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エルハイミ-おっさんが異世界転生して美少女に!?-  作者: さいとう みさき
第十六章
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第十六章16-30永遠に

おっさんが異世界に転生して美少女になっちゃうお話です。

異世界で力強く生き抜くためにいろいろと頑張っていくお話です。


エルハイミぃ~!!(シェル談)

 16-30永遠に



 「のっわぁっきゃぁぁああああぁぁぁっ!!」


 「エルハイミあっち行ったぁ!」



 あたしはまさかこんな所にジュメルの巨人がいるとは思いもしなかった。

 瓦礫が降ってくる中【絶対防壁】を展開しているとシェルが叫ぶ。

 

 見れば地下から這い出した巨人は誘導されているのだろう、一目散に森の方に逃げていく。



 怪しい教会が有ると聞いて来てみればなんとジュメルのアジトだった。

 放って置く訳にもいかずこうして様子を見に来たのだけどセキが面倒がって突っ込んでしまった。


 おかげであたしたちも突っ込んだ訳だけどいきなり教会が崩れてきて地下から卵から孵化したばかりの巨人が出て来たのだった。




 「むんっ!」



 ずばっ!



 しかし既に追い付いていたショーゴさんが巨人の足首を切り落とす。




 どがばたぁっーん!!




 巨人は思い切り倒れてしまった。



 あ、顔面から行ったな。

 あれは痛そう。



 「こんな所にも巨人ですか? 全くジュメルと言うのは。クロ、クロエ後始末を」


 「はっ、お任せを黒龍様」


 「わかりましたぁ! 黒龍様のご命令と有らばこのクロエ全身全霊でやりやがります!!」


 コクに命令されて倒れた巨人をクロさんとクロエさんが始末する。



 「うわぁー、ぼこぼこ! ちょと可哀そうだね?」


 マリアがあたしの肩にとまってそう言う。

 しかしこんなのがこの世界にいる方が迷惑だ。


 「仕方ありませんわ。ジュメルは見つけ次第に叩かないといけませんわ!」

 

 「片付いた? ジュメルの魔怪人たちはセキが始末したわ。他には‥‥‥」


 シェルは目をつむって風の精霊の声を聴く。



 「あっち、二人まだいる!」



 「あちらには他に誰もいませんでしたわよね? では、【雷龍逆鱗】!!」


 あたしは魔法を発動すると天空に大きな魔法陣が浮かび上がる。

 そして次の瞬間豪雨の様な雷が沢山落ちる。



 カッ!


 がらがらどどどどどがしゃぁぁああああぁぁぁぁんっ!


  

 「うわぁっ!」



 肩にとまっていたマリアが悲鳴を上げる。


 「うわぁ~、エルハイミやり過ぎ! 森の動物にまで影響が出る!!」


 シェルに文句言われながらもシェルは風の精霊で様子を見る。

 

 「うん、倒したみたいよ」


 あたしは息を吐き崩れ去った教会を見る。


 「とりあえずこれで終わりですわね?」



 あたしたちはティアナの転生者を探して既に数ヵ月。

 すぐすぐ転生するかどうかも分からないけどとにかく動かずにはいられなかった。


 戦争や政治、その他面倒事はみんなお任せしてあたしは表舞台から身を引いて自分の目的を最優先させた。

 正直そう言ったしがらみに対してもアコード陛下はお許しをくれたし、あたしはあの時以来連合軍からも召集がかからない限り休暇中のままだ。



 だからティアナを探させてもらっている。



 あたしにはシェルと共に十分に時間がある。

 そして今一緒に行動しているみんなも時間に捕らわれる人はほぼいない。


 唯一ショーゴさんが何処まで生きられるかは分からないけど、その体は人ではなくなっている。



 「ふう、とりあえず知らせてくれた村長さんたちに報告して次行きましょうですわ。今回の噂も外れでしたしね」


 「ほんと誰よお母さんの生まれ変わりっぽいのがいるなんて! あの髪の色は赤じゃ無くダークレッドよ、ほとんど黒じゃない!!」


 セキはぷりぷりと怒っている。


 

 あたしたちはそれらしい噂が有ると直ぐにそこへ行き噂の赤子を見せてもらっている。



 実は今のあたしには魂の枷がだいぶ外れたようで魔力も大幅に増え、特に魂に関する感知はものすごく強くなってきた。


 同調すると目に映る人物は表面だけでなくその魂の色や大きさ、強さなんかまで見えたりもする。

 王宮の鑑定と同じ事が出来るみたい。



 

 だからきっとティアナも見つけられる。



 ティアナ、待っていてね。

 必ず見つけ出してあげるからね。



 あたしは空を見る。


 どんなに時間がかかっても、どんなに遠くてもきっと転生したティアナを見つけ出して見せるから!


 あたしは天に向かって手を伸ばしぐっと握る。



 「ティアナ、私は永遠に貴女を愛していますわ。だからきっと!」



 握った手を胸に持ってきてそう言う。

 そして踵を返してまた歩き出す。



 私はエルハイミ。

 ティアナの妻。

 

 それ以上でもそれ以下でもないただのエルハイミ。


 

 「エルハイミとは私の事ですわ!!」



 そしてまた何処かの空の下へと旅立っていくのだった‥‥‥





  ~ エルハイミ-おっさんが異世界転生して美少女に!?‐ ~



  



































  「ん? 渡りから風のメッセージ? なになに? 今度は南? ふう、エルハイミぃ~!!」


 

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