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0.7.1.0 ポトフちゃんと鍛治

 おはようございます。今日はゴインキョさんとは別行動。だからといってぼっちプレイって事もなく、他のクリエイターさん達と一緒です。


 とりあえず集合場所である、湖の国商人ギルドの待ち合いスペースにやって来ました。

 私が一番のりだったみたいで、暫くすると服飾班の人達がやってきたよ。


「あっ、ポトフ様。もういらしてたんですね。」

「おはよう。ポトフさん。」


 にこやかに歩み寄ってくる花菱さんと天泣さん……の後ろにもう1人。


「おはようございます。そちらの方は……」

「ああ、この前はお会いしませんでしたね。」


 バチバチにピアスの開いた耳元に、チェーンの着いたチョーカー。全体的に、ゴスパンクなファッションで、嘴のようなマスクを着け、真っ黒な翼を持った、烏を思わせる中性的な方。


「『✝闇夜の使者✝』です。ヨロシク。」

「ポトフです。こちらこそよろしくお願いします。えっと、やみよのししゃ……さん。」


 ペコッと頭を下げる闇夜の使者さんに合わせて私も頭を下げる。なんだか、名前の前後に十字架がついてそうな名前だ……


「僕たちは『闇夜』って呼んでるよ。」

「闇夜さん。」


 そう呼びかけると、コクリと頷かれた。クールな人だなあ。闇夜さんは、主にアクセサリーを担当されているそうです。

 四人で談笑していると、鍛冶班の皆さんがやって来ました。


「あれ、ボクらが最後かな。」

「おはよー。」

「よお。」


 どやどやと入ってきたのは、私より頭1つは小さいドワーフ族と思われる三人組。


 それぞれ、

 マッシュヘアーで目隠れの『トン』さん。

 紅一点、ひっつめたお下げ髪の『テン』さん。

 髭もじゃなザ・ドワーフって感じの『カン』さん。


 細かい装備は違うが、色違いのエプロンと、お揃いのゴツい手袋をつけている。

 見たとおり仲のいい彼らは、3人でパーティも組んでいるらしい。


 うちの子も“てん”って言うんですよ〜なんて話しながら挨拶を交わしていると、ギルド内にアナウンスがかかった。


『皆さんお揃いのようですね。早速ですが、本日の業務についていくつか説明させていただきますね。』


 おっ、この声はななさんだね。

 伝えられた内容は、今日は商人ギルド内で過ごすこと。それから、鍛冶や服飾のチュートリアルのテストプレイをして欲しいと言うことでした。あとはいつも通り、アイテムを作って大丈夫だそうです。


『何かありましたら、声に出して呼びかけてください。誰かしらスタッフが対応いたしますので。』


 そうしてアナウンスは終了。しんと静まったギルドのロビーで、最初に切り出したのは天泣さん。


「それじゃあ、先にチュートリアルのテストを済まてしまおうか?」

「そーだね。最初は鍛治にしない?キミ達4人だけだし、早く終わると思うよ。」


 それに続くのはトンさん。私含め、異論はありません。

 ということで、まずは鍛治のチュートリアルを受けに行きます!


 ………

 ……

 …


 クエスト解放条件である鉄鉱石を受け取って鍛冶場へ。サポートとしてテンさんについてきてもらってるよ。

 壁際には炉が並んでおり、傍らに金床が置いてある。うちにあるのと同じタイプかな。


『ん?お前さん、鍛冶場を使うのは初めてかい?』


 おのぼりさんよろしく、じろじろと設備を眺めていると。ドワーフのおじさんに声を掛けられた。この人はヘルプ用のNPCさんですね。


「あ、はい。何か作ってみようと思って。」

『おお、そりゃいいな。初めて作るなら、鉄の短剣辺りがいいか……?こっちへ来い、作り方を教えてやろう。』

「わかりました。」


 おおー、自然な導入だね。そっか、こんな感じでいいんだ……

 それでは、気さくに話しかけてくれるおじさんの指示に従って剣を作りましょう!


『足りない素材はこれを使え。』

「ありがとうございます!」


 鉱石を溶かして延べ棒にして……


『軽い力でも変形するから気をつけろ。』

「はい!」


 熱した鉄をカンカン叩いて成形し、水で冷やして……


『刃と柄の真ん中辺りにゃ、太めに巻き付けておけ。うっかり手を切っちまうかもしれねぇからな。』

「はい!」


 砥石で研磨して刃を研いだら、柄に革紐をぐるぐると巻きつけ……完成!

 これで〈鉄の短剣〉が出来ました!


『初めてにしちゃ上出来だな!また作りたいもんがあったら来いよ!』

「ありがとうございました!」


 初めての剣作り、無事完了!テンさん、出来ましたよー。


「どうでした?」

「うん!かなりスムーズに出来てたねー!ポトフから見て、分かりづらいところなかった?」

「すごく分かりやすかったです!あ、でも成形する時の──」


 改めて、テンさんと過程を振り返り、改善点を話し合います。

 それを終えたら、続けて鍛冶師のチュートリアルを体験!今度は西洋兜みたいな鉄のヘルメットを作ったよ。カーブがなかなか難しい……


 そうして全員のテストが終わったら、集合して、あーだこーだと最終的な改善案を話し合い、鍛冶のチュートリアルを改良していきます。


 さあ、この調子で他のチュートリアルも終わらせるぞ!


 ………

 ……

 …


 鉄製の指輪に、クロスネックレス。

 水色の巾着袋に、真っ白なTシャツ。

 アクセサリーも服飾もクリアしました!残るは料理のみ!今度は私が見守る番ですよ。

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