさはある。ラップ、アルミホイル、クッキングシート……そういった使い方をしたい。

 実装したいです!お願いします!


「……よし。名前はどうする?」


 名前?うーん……ラッ()で。

 実装完了したので、お店の人に声をかけて何枚か譲ってもらう。このラッ葉は持ち帰って改造します。


 さて、他のお店も見てみよう。

 リンゴ、モモ......水色でまん丸なピーマン?に、柄の部分が紫でカサがピンクな毒々しいキノコ......


「そっちのキノコはポーションの素材になるようじゃな。」

「どんな効能があるんですか?」

「ん〜............投げつけた相手を毒にする......」


 やっぱ毒なんだ......


「それと、魅力のポーションじゃな。これを飲むと店で買い物する時に、高く売れて安く買えるそうじゃ。」


 薬にも毒にもなるってことか。食べ物として扱うのは難しそうだし、買うのはやめておこう。


 他には......おっ、透明感のある黄色の、水風船のような木の実を発見。しかも未実装らしい。これすっごく綺麗だからなにかに使いたいな。実装お願いします!

 名前は......どうしようかな。色的には、ハチミツ、コンソメスープ、サラダ油......色々当てはまるなあ。


「後から変えても大丈夫じゃぞ。」


 それもそっか。じゃあ、『黄風船』で。

 この子もお持ち帰り〜。


 それから、乳白色のラズベリーに、そら豆くらい大きな、真っ赤なさやに入った黄色く光る豆などなど……美味しそう、使えそう、って思ったものだけを確保していくよ。


 こういうファンタジー寄りの植物って、ランダムで生成されてるらしくて、アイテム化しとかないといつの間にか再生成されて別物になっちゃうことがあるらしい。かといって、何でもかんでも実装する訳にはいかないからね。


 あと、私が気になったのは、ピタパンとかナンみたいな平たいパン的なやつを売ってる屋台。このまま実装してもいいけど……手作りしたい!

 なので、目の前でこねこねしている生地......に使われている小麦粉を実装&ゲット!


 そういえばこのお店、東通りに出店してるけど、樹海の国のどこかに麦畑があるのかな?それとも主食だからこっちに?


「ゴインキョさん、こういう感じの麦畑って、この世界のどこかにありますかね?」

「はて、どこかで見たような……草原の国じゃったか......?他の者にも聞いてみるか。」

「お願いします。」


 小麦畑の画像をゴインキョさんに見せて、他のスタッフさんにも共有して聞いてもらう。そして返ってきた答えは、『それっぽい場所を見たことがある。』とのこと。

 しかも、わざわざ撮りに行ってくれた人もいるみたいで、画像を送ってくれた。ありがとうございます!


「こっちが草原の国でこっちが山林の国じゃな。」

「米だ!!!!」


 山林の方はお米です!黄金に輝き頭を垂れる稲穂……ふつくしい……一瞬で脳内がお米に支配されてしまった......想像すると食べたくなっちゃうから、考えないようにしていたご飯……設備が整った今なら……炊けるっ!!!


「ゴインキョさん......ここの場所分かりますか?」

「ああ、どこにあるか聞いとるぞ......まさか、」

「はい、行きましょう......食材ハントに!」

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