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0.7.3.0 ポトフちゃんとハチミツ

 おはようございます。本日はうさちゃんに見守られながらのお仕事です。いつも通りムギュムギュとハグをして作業場へ。


 今日作るのは調味料。まずは今まで作ったものを見直そうかな。


 砂糖は~今使ってるやつは上白糖だね。料理にはまだ使ってないけど黒糖も存在してる。

 それから……粉砂糖はすりつぶして作ればいいとして、粒の大きいものはどうしようかな。飴にして砕く?

 ベッコウ飴……じゃ薄いか。ちょうどいいものはないかな~検索検索っと。


 ありました。ロックキャンディなるものが。見た目の通り岩のようにゴツゴツとした飴だ。

 そうだ!これを岩塩みたいに鉱物として実装してもらえば良いのでは?よし、うさちゃんに相談だ。


「へぇ、岩みたいな砂糖か。いいんじゃないか?産地はどこにする?」


 そう聞かれて、ふと思い浮かんだのは、氷砂糖の存在。氷ってついてるし、その名前で雪山とかにおいてもらおう。寒いところで育った野菜は甘みが強いって聞くし、丁度いいね。


 次の調味料は……塩。さっき話に出てきた岩塩を火山の国の山に追加してもらおう。雪山とは真逆の環境ってことで。


 酢、醤油、味噌は特に手を加えるところはないかな。さしすせそ、は一先ずこれでよし。


 ハーブ、スパイス類はななさんのお店で買ったものがある。フライパン片手に炒めたり齧ったりして、これらに香り付けと味付けをしよう。

 星のような形の八角は、癖の強ーい甘い香りがする。この硬そうな木の葉っぱは……カレーの匂いがする!これ単体でこんな匂うんだ……


 ………

 ……

 …


 鼻がバカになりそうなくらい強い匂いを嗅ぎまくって、手持ちの分の香辛料は実装完了です……これはまた別日に二重チェックした方がいいかもね……


 気を取り直して、次の調味料。あ、ハチミツ!そうだ、動物性だったね。この世界に存在しないんだったね……作りましょう。


 じつをいうと、ハチミツの実はどうしようかな、と考えた事がある。今まで後回しにしちゃってたけどね。

 その時思いついたのは、六角形のハニカム構造が見えるような断面にすること。我ながらいいアイデアだと思うので採用!

 ということで、蜜蝋で六角形のストローの様な管を作って、中にハチミツを詰める。両端も蜜蝋で蓋をしたら、これを複製して何本も作り、束ねてギュッ!っとくっつけます。

 これで金太郎飴のように、切っても切ってもハニカムって寸法よ。


 中身は出来たけど、外側はどうしよう。今のところ、1.5リットルの炭酸のペットボトルぐらいの大きさで、溝のあるマカロニって感じの見た目をしてる。

 んー……マットな淡黄色はなかなかキレイだし、形を整えるだけでいいかも。上下を丸く切って完成です。えーっと、ハチミツ、ハニー、ビー……『ハニービーツ』です!畑に植えに行きましょう。



 ハニービーツを丸々土の中へ。〈植物成長〉をかけ、1番下の太い枝が、私の身長を越えた辺りで木の成長を止める。そして、手の届く場所にある細い枝をポキっと折って、その傷口から樹液を出す。農園では手作業になっちゃうけど、自然界なら何かしらの要因で折れちゃうことあるよね。

 滲み出す樹液はじょじょに膨らみ、やがて大きなハニービーツの実となる。これでよし!そうだ、この育ち方なら、果実の下側はもっと不揃いにしても面白いかも。ちょっと改造しとこ。


 収穫は、実の部分を持って、ひねるように動かすだけ。こうすると、根本の蜜蝋部分が折れて簡単に採れるよ。


 では、作業場に戻って解体してみましょう。

 真ん中から半分に切ると、夕日を反射する水面のように輝く、美しい巣蜜が!

 1センチほどの幅にスライスして、いただきます!


 甘ーい!砂糖とはまた違った、コクのある甘味に、淡い花のような香り。

 そうだ、花の種と一緒に植えることで匂いがつく……とかあってもいいかも。


「うお、凄い甘さだな……ん?なんか、口の中に残るな。」

「蜜蝋の部分ですね。吐き出しちゃっても大丈夫ですよ。」


 美味しいハチミツを食べ終わると、残ったのは味のないガムみたいな蜜蝋。私は勿体ないので頑張って飲み込みます。


 2人揃って何とか飲み込んだところで、ハニービーツの加工に移りたいと思います。蜜蝋とハチミツを分離させるよ。

 やり方は簡単。ボウルの上に網を敷いて、半分に切ったハニービーツの断面を下にしてその上に置くだけ。この状態で冷温庫に入れ、常温で時間を進めていく。これで、ハチミツが自重で落ちてボウルの中へ溜まるわけです。これを瓶に詰めて、『ハチミツ』の完成です。


 残った蜜蝋はどうしようかな。これ使う料理って無いよね?ある?


「うさちゃん、コレ、蝋って使います?」

「ロウ?」

「ロウソクとかの蝋です。確か、ワックスとも言いますね。」

「ああ、蝋か……俺は蝋を食べたのか?」


 食べられるやつなんで大丈夫ですよ。

 質問の答えとしては、『色々使う』そうです。革の防具や服、床や家具の手入れなどなど……今使っているものは、樹液から出来てるらしい。じゃあ『蜜蝋』として素材に登録しておきましょう。


 さて次。ハチミツとよく似たメープルシロップ。なんとなく寒いところで採れるイメージがあるから、これも雪山へ。ん~……雪山まだ実装されないし、詳しい仕様はその時に作ろうっと。取り敢えず瓶に詰めて売ります。


 あとは、出汁?これはまた今度まとめて作ろうかな。既存の食材から作るものだし、今日はこの世界に存在しないものを優先したいので。


 最後にもう一つ。ハチミツだのメープルシロップだのでホットケーキを思い浮かんだんだよね。

 そしてそのホットケーキに必要なミックス粉、そこにベーキングパウダーが入ってることを思い出しました。


 要は膨らませる粉なので、酵母と同じ様な感じだよね?ってことで、コウボタケをちょっと改造。

 今までは、丸ごと乾燥させて粉末にして酵母として使ってたんだけど、軸をベーキングパウダーに変更します。これで作れるお菓子の幅が広がるね。


 これで調味料は一通り出来ました!

 後はみりんとお酒。これらを作るために、これから山林の国へ向かいたいと思います。

 と、その前にちょっと休憩〜。

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― 新着の感想 ―
ローヤルゼリーは採れなさそうだな。まあ、食材とゆうより栄養材な物だし、調薬にでも求められないと実装する必要ないか。
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