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エルハイミ-おっさんが異世界転生して美少女に!?-  作者: さいとう みさき
最終章
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最終章 最終-12ショーゴ散る

おっさんが異世界に転生して美少女になっちゃうお話です。

異世界で力強く生き抜くためにいろいろと頑張っていくお話です。


うわぁっ! ショーゴがぁッ!!(マリア談)

 最終-12ショーゴ散る



 『くおぉぉぉおおおっぉぉぉぉっっ!』


 

 ばんっ!



 イオマから禍々しい赤と黒のオーラが噴き出しマントがはじけ飛ぶ。

 全身黒皮ボンテージ姿のイオマはまたまたどこからから鞭を引っ張り出すがそれは今までのとは違い所々に金属片がついている。



 『「お姉さまぁっ!!」』



 イオマと魔王の声だろう、重なって叫びながらこちらに突っ込んでくる。



 「このばかっ!」


 シェルはそう言いながら光の精霊を呼び出しイオマにぶつけようとする。

 しかしイオマは鞭を振るうとそれはあっさりと霧散してしまった。

 

 そこへショーゴさんが異形の兜の戦士に変身したままセブンソードを携え突っ込む!


 剣の腹でイオマを叩こうとしたその瞬間だった。

 手元に引き寄せた鞭が縮み金属片が重なり合い異形の剣になる!



 がきんっ!



 ショーゴさんのみね打ちをその剣ではじき蹴りを入れる。

 そして盛大にふっ飛ばされる!?



 「なっ!? イオマのくせしてでいやがります!」


 クロエさんじゃなくても驚く。

 魔術師としてのイオマの実力はみんな知っていても肉弾戦でここまで力があるとは誰も思ってもみなかった。



 「お母様、どうやら身体強化の魔術を使っているようです。これでは手加減できませんよ」


 コクはあたしのすぐそばに来てそう言う。

 確かにあたしもイオマの全身に魔力がまとっているのは見て取れる。



 「だったらエルハイミ母さん回復お願いね! イオマ、ごめんっ!」


 そう叫びながらセキはイオマに突っ込む。



 「死なないでね! 【赤光土石流拳】!!」



 光り輝く怒涛の拳がまるで土石流のような勢いでイオマに迫る!

 それは床を剥ぎ飛ばしイオマに吸い込まれていくがイオマは剣を床に刺し両手をかかげる。


 「『【反射】リフレクト!!』」


 イオマに【赤光土石流拳】が届く寸前に出来上がった光の盾はセキのその一撃を吸い込んだと思ったらそのまま跳ね返してきた!



 「にょわぁぁあああああぁっ!」



 自分の技がこうもあっさりと返されるとは思っていなかったセキは自分の技をまともに喰らってふっ飛ばされる。



 「セキっ! イオマぁ!! クロ、クロエ、ベルトバッツよ、イオマを取り押さえろ! 多少痛めつけてもかまわん!!」


 コクはそう命令してクロさんやクロエさん、そしてベルトバッツさんまで呼び出してイオマを取り押さえようとする。

 しかしイオマはその動きを察知して先制攻撃を仕掛けて来た。



 「『【地縛】ホールド!!』」



 イオマに飛び込もうとしたその瞬間クロさんクロエさんそしてベルトバッツさんはその場で動けなくなる。


 よくよく見れば空間が異空間と高速で交互に入れ替わりその都度その動きを束縛している。

 これでは物理攻撃に特化した人たちでは身動き取れなくなってしまう。



 「偉大なる水の精霊王よ、彼の者を取り込め!」


 シェルは腰に付けていた媒介の水筒を開き水の上級精霊を呼び出しイオマに放つ。

 それはイオマの周りを取り囲み一瞬で飲み込むと思われた。

 しかしイオマは取り囲まれた瞬間シェルのすぐ横に現れその剣を差し向ける。



 「へっ? イオマ??」



 「『何時も邪魔ばかり、だからエルフは嫌い!』」


 そう言ってその剣をシェルに刺し込む。



 「イオマっ!」


 「シェル!!」


 「‥‥‥くっ!」



 まさかあの状態で呪文無しに【異空間渡り】が出来るとは思っていなかった。

 あたしたちは叫び、仮面のあたしも慌ててシェルのフォローに入ろうとしたがここからでは間に合わない!?




 どっ!!




 そしてイオマの剣はその血肉を引き裂き刺さっていく。



 「ぐはっ! イオマ、いい加減に目を覚ませっ!!」



 だがイオマの剣が突き刺さったのはシェルでは無くその間に飛び込んだショーゴさんの腹部を貫通した。



 「ショーゴ!?」



 自分の目の前に信じられない光景が現れシェルが完全に動きを止める。



 「『ふん、ショーゴさん邪魔するのですね? ならばシェルさん共々消えてください!』」



 そう言ってイオマは空いた手を剣が突き刺さったショーゴさんとシェルに向けると二人の後ろに暗黒の渦が現れる。




 「『さようなら』」





 そう言ってイオマは二人をその暗黒の渦の中に突き落としたのだった。

  

 

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