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0.4.1.5 ポトフちゃんと綿毛達

 ぽぽ達を愛でながら、仲間機能の説明を聞こう。


 テイムしたモンスターはレベル1、なつき度0の状態で仲間になる。


 基本的にはプレイヤーと同じようにスキルや体力、知力などのステータスがあるが、レベルアップしてもステータスは上昇せず、ポイントが自動的に割り振られる。


 そしてその仲間のステータスは、プレイヤーに素の数値が加算される。

だったら小さいの3匹連れたほうが強くなれるんじゃない?と思うかもしれないが、割り振られるポイントが大きさによって違うので、最終的な数値は小さい3匹でも大きい1匹でもほぼ同じだ。

スキルの数も、つけられる装備も大きいほうが多いよ。


 レベルは魔力を込めた黒晶石を与えることで上げることができて、プレイヤーの現在のレベルが上限になる。私が今23レベルだからこの子達の上限は23だね。


 なつき度は、毎日連れ回したり、触れ合うことでちょっとずつ上がっていく。話しかけたり撫でたりね。

 仲間は魔力やスタミナを使わずに、確率で自動的にスキルを使ってもくれるんだけど、このなつき度を上げておけば頻度が増えるんだとか。


 それから、戦闘不能になった場合。フィールドから消え、時間をかけて体力を回復してから帰ってくるけど、体力が多いほど時間がかかる。

そしてなつき度が大幅に減るよ。プレイヤーが死んだときも、救援、復活関係なく減る。


 大体わかってきたので、ぽぽのステータスから見てみようかな。



 ──────────

【ぽぽ〈ケセランパセラン(風)〉】レベル:1 なつき度:1

 ”空飛ぶ謎の毛玉。どこに生息しているのか、本当に存在するのか、その答えは誰も知らない。“


 体力:1/1 魔力:1/1 スタミナ:1/1 

 攻撃力:0 防御力:0


 筋力 :0 生命力:0

 知力 :0 精神力:0

 器用さ:0 素早さ:6

 運  :6


 特性

 《幸運を運ぶ綿毛》

 《不思議な綿毛》


 スキル

 〈風呼びLv.1〉

 ──────────


 なぁにこのステータス。ゼロが並んでる……他の子は……?スキルが違うだけで他の子もおんなじだ。しかもなつき度1だ。上がってる?とりあえず特性から見てみる。


 《幸運を運ぶ綿毛》

 〈プレイヤーに付与する〈運〉が2倍になる。※装備品は除く。〉


 おおシンプルだけどいいね今は6だから、12貰えるのか。しかもこれが3匹……


 《不思議な綿毛》

 〈ふわふわ浮いている神出鬼没な綿毛。風属性の影響を受けると〈素早さ〉が上昇する。〈素早さ〉と〈運〉以外のステータスを強化することが出来ず、攻撃も出来ないが、どんなダメージも受けなくなる。〉


 おっ?ダメージ受けないの!?じゃああのステータスでも大丈夫か。強化出来ないってのは、バフが掛からないってことかな?


 じゃあ残りのスキルをぱぱっと。


 ぽぽちゃんの〈風呼び〉

 〈風を起こして味方の素早さを上げる。〉


 ぼんちゃんの〈森の恵み〉

 〈発動時に状態異常及びデバフを解除し、一定時間味方の体力、魔力、スタミナを持続的に回復する。〉


 てんちゃんの〈お邪魔〉

 〈大量の綿毛で敵の視界を塞ぎ、素早さを下げる。〉


 いやめちゃくちゃ強くない?これは、いいの?本当に?素早さのバフデバフはまあいいとして、ぼんちゃんどうしたのこれ。リジェネにバステ解除までついてるじゃん……


 なんか、ステータスを見てて思ったのはこのケセランパセランってもんの凄くレアなモンスターだったりしない?

こう、ゲームの裏ワザみたいな、真っ暗なマップを右に100歩、下に50歩みたいな感じでゲットできる仲間、みたいな感じじゃないよね?


「どうかしたか?」

「……この子達がバグとか仕様の穴を突いた産物なんじゃないかと思いまして……ロールバックされたりしないかな……と。」

「うーん……大丈夫だと思うが、一応聞いてみるか?」


 傷は浅いほうがいいよね……私がこの子達に情を移しきる前に……と、ななさんがゲーム内にいるらしいので聞いてもらうことにした。


『ケセランパセランをゲーム内に実装した者曰く、「確かにレアモンスターで、意図しない挙動もしているが、限りなく低い確率で、3体同時出現はありうるし、3体同時テイムすることも可能なのでそのまま仲間にしておいてもらって構わない。」とのことです。』

「良かった……ありがとうございます。」


『それから、「これからその挙動を出来るだけ修整するので、出現率はグッと下がるかもしれない。」とも仰っていました。』

「……そうか。わかった。」


 ななさんわざわざありがとうございました。良かったぁ〜大丈夫だって!……うさちゃんはちょっとだけしょんぼり気味。テイムしたかったのね……それならば。


「うさちゃん。この子達撫でてみませんか?」

「そっ!それはまずいだろ……一瞬で燃えてしまうぞ……」


 大丈夫大丈夫。かくかくしかじかで触っても問題ナッシングですよ。


「で、でもなぁ……」

「くらえっ!ふわふわ!」

「わっぷ。」


 私が指差すと、うさちゃんの顔へぼふふっと綿毛達が体当たり!ただただ癒やされるだけで、攻撃(ダメージなし)だ。

 うさちゃんは暫し固まっていたけど、綿毛達がもそもそ動いて、生きていることを理解したのか、ゆっくりと指先でつまみ手のひらに乗せた。


「本当だ……生きてる……」

「う、うさちゃん、大丈夫ですか?」

「……ああ。」


 な、泣いてる……

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― 新着の感想 ―
ふわふわな生き物って大抵火に弱いイメージなのに炎特化種族になんでしたんだ?
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